オートバックスなど日中5社でEV開発合弁会社って、万博バスの再来じゃねぇの、懲りないねぇ





『自動車用品大手オートバックスセブンや中国の自動車大手奇瑞汽車など日中5社の出資で電気自動車(EV)を開発するEMT(横浜市)は27日、第1弾となる軽自動車規格のEVを2027年に日本で発売すると発表した。ブランド名は「EMTA(エムタ)」。29年までに4車種を投入し、海外展開も目指す。(時事通信)』




大阪万博で導入された中国製EVバスの顛末を見れば、このEMTAのプロジェクトも、構造的にはまさに同じであり、凝りもせずに同じ事を繰り返すのだろう。

「大失敗」への懸念:4つの壁
ユーザーや業界の冷ややかな目の背景には、これまでの海外製EVや異業種参入が突き当たってきた「高い壁」がある。

1.「中国製」への根強いアレルギーと地方の現実
今回のターゲットは「地方の軽自動車市場」とされているが、地方ほど「故障したらすぐ直るか」「近くに頼れるディーラーがあるか」という絶対的な安心感(サンデードライバーや高齢者の信頼)が最重視される。いくら安くても、「万博バスのような初期不良やトラブルが起きたら…」という不安がある以上、地方の保守的なユーザー層がダイハツ、スズキ、日産の牙城から乗り換えるハードルは極めて高いと言える。

2.「用品店」と「自動車ディーラー」の決定的な溝
オートバックスは全国に約600店舗のネットワークを持ち、車検や整備も行っているが、あくまで主軸は「カー用品の販売」と「軽整備」であり 完成車、しかも高度な電子制御の塊であるEVの「販売・重整備・リコール対応・下取り(残価保証)」までを既存の店舗網でディーラー並みにこなせるのか、現場の負担とクオリティを疑問視する声は絶えない。

3.日産・三菱連合の「サクラ/eKクロス EV」という高すぎる壁
すでに日本の軽EV市場は、日産サクラと三菱eKクロス EVが圧倒的なシェアと信頼を築いている。これらは日本の狭い道路事情やユーザーの好みを完璧に熟知した上で作られており、EMTがいくら低価格を武器にしても、この牙城を崩すのは容易ではない。

4.補助金依存のビジネスモデル
現在のEV普及は国の補助金に大きく依存している。もし万博バスの時のように「型式指定」の取得や日本の保安基準への適合に手間取ったり、補助金の対象から外れるようなことがあれば、その瞬間に価格競争力を失い、プロジェクト自体が瓦解するリスクがある。

一方で、彼らは「勝算あり」と踏んでいる?
まあ、そうは言っても、彼らなりにこれまでの失敗を考え以下の対策を考えているという。
① 日系レジェンド技術者の招聘
② 奇瑞汽車(チェリー)の「本気度」
③ 2030年以降の「国内生産」のカード
実はこれらは突っ込み処満点なのだが、具体的に反論をするのも面倒なので、これ以上触れないことにする。

結論:オートバックスの「大博打」
今回のプロジェクトが「万博EVバスの再来」で終わるの確率は極めて高い

もし最初のモデルでマイナートラブルが多発すれば、オートバックスが長年培ってきた「お馴染みのカー用品店」というブランドイメージ自体に致命傷を負いかねない。まさに看板を賭けた、非常にリスクの高い大博打と言える。