「データサイエンス」と聞くと、数学ガチガチの理系をイメージするが、しかしここ数年で文系枠から受験できる、あるいは文系高校生を主役に据えたデータサイエンス(DS)系学部・学科が急増している。
文系向けのデータサイエンス学部が何を学び、どんな進路をたどるのかとぃうと‥‥
1.何を学ぶのか?(文系DS学部のカリキュラム)
一言で言うと、「データという武器を使って、社会やビジネスの課題を解決するスキル」を学ぶ。
理系のデータサイエンスが「新しいAIのアルゴリズム(仕組み)を開発する」のに対し、文系(融合型)のデータサイエンスは「既存のAIやデータ分析ツールを使って、社会にどう役立てるか」という応用(ビジネス・社会実装)に重きを置く。
大まかに、カリキュラムは以下の3つの柱で構成されている。

① データサイエンス・ITの基礎: 数学が苦手でも、プログラミング(Pythonなど)や統計学を基礎の基礎から積み上げられるカリキュラムになっている。「数式を解く」ことよりも、「ツールの動かし方と、出てきた数字の意味(解釈)」を重視する。
② 文系の専門知識(社会科学): 経済、経営、マーケティング、社会学などを学ぶ。「データを使って何を分析するのか」という目的意識(ドメイン知識)を養うため、ここが理系との大きな差別化になる。
③ 実践的なPBL(課題解決型学習): 提携している企業や自治体から「本物のデータ」を提供してもらい、「ヒット商品を作るには?」「地域の観光客を増やすには?」といった具体的な課題にチームで挑む。
2.主な就職先はどうなる?
文系DS学部の卒業生は、「文系のコミュニケーション力やビジネス感覚」と「理系のIT・データスキル」を両方持ったハイブリッド人材として、市場から非常に高く評価されている。
主な就職業界と職種は以下の通り。

「データサイエンティスト」に必ずなるわけではない
いわゆる専門職の「データサイエンティスト」や「AIエンジニア」になる人もいるが、それ以上に「データの分かる総合職」や「ビジネスアナリスト」として、企業の中心部署(企画、マーケティング、開発)で活躍するケースが多いのが特徴だ。
3.なぜ今、文系高校生にチャンスがあるのか?
現在、社会で圧倒的に不足しているのは「プログラムを書く人」よりも、「データの意味を理解し、それをビジネスの現場や言葉に翻訳して、人に説明できる人」というのが実情だ。
• 文系の強みが生きる: 「なぜ消費者はこの行動をとったのか?」を考える心理学的な視点や、チームでプロジェクトを動かすコミュニケーション力、プレゼン力は文系高校生が本来得意とする領域だ。
• 充実した初心者向けサポート: 文系ターゲットの学部では、高校で「数学Ⅱ・B」「数学Ⅲ」や「情報」をガッツリやっていなくても、大学1年次でゼロからキャッチアップできる講習やサポート体制が用意されている。
文系ならではの「社会や人間への関心」に「データの視点」を掛け合わせることで、これからの時代に最も求められる人材を目指すことができる、今非常にアツい進路だと言える。
では、具体的にどのような大学があるのだろうか?
これについては続編にて。