韓国のフリゲート艦は、表向きには「もがみ型」に匹敵する、あるいはそれを強く意識した最新鋭の電子制御技術や艦艇設計能力がある‥‥事になっている。
① 統合マストとAESAレーダー(電子の目)
もがみ型は、平面レーダーを一本の円錐形マストに統合した「統合マスト」が特徴だが、蔚山級Batch-IIIも全く同じアプローチを採っている。
② CIC(戦闘指揮所)と自動化の思想
もがみ型が米国などを最も驚かせたのは、SF映画のような「多機能円形CIC」(巨大な拡張現実(AR)壁面スクリーンで、360度の船外状況をCIC内に投影するシステム)と、それによる「乗員の大幅削減(約90人)」だった。

・韓国の最新フリゲートも、大型液晶ディスプレイを並べた高度なデジタルCICを備えており、電子制御による自動化を進めている。ただし、韓国は日本ほど極端な少人数化(省力化)には踏み切っていない。蔚山級Batch-IIIの乗員は約120名で、その理由は「被弾した際のダメージコントロール(消火や修理)には、ある程度のマンパワーが必要である」という、電子制御技術の不足を誤魔化すための屁理屈を言っている。

③ 兵装の電子制御と「重武装」
韓国の得意分野は、電子制御された各種ミサイルや兵器を「これでもかと詰め込む(重武装化)」にして、日本に勝ったニダ、というお馴染みの手法だ。

とはいえ、表面的な数値や形状だけでなく、「実戦で本当に機能するかどうか」という運用の深層に踏み込めば、米国も驚く程のもがみ型に相当するものを韓国の技術で作れるわけな無いのは直ぐに理解できる事だ。
1. 「形状」と「素材・塗装」の決定的な差(ステルス性のリアル)
ステルス性は船体を傾斜させる(外観を真似る)だけで得られるものではない。
• 日本の強み:日本はF-2戦闘機の開発や、純国産のステルス実証機「X-2(心神)」のプロジェクトなどを通じて、電波吸収材料(RAM)や複合素材の技術を長年培ってきた。もがみ型には、三菱重工が開発した「電波吸収構造(RAS)」という、構造物そのものが電波を吸収・拡散する高度な素材技術が使われている。これには微細な調合や日本の得意とする材料工学が不可欠だ。
• 韓国の課題:韓国も最新の「蔚山級Batch-III」で外見上のステルスを追求しているが、レーダー反射断面積(RCS)を極限まで抑えるための素材技術や、過酷な海洋環境で剥がれない特殊塗装の耐久性・職人的な製造品質においては、日本(ひいては米欧)の蓄積に追いついていないのは当然だ。
2.孤立するシステムと米軍との「リンク」の格差
現代海戦で最も重要なのは、単艦の強さではなく、他の艦艇、航空機(AWACSなど)、米軍とリアルタイムで標的情報を共有して戦う「共同交戦能力(CEC)」や高度なデータリンクだ。
• 日本の圧倒的優位:海上自衛隊は米海軍と「リンク16」だけでなく、さらに高度な「CEC(共同交戦能力)」をイージス艦(まや型など)に導入しており、もがみ型もこれらと緊密に連携(統合電子システム)する前提で設計されている。米軍の目(レーダー)が見たものを、自衛隊のミサイルで落とすといった「日米完全一体化」の運用が可能となっている。
• 韓国の「孤立」:韓国海軍も米軍との接続用に「リンク16」などは保有しているが、独自のネットワーク構築(Link-Kなど)を進めているものの、自国製システムと米軍最新システムとの「完全なデータ同期・暗号の共有」には常に壁がある。米軍からの完全な信頼(インテグレーションの許可)が得られていないため、実戦において米軍や自衛隊のような真の一体運用は不可能だ。
3.「重武装=強い」という過ちと、過去の「実績」
「日本に勝ちたい(見劣りしたくない)」という政治的・国民的メンタリティが先行し、船体サイズに対して兵器を載せすぎる性質は、過去の韓国軍の防衛装備で何度も問題視されてきた。
• トップヘビー(復原性の喪失)の懸念:船体が比較的小さいフリゲートに、重いレーダーマスト、大量のVLS、対艦ミサイルをこれでもかと載せると、船の重心が上がり、荒天時の復原性(傾いたときに元に戻る力)が著しく低下する。
• 過去の事例:
◦ 韓国海軍の「駆逐艦(李舜臣級など)」では、後からミサイル垂直発射機(KVLS)を追加した結果、船体のバランスが崩れ、戦闘時に浸水や傾斜の危険が生じると指摘された歴史がある。
◦ 沿岸哨戒艇(コムドクスリ級)でも、ウォータージェット推進の欠陥で直進できない、あるいは電子制御の不具合で勝手に発砲するといった不祥事が相次いた。
もがみ型が兵装を「後から追加できる余白」としてあえて空けて就役させたのは、船体の寿命(約30年)を見据えた、計算し尽くされたバランス設計(マージン)があるからで、これを無視して最初から限界まで詰め込む韓国の設計は、「平時の演習(カタログアピール)には良くても、実戦のダメージコントロールや過酷な気象下では使いものにならない」というリスクを内包している。
結論
実戦を想定した「素材の信頼性」「米軍とのネットワーク統合」「船体バランスの設計思想」という本質的な戦闘力においては、日本のもがみ型と韓国の護衛艦には、埋めがたい「世代の差(質の差)」が存在する。
結局、外観を真似ることはできても、日米同盟という強固なインフラと、日本の実直な基礎研究の歴史までをコピーすることはできないのだった。