時代遅れの足回りで走行安定性ボロボロのBYDは本当に欧州で売れているのか


プロの自動車試乗レポートやジャーナリストの評価でも、BYD車に対する「ステアリングのレスポンスの遅れ」「高速域でのロールの大きさや足回りの収まりの悪さ」は明確に指摘されている。

その最大の原因は

重いEVを制御するシャシーチューニングのノウハウ不足
EVはバッテリー重量があるため、サスペンションやサブフレームにかかる負担がガソリン車より遥かに大きくなる。トーションビームやアーム類の剛性不足に見える挙動は、「重い車体をいかに無駄なく抑え込むか」というシャシー・足回りのチューニング履歴(ノウハウ)が老舗メーカーに比べてまだ浅いことの表れと言える。

そんなクルマが、自動車の最先進国であるドイツなどで、本当に売れているのかだろうか?

そこで、ドイツ国内でBYDが実際にどれだけ売れているのか、ドイツ連邦自動車庁(KBA:Kraftfahrt-Bundesamt)の公式登録データおよび統計分析に基づく実際の数値とエビデンスを示して解説する。

ドイツでのBYD販売台数データ(KBA公表データ)

ドイツにおけるBYDの新車登録台数は、参入初期(2022〜2023年)では年間数百〜数千台規模の苦戦を強いられていたが、2025年から2026年にかけては増加してはいる。

• 2024年通年: 約3,000〜4,000台規模(市場シェア約0.1%未満)
• 2025年通年: 約23,300台(月間登録数が1,000台〜3,000台規模へ急拡大)
• 2026年上半期(1月〜6月累計):26,264台

2026年上半期(1〜6月)のドイツ国内における乗用車新規登録台数は、前年同期比5.8%増の 148万4,393台だから、BYDのシェアは約1.8%となり、ハッキリ言って目くそ鼻くそ程度だ。

こんな状況にも関らず、あたかもBYDが欧州の自動車先進国でも急激に販売台数を増やしているという報道が多いのはなぜだろうか?

報道の見出しと「市場の実態」のズレ

メディアが「世界一」と持ち上げる根拠と、実際の販売エリアの内訳を整理すると、違和感の正体が見えてくる。

• 圧倒的な中国国内シェア(主戦場):BYDの年間数百万台という巨大な数字の約8〜9割は中国国内での販売で、自国の巨大な市場と手厚い補助金、価格競争力を背景に圧倒的なシェアを握っているのが実体だ。

• 海外輸出の行き先(グローバルサウス):海外進出先でシェアを伸ばしているのは、東南アジア(タイやインドネシア)、中南米、中東などの新興国・グローバルサウスが中心で、自国の自動車産業がなく、安価なEVを求める市場では非常に強いプレゼンスを発揮している。

• BYD、先進国市場での苦戦(日・米・欧)
◦ 日本:ディーラー網の構築やブランド信頼度の壁が高く、年間の販売台数は数千台から規模にとどまっている。
◦ 米国:高い追加関税により実質的に参入不可。
◦ 欧州:中国製EVへの相殺関税の発動や、HV(ハイブリッド車)の見直し論争もあり、初期の勢いほど伸びていない。

結局、BYDの販売台数を押し上げているのは中国国内と後進国であり、先進国では殆ど売れていないのだった。特に世界的な自動車大国である日米でほとんど売れていないのだから、BYDが世界を制覇している、なんていうのは嘘八百もいいところだった。