中国製PHEVのガソリンエンジンはどこで作っているのか





現在の中国主要メーカー(BYDや吉利汽車など)のPHEVに搭載されているガソリンエンジンは、どこで作っているのだろうか?

結論を言えば、他国からの供給ではなく「自社開発・自社生産(内製)」されたものだった。

かつての中国車は三菱自動車製などの日本製エンジンを買い、自社の車体に載せて売っていたが、現在のPHEVシフトにおいては全く異なるアプローチを取っている。

その背景と、彼らがどうやってエンジンを作っているのかについてまとめる。

🔷なぜ自社で作れるようになったのか?
ガソリンエンジンの開発には膨大なノウハウが必要だが、中国メーカーは以下の2つの方法で一気に技術の遅れを取り戻した。

• 欧州メーカーの買収と技術吸収:象徴的なのが吉利汽車(Geely)で、同社はスウェーデンの高級車ブランド「ボルボ(Volvo)」を買収し、そのエンジン開発部門を完全に統合した。現在、吉利はボルボの技術をベースにした自社製エンジンを開発しており、これを欧州車(メルセデス・ベンツの一部下位モデルなど)へ逆に供給している。

• 「発電・効率特化」への割り切り:従来のガソリン車用エンジンは、低速から高速まで、あらゆる回転域で力強く静かに走るための極めて複雑な制御(トランスミッションとの連携など)が必要だった。 しかし、PHEVの多くは「走る(駆動)のは基本モーター、エンジンは主に発電機」という仕組み(シリーズハイブリッド方式)をとっている。つまり、一定の回転数で効率よく回り続ければよいため、従来のガソリン車用エンジンに比べて構造がシンプルで設計しやすい。

🔷 世界最高水準の「熱効率」をアピール
技術力のアピールとして、中国メーカーはエンジンの「最高熱効率」(燃料のエネルギーをどれだけ無駄なく動力に変えられるかという指標)の数字を競い合っている。

これまで熱効率の分野はトヨタ自動車やホンダが世界トップ(約40〜41%)を走っていたが、BYDは「第5世代DM(Dual Mode)テクノロジー」と称するPHEVシステムで熱効率46.06%の自社製エンジンであると発表した。

中国メーカーは、PHEVにおける「バッテリー、モーター、エンジン、制御ソフト」の4大基幹部品をすべて自社グループ内で完結(内製化)させることで、他国からエンジンを買うよりも圧倒的に低いコスト(日本製の競合車より100万円以上安いケースも)を実現している。

🔷例外:自社開発しない「新興EV専業」の動き
一方で、エンジン開発の歴史がまったくなく、自社投資もしたくない新興EVメーカー(「理想汽車(Li Auto)」や「AITO」など)は、中国国内のエンジン専門サプライヤー(東風汽車系や、新晨動力など)から供給を受けている。

これらは主に「レンジエクステンダー(航続距離延長用の発電専用エンジン)」として、コンパクトな1.2L〜1.5Lの汎用エンジンを買い取って搭載している。

まあ、中国の事だから、実際にエンジンがまともな耐久性などがあるかは疑わしいが、とりあえず「エンジンらしきもの」は出来るようだ。