ベッセント米財務長官がG20の記者会見で日本に対して「リフレ政策をやめるべきだ」と要請・発言


2026年9月、スコット・ベッセント米財務長官がG20財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見などで、日本に対して「リフレ政策(金融緩和や大規模な財政出動)をやめるべきだ」と要請・発言したニュースについて、ポイントをまとめる。

1. ベッセント米財務長官の主な主張

• アベノミクスの「成功」と「終了」
約13年間続いたアベノミクスなどのリフレ政策について、「デフレ脱却という目的を果たし、大成功を収めた」と評価した上で、「アベノミクスは役割を終えた」と述べた。

• 政策シフトの提言
物価上昇率が目標(2%程度)に達している以上、日本は大規模な景気刺激策を続けずにリフレ政策を停止し、経済正常化や政策の帰結(金利上昇や物価上昇への対応)に取り組む段階に来ていると主張した。

• 「高市ノミクス」への切り替え
「これからは高市ノミクス(Takaichi Nomics)の時代だ」と表現し、これまでの緩和成果を享受しつつ、新たな段階へ政策を移行させるべきだとの見解を示した。

2. 発言の背景とアメリカ側の意図

• 過度な円安とインフレの抑制
日本が低金利や大規模財政を維持することで過度な円安が進行し、それが日本国内の輸入インフレを悪化させたり、国際為替市場の不安定化につながることを懸念している。

• 金融政策正常化(利上げ)と財政規律の促進
日本銀行による金融政策の正常化(利上げ)や、日本政府による過度な財政拡張の抑制(財政健全化)を暗に後押し・要求する狙いがあるとみられる。

• 日本の「積極財政」に対する牽制
高市政権が進める財政出動方針に対し、市場の信用失墜や金利急騰のリスクを防ぐ観点から、過度なリフレ的アプローチを警戒・牽制する意味合いが含まれている。

3. 日本側の反応と市場への影響

• 日本政府の立場
片山さつき財務相などは、現在の政府方針である「責任ある積極財政」は単純なリフレ政策(金融緩和・需要創出重視)とは異なると説明し、従来の政策の文脈とは一線を画している立場を示している。

• 市場の受け止め
米財務長官が他国の金融・財政政策に踏み込んだ発言をしたことで、市場では日銀の早期利上げ観測や日本の財政方針見直しへの意識が高まるなど、株価や為替相場で注目が集まった。