中国では、不動産不況に伴う地方政府の歳入激減と巨額の隠れ債務(融資平台債務)の返済圧迫により、かつて最も安定していたとされる公立学校や病院の職員に対する給与未払い・遅配・手当削減が長期化している。
給与未払いが深刻化する主な要因

• 土地譲渡収入の蒸発:地方政府の歳入の約4割を占めていた土地使用権売却収入が不動産不況により激減。
• 巨額債務の返済圧迫:融資平台(LGFV)等の利払いや償還が優先され、公共サービス現場への給与割り当てが後回し化。
• 事業単位の資金構造:公立病院や一部学校は自前収入(診療報酬や学費等)と補助金の双方に依存しており、両者が同時に悪化して資金不足が直撃。
教育現場(公立学校)の現状
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• 長期の未払いと返還要求:地方都市や農村部(貴州省、遼寧省、山東省など)を中心に、基本給の数ヶ月〜半年以上にわたる遅配が多発。一部地域では財政穴埋めのため、過去に支給した賞与や手当の返還を教員に命じる動きも発生。
• 非編制(契約)職員への影響:正規雇用(編制)から漏れる臨時教員や非常勤スタッフへの給与停止が顕著で、困窮による生活苦が浮き彫りになっている。
医療現場(公立・一般病院)の現状
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• 業績給のカットと閉院・破産:医療保険制度改革(包括支払い制度導入等)で病院の診療収入が低下し、医師や看護師の業績給(ボーナス)停止や数ヶ月間の基本給未払いが頻発。資金繰りが行き詰まり破産・休業に追い込まれる病院も出現している。
• 医療従事者による抗議運動:未払い給与の支払いを求める集団抗議活動(討薪)が各地で発生し、建物での座り込みや横断幕を掲げた訴えがSNS等で散見される。
中央政府は地方債務借り換え(デット・スワップ)枠の発行などの財政支援策を打ち出しているものの、地方末端の資金繰り改善には及んでおらず、優秀な人材の離職や公共サービスの質の低下といった社会的波及が懸念されている。
ところで、地方によっては半年間も公務員の給料が未払いとも言われているが、職員はどうやって生活費を工面しているのだろうか。
職員達は、貯蓄の取り崩しをはじめ、家族の支援、消費者金融、暗黙の副業など多様な手段で生活を維持しています。主な工面方法は以下の通り。
家族や親の貯蓄・年金への依存

若手教員や未婚の職員を中心に、実家の親の年金や貯蓄に頼って食費・生活費を出してもらうケースが多く見られる。また、民間企業などで安定した収入を得ている配偶者が家計全体を支える構造も一般的だ。
消費者金融やキャッシングによる借入

住宅ローンの返済や日々の生活費を維持するため、クレジットカードのキャッシングやネット金融サービス、親族・知人からの借入に頼る人が急増している。これにより個人の債務(借金)が重く積み上がる悪循環に陥っている。
暗黙の了解で行う副業(アルバイト)

公務員や正規教員は原則副業禁止だが、生活困窮の深刻化に伴い、勤務時間外に配車アプリ(DiDiなど)のドライバーやフードデリバリーの配達員、ネット販売、家庭教師などを行う職員が増加している。職場側も給料を出せていない手前、強く取り締まれない実情がある。
最低限の基本給のみの不定期分割受給

完全な無給ではなく、手当やボーナス(業績給)を完全にカットした上で、生活維持に必要な最小限の基本給だけが数ヶ月遅れで分割して不定期に振り込まれるケースもある。
抗議活動(討薪)や出費を抑える動き

未払い給与の支払いを求めて集団で抗議活動(討薪)を行ったり、生活レベルを極限まで落として最低限の業務しかこなさない「寝そべり(躺平)」状態で耐える職員もいる。生活が完全に成り立たなくなった非正規・契約職員(非編制)や若手から順に離職を選ぶケースも増えている。
いや、まあ、大変な時代だが、それでも政府に反対すれば即逮捕されるような状況では、何もしない方がマシという事で、例の「寝そべり族」が増えているのだろう。
これ程の危機に陥っている中国だから、実は台湾侵攻なんて無茶な話だという話は十分に信憑性がある。