日本での不動産AI全数調査で外国人所有資産が丸見えになる


日本の不動産市場において、「法務省の登記データ」や「不動産ベース・レジストリ(公的データベース)」にAI・大量データ解析を掛け合わせた全数調査・実態把握が急ピッチで進んでいる。

従来は「誰が・どの国の人が・どの不動産をどれだけ所有しているか」の全体像を把握することが困難だった。しかし、AIによるデータ処理能力の進化と行政の法改正・デジタル化が合流したことで、外国人所有や海外資本による資産保有の構造がデータとして「可視化(丸見えに)」されつつある。

この取り組みの全体像を整理する。

Ⅰ.「丸見え」を可能にした3つの柱(技術と制度)

区分 仕組みと内容
① AIによる登記簿の大量判読・名寄せ:各地の不動産登記簿(表記の揺れや名義の違いを含む大量データ)をAIで自動抽出し、名寄せ・集計する技術が確立。手作業では不可能な全数・広域調査が可能に。

② 不動産関係ベース・レジストリ:デジタル庁や国土交通省が主導する公的データベース構想。不動産IDや地番・住所情報を一元化し、行政やAI解析が効率的にデータ連携・把握できる基盤を構築。

③ 不動産登記における「国籍等」申出の義務化:2026年10月施行の改正により、所有権登記の際に日本人・外国人を問わず「国籍」等の提出が義務化。行政側が所有者の国籍データを確実に追跡可能に。

Ⅱ.データ解析から浮かび上がった実態

国交省の実証実験や民間の不動産テック企業(TRUSTART等)によるAI・登記データ解析により、具体的な所有構造が明確になってきている。

• 都市部・高価格帯への極端な集中
◦ 東京都心5区(千代田・中央・港・新宿・渋谷)や大阪・福岡などの中心部において、国外住所所有者や外資による取得比率が局所的に高いことが判明。
◦ タワーマンションなどでは、「高層階になればなるほど法人や海外所有者の割合が跳ね上がる」という構造もデータで確認されている。

• 地域ごとの資本傾向の違い
◦ 全体としては中国・台湾をはじめとするアジア圏の所有割合が高いものの、北海道(ニセコエリア等)や京都、リゾート地などでは地域固有の国籍構成比が存在することが可視化されした。

• 重要土地・森林の網羅的把握
◦ マンション等の住宅だけでなく、防衛施設周辺、国境離島、水源地・森林など、安全保障に関わる土地の外国人所有状況もスクリーニングが可能になっている。

.なぜ今、全数調査と可視化を進めるのか?

1. 不動産価格高騰への検証
◦ 「海外からの投機マネーが日本のマンション価格を釣り上げているのではないか」という疑問に対し、感覚論ではなく客観的データに基づいて実態(実需か投資か)を把握するため。

2. 安全保障と資源保全
◦ 重要土地等調査法などと連携し、インフラ周辺や水資源・森林など国家安全保障に関わる土地の適切な管理と保全を行うため。

3. 税務・管理の適正化
◦ 固定資産税の確実な徴収、海外所有者の国内連絡先の確保、所有者不明土地や老朽化マンション対策を迅速化するため。

外国人所有資産が丸見えになる事で、問題になっているC国が北海道を介してているなどの常用を明確に把握できる事が、やっと日本も対策に踏み込んだ事になる。