米中央軍がイラン海軍基地を初投入の無人艇で攻撃


米中央軍(CENTCOM)が実施したイランのバンダルアッバース海軍基地への攻撃は、米軍が史上初めて「自爆型無人艇(USV)」を実戦で攻撃投入した、現代海戦の歴史における大きなパラダイムシフトとなる作戦だった。

米軍が公開した攻撃の様子と、今回初めて実戦に投入された無人艇「コルセア」の詳細は以下の通り。

このコルセアは、米国テキサス州に拠点を置く新興防衛テック企業「サロニック・テクノロジーズ(Saronic Technologies)」社が開発した自律型無人艇。

米中央軍が公開した攻撃時の映像には、コルセアがバンダルアッバース海軍基地の防備をすり抜け、ドックに停泊中のイランの「ガディール級(Ghadir-class)」小型潜水艦に向かって水上を直進し、体当たりする直前の様子が鮮明に記録されている。

1.作戦の概要
• 実施日: 2026年7月12日(現地時間)

• 攻撃目標:イラン・バンダルアッバース海軍基地内の「潜水艦および艦船の整備施設」

• 作戦主体:米中央軍(CENTCOM)傘下、中東地域を管轄する米海軍第5艦隊のデジタル・無人機タスクフォース「第59任務部隊(Task Force 59)」

• 戦果:3隻のコルセア無人艇が港湾施設への突入・体当たり(自爆)に成功。イランがホルムズ海峡周辺で民間商船への攻撃を継続するための基盤能力(整備機能および潜水艦資産)に大きな打撃を与えました。

2.無人艇「コルセア(Corsair)」の性能
コルセアは、本来は警戒監視(ISR)や対潜戦、ロジスティクスなど多目的に使えるプラットフォームとして設計されたが、今回は「ワンウェイ(使い捨て自爆型)攻撃ドローン」としてカスタマイズされて実戦投入された。

3. この作戦が持つ軍事的な意味
非対称戦術のパラダイムシフト:これまでウクライナ海軍が黒海においてロシア艦隊を相手に実証してきた「安価な自爆型無人艇による非対称攻撃」の有効性を、今度は米軍自身が最新の自律テクノロジーを用いて本格的な実戦攻撃へと昇華させ、中東で直接実行に移した形となった。

実はこのコルセア、攻撃のわずか1ヶ月前(2026年6月)には、オマーン湾で墜落した米陸軍のアパッチ攻撃ヘリコプターのパイロット2名を敵の脅威圏から救出する人命救助任務を成功させたことでも話題になった。

人命救助から一転して「一撃必殺の神風兵器」としても機能するこの高い柔軟性は、今後の海上戦闘のあり方を大きく変えるものと見られている。