フィリピンが「あぶくま型」を配備した時の中国の痛手は





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フィリピン海軍へ「あぶくま型護衛艦(DE)」が配備された場合、中国が受ける戦術的・戦略的な痛手は、単に「フィリピンの船が数隻増える」というレベルを遥かに超えている。

結論から言うと、中国にとっての最大の痛手は「南シナ海を『中国の安全な内海(聖域)』にできなくなること」、そして「台湾有事の際に、南側(フィリピン側)から強力な横槍を入れられるリスク(二正面対処)が生じること」だ。

具体的に中国が嫌がる痛手は‥‥

中国が受ける3つの大打撃
🔷潜水艦の「聖域化」が崩壊する(最大の弱点への一撃)
中国海軍は、海南島(三亜市)に巨大な潜水艦基地を構えています。ここから核ミサイルを積んだ原子力潜水艦を南シナ海のディープ・ブルー(深海域)へ進出させ、アメリカ本土を威嚇できる「聖域」にすることが中国の悲願だ。

しかし、あぶくま型には強力な対潜ロケット「アスロック」が搭載されている。 これまでフィリピン海軍には、まともに潜水艦を探知・攻撃できる能力がほぼなかったが、あぶくま型が配備されることで、中国の潜水艦はフィリピン近海(第一列島線周辺)をステルス(隠密)状態で自由に通過できなくなる。 中国からすれば、最も隠しておきたい潜水艦の動きが、フィリピンと背後の日米に筒抜けになるという大いなる痛手となる。

🔷中国の民兵・公船による「いじめ戦術」が通じなくなる
中国はこれまで、南シナ海の領有権を主張するため、軍艦ではなく「海警局の公船(白い船)」や「海上民兵(武装した漁船)」を大量に送り込み、フィリピンの小型巡視船に体当たりや放水を繰り返す「グレーゾーン戦術」を行ってきた。相手が弱いからこそできる強硬手段だった。

ここにあぶくま型が投入されると、パワーバランスが激変する。あぶくま型には一撃で敵艦を大破させる対艦ミサイル「ハープーン」や、毎分3000発を放つ高性能20mm機関砲(CIWS)、76mm速射砲が満載されている。 中国の海警船や民兵船がいくら大型化・武装化しているとはいえ、「本物の軍艦(護衛艦)」の火力には逆立ちしても勝てない。 中国はこれまで通りの強引な嫌がらせがやりにくくなる。

🔷台湾有事における「二正面作戦」の強要
中国が最も恐れているシナリオは、日本(東シナ海)とフィリピン(南シナ海)が強固に連携することだ。

台湾で有事が起きた際、中国軍は台湾の北側(日本・沖縄方面)と、南側(フィリピン・ルソン海峡方面)の両方を警戒しなければならない。フィリピン海軍の足腰が強くなり、ルソン海峡の封鎖能力や哨戒能力が高まると、中国軍は南側の防備に貴重な軍事リソース(駆逐艦や戦闘機)を割かざるを得なくなる。 日本への圧力をそらす(二正面対処を強いる)という意味で、これは中国にとって極めて不都合な展開だ。

政治・外交的な「心理的ダメージ」も甚大
中国は以前から、日本が東南アジア諸国へ防衛装備品を供与することに対し、「地域の平和と安定を乱す」「第三国を標的にするな」と激しく反発している。

あぶくま型の移転は、日本とフィリピンの「円滑化協定(RAA:部隊の相互訪問をスムーズにする協定)」などと連動しており、中国にとっては「日米フィリピンの強固な中国包囲網が、ついに具体的な『軍事力のシェア』という形で完成しつつある」という、強烈な外交的敗北感(プレッシャー)となっている。

あぶくま型は自衛隊にとっては「退役していく旧式」ですが、対潜・対艦の防衛能力がすっぽり抜け落ちていたフィリピン海軍にこれが渡ることは、南シナ海のパズルをひっくり返すほどのインパクトを持っていると言える。

日本で30年間使われて退役したあぶくま型がフィリピンに輸出される事で、中国の軍事戦略に致命的な痛手を与えるという事実を考えれば、最先端のステルス護衛艦を増強している日本の海軍力の凄まじさは、中特にとっては痛手どころが、大きく立ちはだかる強力な抑止力となっている。

高市首相の「台湾有事は日本の有事」発言に異常なまでの反発を示したのは、これにより事実上台湾侵攻が極めて難しくなるという事を示している。