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2019/5/24 (Fri) BMW New X5 (G05) <4>
ここまで G05 は G20 (3シリーズ) や G29 (Z4) とコンポ―ネントの共有化が行われている事からコンソール上の機器も同じであろうと推測出来るが、実際には‥‥はい、事実上同じです。
ただし X5 は SUV という事からオフロードの走行も考慮しているのだろうか、サルーンの G20 には無い車高調整らしきスイッチが付いている。
ダッシュボード右端のライトスイッチは‥‥想定通りでスイッチのパネルまで含めて全く同じ。
ルーフ先端のオーバーヘッドコンソールは勿論専用のものが付いている。最近クルマはこの部分がシンプルなものが多いが、X5 には緊急連絡スイッチ等がある。
後席用のエアアウトレットがフロントコンソール後端にあるのはお約束だが、よく見ると温度調整とシートヒーターの調整レバーが付いている。
M Sport のステアリングホイールは想像通り3シリーズの M Sport と全く同じモノが付いている。
フル液晶ディスプレイによる CG 表示のメーターも、勿論3シリーズセダンと同じ。
そしてペダルについても M Sprot では3シリーズセダン M Sport と同じスポーツペダルが付いている。
と言う事でインテリアの機器類は多くがDセグメントの3シリーズおよび Z4 と共有化されていた。勿論内装等はワンランク上の E セグメントらしく、より高級感を醸し出している。
そして肝心の走りはといえば、実はこれも既に試乗を済ませてある。近日中に公開予定にて‥‥
乞うご期待!
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2019/5/23 (Thu) 軽自動車販売台数トップ10ってどんなクルマ?
5月21日の日記で纏めた軽乗用車1~4月販売台数を見た時に、ハテ、車名から攻めてそのスタイルを想像出来るかと言えば、輸入車好きのクルママニアにとっては先ず無理だろう。尤も最近はセカンド(サード)カーとして軽を持っているとか検討している、という例もあるかもしれないが、地価の高い都心では下手をすると駐車場の賃貸料が月に数万円で、これでは車検前に軽本体よりも駐車場の経費が上回ってしまう、何て事になる。だから、赤坂~青山付近で軽自動車に遭遇する事は先ず無いし、セレブは軽自動車に興味はないだろう。
とは言え現代では一般的に街を走っているクルマの半数は軽自動車といっても良いくらいで、これはやはり日本人の基礎知識として売れ筋軽自動車の形と車名くらい知っていても罰は当たらないだろう。
そこで今回は売上トップテンに入った車種について簡単に解説してみる。
先ずは第1位のホンダ N-BOX だがこれはいわゆるスーパーハイトワゴンと言われる妙に背の高いクルマで、こんな背の高過ぎるデザインでは重心が高過ぎて使いものに成らないだろう、とか、まあ売れないだろう何て思うと、どっこい世の中は判らないモノで、これが一番の売れ筋だったりする。その証拠に第2位のスズキ スペーシアも同じタイプだ。
そして第3位のダイハツ タントもまたスーパーハイトワゴンだった。では第4位はといえば日産 デイズだが、この統計の集計方法に絡んでデイズの場合はスーパーハイトワゴンのデイズルークスとトールワゴンのデイズが合計されている事により、其々の販売台数は判らないが、兎も角第4位までは事実上スーパーハイトワゴンが占めている事になり、何と軽自動車の売れ筋はこの妙に背が高くて不安定そうなタイプという、もう下級国民は何を考えてるんだ、何て嘆いているセレブの読者の姿が目に浮かぶ。
前述のようにデイズの場合はルークスが付かない "只のデイズ” はスーパーハイトワゴン程は背が高く無いが、それでも普通車の常識からすれば充分に背が高いミニバンルックがトールワゴンである。そして第5位のダイハツ ムーブも同じくトールワゴンでであり、売れ行きではスーパーハイトワゴンに負けている。しかしどう見てもクルマとしてはこちらの方がマトモだと思うのだが。
第6位はミニバン系では無くセダン系とも言うべきタイプのミラで、以前は主流だったが最近はマイナーな存在となっている。 このミラは現在 ”只のミラ” は生産終了となってしまい、現行車はミライースとミラトコットの2車となっていて、これもデイズ同様統計上は1車種とカウントされている。
第7位はトールワゴンのワゴンRで、一世を風靡した同車も今では何とかトップ10に入っているという状況だ。なお N-BOX で軽自動車を制したホンダもトールワゴンの N-WGN となると、第10位まで落ちてしまう。
順序が入れ換わってしまったが、第8位はセダンタイプのアルトであり、ミラと共に今や何とか生き残った軽セダンだが、前回も記したが銀行に代表される金融関係やその他業務用としては一定の需要はあるから、アルトが無くなる事は無いだろう。そして第9位は、同じくスズキのハスラーで、このクルマは今までの分類とは全く異なるもので、オフロードテイストの趣味製の高いクルマであり、まあこれなら大の男でも恥ずかしく無く乗れそうだ。
以上がトップテンだが、価格的にも下手をすると200万円コースにもなりそうなスーパーハイトワゴンが一番の売れ筋ねぇ? 安定性でも安全性でも決してメリットは無さそうだし、取り分け事故時のパッブセーフティーと言う面でも圧倒的に不利な筈だが‥‥。
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2019/5/22 (Wed)
モデル末期だらけの日産車<3>
前回に続いてサルーンとしては最激戦区であるB/Cセグメントについて纏めてみる。
最初にBセグメントのハッチバックから。このタイプは今の日本では軽自動車を除けば事実上のボトムサイズだったが、最近はトヨタ タンク/ルーミーなどのAセグメント車の台頭により事情が代わっている。
日産 マーチ (K13) 2010年7月発売
そんな中でマーチは今や昨年の売り上げでは43位というボロボロの状態で、その最大の理由は2010年の現行モデルへの FMC を失敗したのが原因で、それまでのマーチといえば売上上位の常連だったのだが、FMC により全てを海外生産としたり、コストダウンし過ぎの安っぽい作りなど、日産得意のオウンゴールでドル箱を一つ失っている。
それでも2013年には MC を行い、スポーツバージョンの充実等も実施したが時既に遅く、今や9年も経過して放置されたオワコンモデルとなってしまった。
⇒ Nissan New March 簡易試乗記 (2010年7月)
⇒ Nissan March 後期型 簡易試乗記 (2013年10月)
トヨタ ヴィッツ (P130) 2010年12月発売
マーチと同じカテゴリーで発売時期も1年しか違わないヴィッツだが、昨年の販売では9位と健闘している。マーチとの違いは一体何なのだろうか?
⇒ Toyota Vitz 1.3F 簡易試乗記 (2011年1月)
その昔はファミリーカーの代名詞だったCセグメントセダンも、今では完全にマイナー車種となってしまった。
日産 シルフィ (B17) 2012年10月発売
シルフィはプラットフォームにBセグメント用を使用するなど、ハッキリ言って日本国内でマトモに勝負する気はなさそうで、これまた風前の灯だ。販売台数は50位以内に入っていなので判らない。
トヨタ カローラ (E160) 2012年5月発売
シルフィに対するトヨタ車はカローラ アクシオだがカローラの販売台数は8位であり、シルフィとは大きな差が付いている。アクシオはレンタカーでは極めてメジャーな存在だし、トヨタの販売網も強力だ。
⇒ TOYOTA COROLLA Axio 15X 後期型 簡易試乗記 (2015年9月)
しかもカローラはラインナップにステーションワゴンのフィールダーを持っていて、これが中々人気だ。そのためこれらファミリーを合計した台数では成る程トップ10に入れる訳だ。
⇒ TOYOTA Corolla Fielder 1.8 S (後期) 簡易試乗記 (2018年1月)
日産 ノート (E12) 2012年9月発売
日産はBセグメントハッチバックでは本筋のマーチを捨ててノートで勝負しているようだが、このクルマ自体は発売から既に7年近くが経過している。
⇒ NISSAN NOTE X & MEDALIST 簡易試乗記 (2012年9月)
ところが、2016年にエンジンで発電した電力をバッテリーに蓄え、その電力でモーターを駆動するシリーズ方式ハイブリッドを採用した e-POWER を発売した事で、これが大いなるヒット作となって、昨年ノートはアクアやプリウスを制して売上 No1 の座を確保した。
⇒ NISSAN NOTE e-POWER 試乗記 (2017年2月)
トヨタ アクア (P10) 2011年12月発売
トヨタもBセグメントの主力はヴィッツでは無くハイブリッド専用車のアクアであり、昨年の販売台数はノートに次いで第2位だったから、このクラスのHVは大いなる人気がある事になる。ただしアクアの前記モデルはクルマとしては可也疑問がある不安定なクルマだった。それでも販売トップだったりしたから、まあ日本の一般ユーザーなんてそんなものなのだろう。
⇒ TOYOTA AQUA (前記型) 簡易試乗記 (2012年2月)
しかしトヨタも流石にこれはマズイと思ったのか、後期型では劇的に改善されていた。とは言っても精々普通のクルマなのだが、酷過ぎる前期型に比べれば充分に許容範囲のクルマとなった。
⇒ TOYOTA AQUA G (後期型) 簡易試乗記 (2015年4月)
Bセグメント同様にCセグメントでも従来のガソリン車から人気は HV や EV に移行している。取り分け HV の代名詞であり販売台数でもベスト3に入っているプリウスは日産には無い分野のクルマだ。
日産 リーフ (EV1) 2017年10月発売
しかしトヨタの HV に対して日産は EV で対抗し、EV のリーフは2017年には2代目へと FMC された。これにより日産は EV に関しては世界で一番実績のあるメーカーとなり、この技術こそがルノーからしても日産を手中に収めたい最大の理由となっている。リーフは昨年の売上では35位で約2.6万台を販売し、これは勿論 EV としては充分な健闘と言える。
⇒ Nissan Leaf 試乗記 (2017年10月)
トヨタ プリウス (W50) 2015年12月発売
そして前述のように、今やファミリーセダンの定番となったプリウスは、バリエーションにプラグインハイブリッドの PHV やステーションワゴンのアルファなどのバリエーションを持っている。
⇒ Toyota Prius 試乗記 (2016年4月)
ノートが販売第1位となったのはシリースハイブリッドの e-POWER のお陰であり、またトップテンでは4位となったセレナもまた e-POWER 搭載車の人気であり、まあこれが無かったら全滅といもいう結果だったであろう。
なお昨年の販売実績は 2018/1/10 日記「2018年 国産乗用車販売速報」にて。
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2019/5/21 (Tue) 2019年1-4月 軽自動車販売台数
今回は軽自動車の販売台数を纏めてみる。データーは先日発表された今年の1~4月の確定データーを使用する。なお出典は勿論 (社) 全国軽自動車協会連合会による。
項目は通称名で販売台数上位から並べてある。今回は軽乗用車については全車種を網羅しているために全33車種という数字となったのはそのためだ。いやねぇ、トップ30で切ろうかとも思ったのだけれど、あと3つなら全部並べちまえ、というノリで‥‥。
結果を見れば相変わらず N-BOX の強さが目立つが、それ以下も各社仲良くハイトワゴンが並んでいる。まあ、今では軽自動車と言えばこの背の高いのが標準となった感すらあるが、それでも旧来のセダンタイプもミラとアルトはそれなりに頑張っている。この手のクルマは業務用として金融関係の営業車に使われているから決まった重要はあるのだろう。
また軽を生産していないメーカーもそれぞれ OEM 供給で自社ブランドの軽自動車を販売している。中でもピクシスの15位というのは流石にトヨタの販売網の強さを物語っている。そしてマツダやスバルもそれなりにある程度は売れているのは、其々のお得意さんがいるからだろう。
また多くのクルマが定期的に FMC をしている事から、一部の普通車のように完全に放置されて既に10数年、なんていうクルマは無いようだ。
軽自動車の制度については、まあ色々批判もあるが、何より税制の優遇は大きなメリットであり、言い換えればそれが順調な販売の最大の理由と言うのもある面心もとないもので、政府の気が変わったら一気に崩壊してしまう。
また事故の際のダメージを考えると、安易に薦められないところもある。何しろ最近の相次ぐ事故の報道で死亡するのは多くが軽自動車だ。因みに相手を死亡させるのは‥‥プリウスで決まり!