B_Otaku のクルマ日記

放射能関連データ (http://atmc.jpへリンク)



2014年5月1〜8日

2014/5/7(Wed)
アクセラのライバルは?<5>

今回はいよいよインパネに目を移すと写真のように3車3様だが、開発年次の一番新しいアクセラが最も最新のトレンドに従ってインパネトップパネルの上にディスプレイを配置して、ディスプレイの視認性向上と視線移動を最小限に抑えている。そしてアクセラはオプションとはいえ事実上標準でディスプレイと連動するオーディオが装備されるし、ナビもオプションとはいえSDメモリーで供給されるのでハード的な改造なしにメモリー装着のみでナビ付きとなる。

インプレッサとオーリスのオーディオは何れも2DINスペースにオプションで装着するタイプで、ナビ一体形オーディオを選べばナビ付きになるし、そのナビも最近では10万円を切っているから経済性と自由度ではメリット大だが、市販品の後付なんて言うのは所詮安物の証であり、その点では100万円代のCセグハッチでも専用のコントローラー機能を持ったオーディオ&ナビが付くアクセラは立派だ。

なお、エアコンについては今や電子制御のフルオートの方が寧ろ安いくらいで、下手にメカ式のマニュアル機構なんか作ったら返ってコストアップするのでは、何て勘ぐってみたくなるが、当たらずとも遠からずだろう。こういう現象は他にもあって、例えばサイドウィンドウをパワー化するのも今や常識で、メカニカルな機構が必要なマニュアル式なんて設定したらば返って高くなってしまう。そしてアルミホイールも同様で、今やスチールホイールの生産量は激減している筈だから、当然コストは高いし、実際に溶けたアルミを型に流す鋳造でできるアルミホイールに比べて、複雑なプレス加工を施した素材を溶接で組み立てるスチールホイールの方がコストが高くてもおかしくはない。

  

エンジンの始動についてはアクセラとオーリスはインテリジェントキーとプッシュボタンによるが、インプレッサはオーソドックスというか時代遅れというか、金属のキーを挿入して捻る方法となっている。なおインプレッサは最近MCを行ったので、少し事情が変わったかとも思ったが、調べたところではインテリジェントキーは上級グレードに標準へと変更‥‥されることはなく、上級モデルにオプション設定されているだけで、と言うことは下級モデルではオプション設定すら無い状況だった。

メーターの配置としては従来からある左右対称に大径のメーターを置き、これが回転計と速度計というのがよくあるタイプだったが、最近は中央に大径の速度計を置くタイプも増えてきた。勿論以前から中央に速度計というのは結構あったが、これらは回転計の付かない低グレード車とか実用車の場合であり、それ以外のメーターは小径の燃料計や温度計で、それらが1つに集合されているものも多かった。しかし、最近の液晶技術の進歩により左右の小径メーターを液晶化すればその一つを回転計として使うこともでき、またバリエーションとしてハイブリッド車がある場合にはパワー&チャージメータとするなど、一つのメーターユニットをソフトウェアを変えることで全グレードに対応することで部品の種類を削減し、これがコストダウンに繋がっている。

それで今回の3車を見ると、前述の液晶メーターは設計の新しいアクセラが採用している。インプレッサは回転計と速度計を左右対称に配置する、言ってみればBMWのような、というかオーソドックスな配置をしている。

オーリスは中央が大径メーターで左に少し小径の回転計、右には燃料計という、配置としてはアクセラと同じではあるが、オーリスは全てメカ式のアナログメーターを使用している。

  

最後にATセレクターを比較するが、その前に各車のAT方式をおさらいしておくと、アクセラは良い意味で今時珍しいトルコンタイプの6ATで、他の2車はCVTを採用している。そしてセレクターの根本の形状は3車3様でアクセラが欧州車によくある一見MTのようなレザーのブーツで覆っていて、オマケにステッチは赤い糸を使っている。それって随分上級のモデルなのでは、と思うだろうが業務用途のベースモデルを除いて実際にオーナードライバーが買うであろうグレードには全てこのステッチが使われている。そのアクセラのシフトパターンは欧州の標準的な、いわゆるティプトロパターンとなっている。

インプレッサは独特のあっさリ感というか、とにかくシンプルで他の2車にあるマニュアルモードがない。まあCVTでMTモードって何のためにあるのだろうか、という真っ当な考をすればインプレッサのパターンは実に理に適っている。それに対してトヨタはジグザクゲートにマニュアル付きという見た目は実にカッコ良いのは、流石にトヨタだけのことはある。


ということで3車を比較して来たが、さて、これを突き詰めて特別編とする価値があるのだろうか?と、考えているところで、結論は暫くお待ちいただくとしよう。




2014/5/6(Tue)
ゴールデンウィーク最終日

今日、5月6日は多くの企業の連休最終日となる。長い場合は4月26日(土)からの11連休となったわけで、まあ11日も休めば心身共にリフレッシュできて‥‥というよりも、またあの職場に戻るのか思うとウンザリする、というのが本音だろう。

ところで11日間の休暇とは言うものの、この期間で実際には土日と祝祭日以外の日はといえば、4月28、30、5月1、2日の4日間だから11日もの大盤振る舞いと言っても企業が従業員にサービスするのは4日間であり、更には企業によっては一斉休暇取得日とかいって、その内の2日位を全員が有給休暇を取ったということにするために、結局11連休の内で企業が特別休暇として支出するのは2日だけ!

ここでチョッと追記しておくと、企業の長期連休の殆どが土曜から始まって次の日曜日までというのが基本で、今回の11連休は偶々月、火曜も休日だったことから11連休になった訳で、それでは何故土曜から翌日曜かといえば、操業は原則として月曜から金曜まで連続で、その中間に祝日などがあっても休まない、とうのが自動車業界の常識となっているからだ。その理由はカーメーカーは昼夜兼行の3交代で操業しているために、3つのグループが1週間毎に勤務時間を変えていく。すなわちAグループが早朝勤務を5日間行うと土日を休んで次週は午後の勤務、そして次の週は深夜というようにローテションを組んでいる。これがBグループだとAグループが午前の週には午後の勤務、この時Cグループは深夜勤務という具合になっている。要するに1周間は月曜から金曜までの5日間として、例え休日があってもこれを休まずにあくまで5日間としないと、各グループのバランスが崩れてしまって、あるグループだけ深夜勤務が多かったりすると困る訳だ。なお自動車系でも部品業界などでは2交代制というところも多い。それで、業界では3交代のことを3直(さんちょく)、2交代を2直と言っている。だから "直"という表現をすると如何にもプロっぽいんで、覚えておいて損はないだろう(得も無いが)。

ということは、製造などという泥臭い仕事は一切しない金融・証券・不動産等の業界は連休はないのかといえば、はい、ありませぬ。銀行だって暦通りだから祝祭日である3〜6日は連休となるが、11連休なんていうことには無縁の世界で、要するに11連休なんてやっているのは肉体労働社(者)で、汚れ仕事をしないエリートの業界からは無縁だったのだ。

それでも11連休は嬉しい事で、会社側はこれで従業員が少しでもリフレッシュすれば‥‥なんていく温かい心を持っている経営者ては、この厳しい世界を乗り切れない訳で、結局長期連休の最大の目的はこの期間に製造ラインを止めて定期点検や設備の入れ替えなどを行うのが目的というのが本音だろう。

えっ、俺は汚れ仕事をしているのに、連休が無いぞ! って
ご苦労様でした。




2014/5/5(Mon)
北米でのHyundai

米国消費者団体専門誌”コンシュマーリポート”の総合ランキングでヒュンダイモーターのランクが毎年落ちていって、米国人もやっとヒュンダイ車の品質に気付いたようだ。

ということは、今回はお待ちかねの特別編ということで‥‥。

勿論、内容は偏向していたり毒舌や嫌韓があったりなので、例によって当サイトの方針を理解できて、この手の話を笑って受け流せる読者専用とします。

方針を理解して特別編に進む




2014/5/4(Sun)
アクセラのライバルは?<4>

今回はタイヤ&ホイールとブレーキから。

タイヤ&ホイールというのはボルト数本で取り替えられるから、純正品でも多くのバリエーションがあるので単純に比較は出できないが、少なくとも全てアルミホイール装着のもので比較してみた。ちょっと前まではファミリーユースが主体のCセグメント車では鉄っちんホイールにアルミホイール風のキャップというのが当たり前だったが、最近では余程の廉価モデルでもなければアルミホイールが標準装備されているようになった。

それで、アクセラの場合も15Cというベースグレードを除いてアルミホイールが標準となっている。その15Cというのは快適装備を目一杯削ったモデルで用途としては業務用。要するに営業マンが仕事で乗るためのグレードであり、何故か不動産会社で使われているのを度々見かける。

インプレッサのアルミホイールはベースグレード(1.6i 150.8万円)ではオプションで1.6iL (176万円)になると標準となる。そしてオーリスは150X Sパッケージ(203.7万円)でないとアルミホイールは標準とならない。トヨタのクルマは一般的にアルミホイールの装着率が少ないようで、これはメーカーの方針というよりもトヨタユーザーの主流はアルミホイール装着などに拘らない、というよりもアルミホイールの存在自体を知らない!のではないか。

  

次にドアを開けた時に目に入るインテリアについては、一見すればどれも似たような雰囲気になっている。日本車、特に小型車クラスのインテリアがこのような欧州調となったのは最近であり、以前は世界の主流なんて全く無視した独特の演歌調だったりしたものだ。取り分けトヨタは演歌調の本家本元みたいなもので、20年ほど前のコロナの上級グレードなんて、田舎のキャバクラみたいなヘンテコリンなシートが付いているのを見て唖然としたものだ。

  

その国産車の中では、マツダは随分前から欧州車的なインテリアを採用していたのは、欧州での販売比率が大きかったからだろうか。そしてスバルはといえば、マトモなシートになったのは極々最近で、一昔前には同クラスの国産車の中では抜きん出た性能と共に、一際出来の悪いシートで有名だったが、最近はようやくマトモになってきた。

シート表皮についても日本車の特徴でもあった、これまた田舎の応接間にあるソファーのような安物ベロアは少なくなってきたが、取り分け今回の3車のように欧州主体のクルマはその傾向が多い。なお、シート表皮でもマツダ車は以前から欧州車のようなファブリックを使う傾向があった。

ドアのインナートリムについては、このクラスのクルマでは運転中にも常に目が行くインパネなどに予算を使われてしまい、ドアトリムまでは中々予算が回ってこないようだが、今回の3車はベースグレードではないこともあり、ドアノブはメッキ仕上げが施されていたり、一部分とはいえシート表皮に準じたクロスが貼られていたりと、結構頑張って入る。その中でもオーリスは流石にトヨタ車だけあって、クロスの面積が広くグリップハンドルなどもシルバー仕上げをした別部品が付いている。結局トヨタの場合はアルミホイールなんて付けない代わりにこういう処に金を掛けているようだ。

つづく。




2014/5/2(Fri)
アクセラのライバルは?<3>

今回はエクステリアの続きから。

フロントエンドはアクセラが(最近の)マツダのアイデンティティである5角形のグリルを突き出したアテンザとも共通なデザインで、最初は国産車らしくないアグレッシブなデザインに驚いたが、今では見た瞬間にマツダと認識できるようになった。やはり、こういうモノは地道に続ける事が一番だ。

そういう意味ではインプレッサのグリルはマツダ程にはスバルのアイデンティティの主張はない。スバルといえば以前にフライングなんとかグリルという、スバルの前身である中島飛行機に因んで飛行機をモチーフにしたフロントグリルを採用して、国産車には珍しく自社の歴史をアピールしたと思ったら、あっという間に辞めたしまった。あのまま続けていれば、今では多くが認めるモノになっていたのではないか。短期間で辞めてしまったのは、世間の評判が悪かったことが主な理由のようだが、BMWのキドニーグリルだって長年親しんでいるから違和感が無いだけで、腎臓のグリルなんて気色悪いものでも時が解決して受け入れられるという見本みたいなものだ。

トヨタの場合は最近ではクラウンなどの上級車にはレクサス譲りのスピンドルグリルを多少アレンジしたものを使用しているが、オーリスのような下位モデルは流石にレクサスの流れを汲んではまずい、と思ったかどうかは知らないが、オーリスのグリルはプリウスやアクアなどの系統のもので、いわば最近のトヨタの小型車(要するに安モノ)の流れに沿っている。

リアラッゲースについては、写真で比べた限りでは似たようなもので、そりゃまあ多少の違いはあるのだが、要するに目くそ鼻くその類だ。

  

エンジンについてはアクセラとオーリスが直4 1.5L であるが、インプレッサには1.5Lという設定はなく1.6L でしかもスバル得意の水平対向エンジンを採用している。普通は1.5Lと1.6Lというのはたったの0.1Lの違いであるのにも関わらず性能は1.6Lが1ランク上なのだが、このスバルの1.6Lはチューニングが大人しくて、性能的には他2車の1.5Lとあまり変わり映えがしない。

ところで、エンジンルームを開けたついでに、各車のストラットタワー部分の鉄板の繋ぎ目について注目してみると、アクセラは欧州車のように頂点よりも下のサイド部分で繋いでいて、しかも全面にシール材を塗っている。基本的にはスポット溶接のようだが、シール部分には一定感覚で盛り上がっているところがあり、これはもしかすると短いアーク溶接で補強しているようにも見える。

それに対して先ずはトヨタ車であるオーリスを見てみると、繋ぎ目は国産車によくある天板でのスポツト溶接で、しかも鉄板の継ぎ目というか端部にはシールを塗っていない、もしくはケチって極々少量しか塗っていないように見える。まあ、ボテ塗りすれば良いというものでもないが、これに比べるとインプレッサはつなぎ位置は同様に天板部だが、鉄板の継ぎ目には全周にシッカリとシール材を塗って浸水対策をしている。ということで、ボディの構造については
 マツダ > スバル > トヨタ
というところだ。

因みにフォルクスワーデン ゴルフでは、この部分は薄くて幅の広いビード(溶接部分の盛り上がり)が見えるから、恐らくはレーザービーム溶接なのだろう。これらについては特別編で触れることにする。

  

今回は他にホイールとブレーキも比較する予定だったが、思いの他長文になってしまったため、以下は次回にて。

つづく。




2014/5/1(Thu)
アクセラのライバルは?<2>

前回述べたように、比較対象を2車(アクセラ vs インプレッサ)とするか、オーリスを加えた3車にするかという選択は、取り敢えず3車でエクステリアの比較をしてみることにした。

  

それで実際に3車のエクステリアを比較してみたら、アクセラとインプレッサは意外にも共通した雰囲気で、取り分けリアが似ている。これらに比べるとオーリスのスタイルは大分毛色が違うようで、ある意味で結構個性がある、というか最近のトヨタ的なスタイルだ。

寸法的には全長、ホイールベースという長さ方向ではオーリスが一番短いが、全幅ではインプレッサの方が狭い。それで、実際に見てみるとやっぱりオーリスが一番小さく見える。

と、ここまで書いたところで流石はゴールデンウィーク、急な用件が発生したので、この先は次回にて。

つづく。




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