2010年8月16日〜31日 ⇒ 8 月1日〜15日
2010/8/30(Mon)
20年前の輸入車vs国産車 その2
前回は高級オーナーカーのEセグメントについてEクラスとクラウンを比較したが、それに気を良くして、今回は続編として真の高級車
(多くがショーファードリブン)であるFセグメントついても同様に調べてみた。
1990年時点でのメルセデスSクラスはW126で、このモデルは何と1979〜1992年の13年間に渡って販売されてきたという超ロングセラーで、これまたW124と並んで、正に黄金期のメルセデスだった。
さた、その当時の国産車といえば、バブル経済華やかな1988年にニッサンから発売されたシーマは大いに話題と人気を獲得したが、その理由は当時の最上級パーソナルカーはセトリック/グロリアであり、それ以上となると必然的に輸入車しか存在しなかった時代に、上級市場を狙って発売されたというタイミングの良さだった。
バブル経済による住宅価格の上昇から持ち家を諦めたファミリーが、それならと住宅用に貯めた資金をクルマに回して一点豪華主義に走るなど当時の社会現象となり、これはシーマ現象などと呼ばれた。
ただし、初代シーマはベースがセドリック/グロリアであり、位置づけはセド/グロの上級バリエーションという事だった。
したがってメルセデスSクラスと比較する程の上級車という訳ではなかった。
シーマの翌年に発売されたQ45は米国のプレミアムブランドであるインフィニティの最上級車として発売されたものと同等車種を国内向けにはニッサン インフィニティQ45として発売したものだった。シーマに対して、Q45はより本格的なFセグメント車で、ニッサンらしくドライバーズセダンを狙って走行性能を強化したり、内装にもジャパンオリジナルを取り入れたりと日本の高級車を追求していた。
しかし、残念ながら結果的にはドイツ車の買い得レプリカ的なレクサスLS(セルシオ)に完敗して、結局Q45自体は絶版となってしまった。
Q45と同じ1989年に発売されたセルシオは米国のプレミアムブランドであるレクサス系販売店の扱う最上級車種の”LS”を国内向けとしたもので、日本でも米国でも大人気で、特に国内においては品薄で納期も半年以上という状況が続いた。勿論米国でも大いなる人気で、レクサスのブラントが短期間で浸透する結果となった。LSは言って見ればメルセデスSクラスをトヨタの生産力で安価に供給したといえるクルマで、これを見て脅威を感じたメルセデスが、伝統の最善か無かのコンセプトをかなぐり捨ててローコスト化へとまい進する結果となった。
①
②
③
④
Mercedes
Benz
Nissan
Nissan
Toyota
560SEL
300SE
CIMA 3.0
TypeⅢ Limited
INFINITY Q45
Selection Pack.
CELSIOR C
F Package
型 式 (開発コード)
W126
FGY31
G50
F10
販売期間
1979-1992
1988-1991
1989-1997
1989-1994
寸法 ・重量 ・乗車定員
全長 (m)
5.160
5.020
4.890
5.090
4.995
全幅 (m)
1.820
←
1.770
1.825
1.830
全高 (m)
1.445
1.435
1.380
1.425
1.410
ホイールベース(m)
3.070
2.935
2.735
2.880
2.915
最小回転半径(m)
5.8
5.7
5.5
5.8
5.5
トレッド
前
1.555
←
1.500
1.570
1,565
後
1.525
←
1.520
1.570
1,565
車両重量 (kg)
1,790
1,590
1,640
1,830
1,830
乗車定員 (名 )
5
←
←
←
エンジン
エンジン型式
1178
103
VG30DET
VH45DE
1UZ-FU
エンジン種類
V8 SOHC
I6 SOHC
V6 DOHC Turbo
V8 DOHC
←
総排気量 (cm3)
5,546
2,960
2,960
4,494
3,968
最高出力 (ps/rpm)
285/5,200
185/8,700
255/6,000
280/6,000
260/5,400
最大 トルク(kgm/rpm)
44.8/3,750
26.5/4,400
35.0/3,200
40.8/4,000
36.0/4,600
トランスミッション
4AT
←
←
←
←
パワーウェイトレシオ(kg/ps)
6.3
8.6
6.4
6.5
7.0
サスペンション・タイヤ
サスペンション方式
前
ダブルウィシュボーン
ストラット
マルチリンク
ダブルウィシュボーン
後
マルチリンク
セミトレーリングアーム
マルチリンク
ダブルウィシュボーン
タイヤ寸法
前/後
205/65R15
225/60R15
205/65R15
215/65R15
225/60R16
ブレーキ方式
前/後
Vディスク/Vディスク
←
←
ダブルウィシュボーン
価格
車両価格(参考)
(円)
1355.0万
840.0万
510.0万
630.0万
653.0万
備考
データーは
1985モデル
上の一覧表を見れば、Q45もセルシオも仕様的にはW126と大きく変わらないように見えるが、W126の基本設計はこれら日本車に比べて10年前だから、言い換えれば日本は10年遅れていたことになる。
逆に言えば、W126の13年というモデルサイクルは現在のメルセデスでは考えられない事で、それだけ熾烈な競争になった事と、世の中の変化が速くなったということだろう。
それにしても、初代セルシオが開発されていた頃の日本はバブル経済真っ盛りで、ジャパンマネーは米国の資産を片っ端から買収し、このままだと日本が世界を制覇するのでは、というくらいの勢いだったから、クルマの開発にしても気合が違ったのだろう。しかし、その後にバブル崩壊と共に今に続く20年間の劣勢で、セルシオ
(今では国内でもレクサスLS)も何やら以前の勢いもなく、自動車で世界を制覇するという夢は数量的にはトヨタが達成したと思ったらば、どうも雲行きが怪しくなってしまった。
そして、クルマの内容的には、初代セルシオでメルセデスの背中が見えた段階で、さらに追い上げれば良かったのだが、残念ながら息切れがしたのか、油断したのか、その距離は再び徐々に開いてしまったような気がする。
今回2回に渡り20年前のメルセデスと国産高級車の状況を比べてみたが、20年前のクラウンは必死にEクラスを追ってはいたが、マダマダ遠く及ばすという状況だった
。ところが、Fセグメントについてはメルセデスに追いつけ追い越せで、特にセルシオはメルセデスが脅威を感じるところまで迫った訳で、この技術を基本に改良された現在の日本車(の上級車)は、メルセデスやBMWに比べても大きく劣らない、とういか比較相手と成り得るところまで成長した訳だ。しかし、スペック的には近づいたものの、フィーリングの世界ではどうしても超えられない一線があるのも、また事実。それでも、今のユーザーは結構良いクルマに割安で乗れるのは幸せかもしれない。
そんな、上昇機運の20年前に比べて、今の日本は一体どうしてしまったのだろうか?先ごろ遂にジャパン・アズ・ナンバー3 となってしまったとか。
2010/8/29(Sun)
クイズ
今回は久々のクイズです。
今回は大サービスで簡単なために、車名と排気量、グレードまで当ててください。回答はメールにてお願いします。
2010/8/27(Fri)
20年前の輸入車vs国産車 1
今でこそ、メルセデスに代表されるドイツプレミアムブランドと国産上級車を比較して、国産車はマダマダだの、いや充分に対抗できるだのという議論が出来る程度に、国産車も進歩した。しかし、30年前に
B_Otaku
が初めてメルセデス(S123、300TD)のステアリングを握った時のショックは、大変なものだった。それまで、雑誌などでメルセデスの偉大さは薄々気が付いていたが、実際に乗ってみれば全く次元の違う乗り物だったし、国産車って本当にどうしようもないガラクタなんだという事を知ってしまったショックは、今でも鮮明に覚えている。
そこで今回は、30年前とは言わず、せめて20年程前の状況を比較してみようと思う。20年前と言えばバブル真っ最中の頃で、都心ならばメルセデスも結構街で見かける程にはなっていたし、国産車も豪華金満仕様が花盛りという時代だった。
この時代のメルセデス ミディアムクラスは1985年に発売され、不滅の名作といわれたW124で、10年間という長いライフスパンにより、初期型と後期型ではエンジンなども代わっていた。モデルライフの途中からEクラスと呼ばれるようになったが、前半では220E、300Eなどという標記だった。
W124は”最善か無か”の時代の最後を飾るモデルであり、正に黄金期のメルセデスだった。
W124が発売された1985年のクラウンはというと、1983年に発売されたS120系で、法人向けのセダンとパーソナルユースのハードトップの2種類のボディが用意されていた。上の写真はハードトップでサッシレスのドアや細〜いピラーなど、W124と比較するとゾッとするようなクルマを作っていたわけだ。狭いトレッドとリジットのリアサスにグニャグニャのボディだから、マトモに走る訳がないから、初めてメルセデスに乗ったらカルチャーショックを起こす
のも当然ではあった。
W124は10年と言う長いモデルライフだったことから、その間にクラウンは2度のフルモデルチェンジをおこなっている。W124の後期と重なるクラウンはS140系で、前期モデルは以前のクラウンの常識を捨てて丸みを帯びたデザインとしたが、これが小さく見えると評判が悪くて2年で大幅フェイスリフトを施す羽目になった。
しかし、S140系自体は3ナンバー専用ボディとなり、下の表でも判るようにトレッドも広く、リアサスも独立となり、タイヤも大きく、ブレーキも4輪ディスクとなるなど、大いなる進歩を遂げている。
数字で見るスペックでは、メルセデスに結構近いところまで行っている。トヨタも必死で追いつこうと短いライフスパンで大幅改良を繰り返しをしてきたのが判る。
上の内装写真を見れば、S120系のアメ車チックなヘンテコなダッシュボードやステアリングホイールが、S140系ではW124の影響を受けて改良されているのはハッキリと判るだろう。
①
②
③
④
Mercedes
Benz
Toyota Crown
Toyota Crown
Toyota Crown
Mid. (E) Class
300E
Hard Top
2000 Super Saloon
Sedan 2800
Royal Saloon G
3000
Royal
Saloon G
型 式 (開発コード)
W124
GS120
←
JZS140
販売期間
1985-1995
1983-1987
←
1991-1995
寸法 ・重量 ・乗車定員
全長 (m)
4.740
4.690
4.860
4.800
全幅 (m)
1.740
1.690
1.715
1.750
全高 (m)
1.445
1.410
1.435
1.415
ホイールベース(m)
2.800
2.690
←
2.730
最小回転半径(m)
5.2
5.5
←
5.5
トレッド
前
1.494
1.430
←
1.480
後
1.490
1.430
1.400
1.480
車両重量 (kg)
1,470
1,540
1,415
1,490
1,680
乗車定員 (名 )
5
←
←
←
エンジン
エンジン型式
103
104
M-EU
5M-EU
2JZ-GE
エンジン種類
I6 SOHC
I6 DOHC
I6 SOHC
←
I6 DOHC
総排気量 (cm3)
2,990
2,960
1,968
2,759
2,997
最高出力 (ps/rpm)
185/5,700
225/6,400
125/6,000
145/5,000
230/6,000
最大 トルク(kgm/rpm)
26.5/4,400
27.6/4,600
17.0/4,400
23.5/4,000
29.0/4,800
トランスミッション
4AT
←
←
←
←
パワーウェイトレシオ(kg/ps)
7.9
6.8
11.3
10.3
7.3
サスペンション・タイヤ
サスペンション方式
前
ウィシュボーン+ストラット
ダブルウィシュボーン
←
←
後
マルチリンク
リジット
←
セミトレーリングアーム
タイヤ寸法
前/後
195/65R15
185SR14
←
205/65R15
ブレーキ方式
前/後
Vディスク/ディスク
ディスク/ディスク
←
Vディスク/ディスク
価格
車両価格(参考・税別)
N/A
750.0万円
245.5万円
364.5万円
442.0万円
備考
1985モデル
1990モデル
こうしてみると、クラウンの歴史は短いモデルサイクルによる頻繁な改良でメルセデスに追いつこうと必死の努力をしてきたのではないか。しかし、一番の抵抗勢力(?)はクラウンユーザー自身で、チョッと先進的過ぎると直ぐにクレームがついて、結局後戻りする羽目になる。要するにクラウンの進歩は”3歩進んで2歩下がる”と、いうことか。
勿論、何もドイツ車の真似をすることはないし、ジャパンオリジナル自体は大いに結構なのだが、クルマとしての安定性に疑問が残るような退歩はどうかと思う。もっとも、このコテコテ演歌調が仇となってグローバル市場では勝負できないと思われていたクラウンだが、その演歌調が幸いして中国市場では高級車のナンバー2を確保しているようだ。
アジア向けには欧州人には理解できないアジア人の感覚が有利のようだ。そういう意味では、同じアジアで中国から生えた半島に
ある国も、目の色を変えて日本車に対抗している。そうは言っても、クラウンの例を見れば一目瞭然で、昨日今日の経験ではうわべ は真似できても、中味が伴わないから結局ユーザーにバレてしまうのだが、ユーザーに判断力がないと、結構騙されるかもしれない。
2010/8/26(Thu)
インド タタモータース 2
前回に引き続き、タタの現行生産モデルについて調べてみる。
⑥
⑦
⑧
⑨
TATA MOTORS
TATA MOTORS
TATA MOTORS
TATA MOTORS
SAFARI DICOR
SUMO
GRANDE MKII
ZENON XT
寸法 ・重量 ・乗車定員
全長 (m)
4.650
4.285
4.421
2.125
全幅 (m)
1.918
1.726
1.780
1.860
全高 (m)
1.925
1.976
1.940
1.833
ホイールベース(m)
N/A
2.400
N/A
3.150
最小回転半径(m)
6.0
4.9
5.3
6.0
最低地上高(mm)
205
160
180
200
車両重量 (kg)
GVW 2,650
-2,780
N/A
GVW 2,625
1,990
GVW 2,550
乗車定員 (名 )
7
6-10
7-9
←
エンジン
エンジン種類
Diesel Turbo
Diesel
Diesel Turbo
←
総排気量 (cm3)
2,179
2,956
2,179
←
最高出力 (ps/rpm)
140/4,000
70/3,000
120/4,000
140/4,000
最大 トルク(Nm/rpm)
320/1,700-2,700
223/1,500-2,200
250/1,500-3,000
320/1,700-2,700
トランスミッション
5MT
←
←
←
サスペンション・タイヤ
サスペンション方式
前
ダブルウィシュボーン
N/A
ブルウィシュボーン
←
後
5リンク
N/A
楕円リーフ
←
タイヤ寸法
前/後
235/70R16
215/75R15
235/70R16
N/A
ブレーキ方式
前/後
Vディスク/ドラム
N/A
Vディスク/
ドラム
←
価格
車両価格(参考)
(Rs)
96.3-120.0万
57.3-73.8万
58.0-78.0万
N/A
(円)
176.2-220.0万
104.9-135.1万
106.1-142.7万
N/A
備考
Specは4X4モデル
4X2 76.5-万
←
4X2 47.3-万
←
←
タタのSUVおよびクロスカントリー車は全てディーゼルエンジンを搭載しており、ガソリン車の設定は無い。
⑥ SAFARI DICORは1998年に発売されたSUVでニッサンサファリとは全く関係が無い。
⑦ SUMOは1994年から発売された初代パジェロを思い出すスタイルのクロスカントリー車。
⑧ GRANDE MKⅡはSUMOの新型。
⑨ XENON XTは2008年に発売されたばかりのピックアップトラックで、ハイラックスのコピー
という感じだ。
ナノについては2008年7月1日の日記 で紹介しているので、詳細はそちらにて。
ナノの販売は2009年末から抽選で限定販売(11.3万ルピー)されているようだが、本格的な量産は新工場が稼動してからだろう。本日現在、タタのHPでは、価格を検索しても表示されないので、正式な量産価格は未だ未定のようだ。
2010/8/25(Wed)
インド タタモータース 1
タタモータースはインド最大の自動車メーカーで、インド国内の他にタイ、アルゼンチン、南アフリカKに生産拠点を持つ。傘下には英国のジャガー、ランドローバー、韓国のタタ大宇(旧大宇の商用車部門)がある。インドでの乗用車販売シェアは09年で約14%と前回紹介したヒュンダイとほぼ同率だが、話題の超低価格車ナノが順調に生産されれば、ヒュンダイを抜いて第二位を確保するだろう。
そこで、タタの現行生産モデルについて調べてみた。
①
②
③
④
⑤
TATA MOTORS
TATA MOTORS
TATA MOTORS
TATA MOTORS
TATA MOTORS
INDICA V2
INDICA VISTA
INDIGO CS
INDIGO MANZA
INDIGO MARINA
寸法 ・重量 ・乗車定員
全長 (m)
3.690
3.795
3.988
4.413
4.158
全幅 (m)
1.665
1.695
1.620
1.703
1.625
全高 (m)
1.485
1.550
1.540
1.550
1.575
ホイールベース(m)
2.400
2.470
2.450
2.520
2.450
最小回転半径(m)
N/A
N/A
5.0
5.1
5.0
最低地上高(mm)
165
165
165
165
165
車両重量 (kg)
995
1,035
1,065
1,100
1,090
乗車定員 (名 )
5
←
←
←
←
エンジン
エンジン種類
N/A
N/A
DOHC
I4
N/A
総排気量 (cm3)
1,396
1,172
1,193
1,368
1,396
最高出力 (ps/rpm)
54/5,500
65/5,000
65/5,000
90/6,000
85/5,500
最大 トルク(Nm/rpm)
85/2,500
96/3,000
100/2,700
116/4,750
122/3,500
トランスミッション
5MT
←
←
←
5MT/2Trans.
サスペンション・タイヤ
サスペンション方式
前
ストラット
←
←
←
←
後
セミトレーリングアーム
トーションビンビーム
←
←
ストラット
タイヤ寸法
前/後
165/65R13
175/70R14
175/65R14
185/60R16
175/65R14
ブレーキ方式
前/後
ディスク/ドラム
←
Vディスク/
ドラム
←
←
価格
車両価格(参考)
(Rs)
34.8-万
45.8-万
38.3-万
57.9-万
48.6-万
(円)
万
万
万
万
万
備考
1.4L 71ps Dieselアリ
1.2L 75ps Dieselアリ
1.3L 905ps Dieselアリ
1.4L 70ps Dieselアリ
INDICA
は1998年末に初代がデビューしたインド発の国産乗用車で、オリジナルはAセグメントハッチバックで、寸法的にはスズキA−STAR等に近い。
① INDICA V2は初代モデルで10年以上生産されている。
② INDICA VISTA
は2008年から発売された第二世代モデルで、初代のV2と併売されている。
モデルチェンジ後も旧型を廉価モデルとして併売するのは、スズキにも例が多いからインドでは一般的なようだ。
③ INDIGO CSはV2のセダンバージョン。
④ INDIGO MANAZAはVISTAのセダンバージョン。
ハッチバックと同様に新型ベースがMANAZAで、旧型ベースがCSとなる。
勿論価格的にはMANAZAが高く、その差は約20万ルピーにもなる。
⑤
INDIGO MARINA はV2のステーションワゴン。なお、新型ベースのワゴンは現在未発売のようだ。
タタモータースは他にもSUVのオリジナルモデルがあり、更には20万円カーという話題のナノもある。これらは次回に紹介する。
2010/8/24(Tue)
プジョーRCZ
常連の読者のかたなら既にお気づきの事と思うが、B_Otaku
はどうもプジョーとは相性が悪いようだ。いや、その昔バブル時代に流行った205GTIなんて中々良いと思ったが、最近のは乗ってみても全滅だった。そんな訳で画像を処理するのも面倒なので、興味のある読者は下のリンクからオフィシャルフォットをご覧いただくことにしよう。透視図やエンジン特性図などプジョーファンなら大喜びしそうな画像がたくさんある。
全長4287×全幅1854×全高1359mmで、MINIと共通で207や308でも御馴染みの4気筒 1.6リッターDOHC 直噴ツインスクロールターボ付エンジンはハンドル位置により仕様が異なる。右ハンドル(RHD)仕様が、6速AT+156psエンジン、左ハンドル(LHD)仕様が6速MT+200psエンジンを搭載する。
従って、コテコテのプジョーマニアは当然ながらLHDに乗る事になる。
2010/8/22(Sun)
インドでのヒュンダイ 1
インドの乗用車販売実績で50%に迫るマルチスズキに次いで、第2位となっているのは約15%のシェアーを持つヒュンダイだ。そこで、スズキに引き続きヒュンダイについても
インドでの状況を調べてみた。
①
②
③
HYNDAI
HYNDAI
HYNDAI
Santro Xing
i10 1.1
i10 1.2
i20 1.2
i20 1.4
寸法 ・重量 ・乗車定員
全長 (m)
3.565
3.565
3.940
全幅 (m)
1.525
1.595
1.710
全高 (m)
1.590
1.550
1.505
ホイールベース(m)
2.380
2.380
2.525
最小回転半径(m)
4.4
N/A
N/A
最低地上高(mm)
N/A
165
←
車両重量 (kg)
N/A
N/A
N/A
乗車定員 (名 )
5
←
←
エンジン
エンジン種類
SOHC
I4 SOHC
I4 DOHC
←
←
総排気量 (cm3)
1,086
1,086
1,197
1,197
1,396
最高出力 (ps/rpm)
63/5,500
66.7/5,500
80/5,200
80/5,200
100/5,000
最大 トルク(kg-m/rpm)
9.8/3,000
10.1/2,800
11.4/4,000
11.4/4,000
13.9/4,200
トランスミッション
5MT
5MT
5MT/4AT
5MT
4AT
サスペンション・タイヤ
サスペンション方式
前
ストラット
←
←
後
トーションビンビーム
←
←
タイヤ寸法
前/後
155/70R13
155/80R13
175/70R14
185/65R14
ブレーキ方式
前/後
Vディスク/ドラム
←
N/A
価格
車両価格
(Rs)
27.4-39.5万
34.4-39.8万
40.6-55.7万
46.1-63.0万
76.3万
(円)
50.1-72.3万
63.0-72.8万
74.3-101.9万
84.4-115.3万
139.6万
備考
Dieselあり
① Santro Xing
(サントロ シン)はヒュンダイのAセグメント車だが、現在はインドに生産を集約したことで、韓国内では生産されていない。既に事実上のフルモデルチェンジ版としてi10が販売されているが、旧型のSantro Xing
も併売されている。旧型の方が価格が安い事から、i10はSantro Xing の上位車種の位置づけになっている。
② i10は最新の欧州戦略Aセグメント車で、これも韓国内では生産も販売もしていない。
③ i20は最新のBセグメント車で、i10と同様に欧州戦略車としてインドで生産されている。
先代はゲッツ/クリック
で、日本でもTBの名称で販売されていたこともある。
i10とi20のライバルはそれぞれ、スズキのA−STAR(欧州アルト)とRITZ(スプラッシュ)だが、そう思ってよくよく見るとフロントのライト周りなんてそっくりだ。
次回はもう少し上級となるC、Dセグメントについて紹介する。
2010/8/20(Fri)
マルチスズキ その3
前回までにマルチスズキの9モデルを紹介をしたが、今回は残る4モデルについての紹介をする。
これでインド国内で販売されているマルチスズキの全車種を紹介した事になる。
⑩
⑪
⑫
⑬
MARUTI
SUZUKI
MARUTI
SUZUKI
MARUTI
SUZUKI
MARUTI
SUZUKI
SWIFT
SX4
DZIRE
GRAND VITARA
寸法 ・重量 ・乗車定員
全長 (m)
3.760
4.490
4.160
4.500
全幅 (m)
1.690
1.735
1.690
1.810
全高 (m)
1.530
1.560
1.530
1.695
ホイールベース(m)
2.390
2.500
2.390
2.640
最小回転半径(m)
4.7
5.3
4.7
5.5
最低地上高(mm)
170
170
170
200
車両重量 (kg)
980-1,010
1,170-1,210
1,000-1,035
1,614-1,636
乗車定員 (名 )
5
←
←
エンジン
エンジン型式
N/A
N/A
N/A
N/A
エンジン種類
I4 16Valve
I4 DOHC 16Valve
←
←
総排気量 (cm3)
1,197
1,586
1,197
2,383
最高出力 (ps/rpm)
85/6,000
105/5,600
85/6,000
164/6,000
最大 トルク(Nm/rpm)
113/4,500
145/4,100
113/4,500
225/4,000
トランスミッション
5MT
5MT/4AT
5MT
←
サスペンション・タイヤ
サスペンション方式
前
ストラット
←
←
←
後
トーションビーム
←
トレーリングリンク
マルチリンク
タイヤ寸法
前/後
165/80R14
195R/65R15
165/80R14
225/65R17
ブレーキ方式
前/後
Vディスク/
ドラム
←
←
ディスク/
ディスク
価格
車両価格
(Rs)
33.5-42.0万
60.2-86.7万
48.9-70.8万
169.4-182.7万
(円)
61.3-76.9万
110.2-158.7万
89.5-129.6万
310.0-334.3万
備考
185/70R14アリ
205/60R16アリ
185/0R14アリ
Dieselアリ
⑩ SWIFTは国内や欧州でも発売されているので御馴染みの車種だ。
⑪ SX4はスズキとフィアット(セディチ)が共同開発した小型車で、当初はハッチバックで発売され、その後セダンが追加された。インドでは4ドアセダンが販売されている。
⑪ DIZIRE(ディザイア)はスイフトのセダンバージョンでインドのみで販売されている。
⑫ GRAND VITARAは日本名エスクード。マルチスズキのラインナップでは最も価格が高く、上級モデルは180万ルピー(330万円)と、M800の19万ルピー(35万円)に比べれば、極めて高価だ。
以上で、マルチスズキの全車種を紹介したが、これを見れば判るように今やスズキは日本で、いつ軽自動車が無くなってもグローバルレベルでAセグメントの売れ筋車を持っているから、小型車へのシフトは難なくできそうだ。
マルチスズキはインドでの乗用車のシェアはほぼ50%というダントツの強さを発揮している。そして第二位はヒュンダイグループという事だが、この詳細については近いうちに紹介しようと思っている。
2010/8/19(Thu)
マルチスズキ その2
前回に引き続きインドのマルチスズキのラインナップを紹介してみよう。
⑥
⑦
⑧
⑨
MARUTI
SUZUKI
MARUTI
SUZUKI
MARUTI
SUZUKI
MARUTI
SUZUKI
WAGON R
EECO
A-STAR
RITZ
寸法 ・重量 ・乗車定員
全長 (m)
3.595
3.675
3.500
3.715
全幅 (m)
1.475/1.495
1.475
1.600
1.680
全高 (m)
1.670/1.700
1.800
1.490
1.620
ホイールベース(m)
2.400
2.350
2.360
2.360
最小回転半径(m)
4.6
4.5
4.5
4.7
最低地上高(mm)
165
160
170
170
車両重量 (kg)
860-885
908-923
860-880
1,005-1,110
乗車定員 (名 )
4
5/7
5
5
エンジン
エンジン型式
KB10
N/A
KB
N/A
エンジン種類
I3 12Valve
I4 16Valve
I3 12Valve
I4
総排気量 (cm3)
998
1,196
998
1,197
最高出力 (ps/rpm)
68/6,200
73/6,000
67/6,200
85/6,000
最大 トルク(Nm/rpm)
90/3,500
101/3,000
90/3,500
113/4,500
トランスミッション
5MT
←
←
←
サスペンション・タイヤ
サスペンション方式
前
ストラット
←
←
←
後
トレーリングリンク
3リンクリジット
トレーリングリンク
トーションビーム
タイヤ寸法
前/後
145/80R13
155R13LT
155/80R13
165/80R16
ブレーキ方式
前/後
Vディスク/
ドラム
←
←
ディスク/
ドラム
価格
車両価格
(Rs)
33.5-42.0万
27.3-30.9万
35.7-42.0万
40.0-53.3万
(円)
61.9-76.9万
50.0-56.5万
65.3-76.9万
73.2-97.5万
備考
Dieselあり
⑥ WAGON Rは日本国内で販売されている同名のベストセラー軽とは別物で、寸法的には軽より大きい。Aセグメントのハイトワゴンというのは、良い処を突いている。
⑦ EECO(Eエコはエブリイランディをベースとしている。
エブリイランディとは軽自動車のエブリイをベースにフロントを延長して1.3ℓエンジンを搭載し、サードシートを追加して7人乗りとして国内販売されたものだが、当然売れなかった。
⑧ A−STARは欧州でアルトという名で販売されているAセグメントのハッチバック車で、
7月2日の日記で紹介している。このクルマはニッサンへもOEM供給されていて、ニッサン・ピクソの名前で欧州ニッサンで販売されている(7月1日の日記参照)。
⑨ RITZは日本でも発売されているサブBセグメントのスプラッシュで、オペルにもアギーラとしてOEM供給されている。なお、スプラッシュやアギーラはハンガリーのマジャールスズキで生産されているが、RITZはインドで生産されている。また、近日中に中国でも生産されるという、正に世界戦略車だ。
次回は、CセグメントおよびSUVについて紹介する。
2010/8/18(Wed)
インフィニティM35h
V6ガソリンエンジンと7速ATに組み込まれた68ps電気モーターを搭載し、新しいステアリングとブレーキシステムを搭載するハイブリッドセダンがインフィニティブランドから2011年に米国と欧州で発売される。
ステアリングは自然でスムースな油圧パワーステアリングと操舵時以外はパワーをカットすることで燃費を改善する電気式パワーステアリングの双方の長所を持っている、エレクトロ-ハイドロリックシステムを採用している。
ブレーキはElectric Driven Intelligent Brakeと呼ばれるシステムが装着されている。これは、ドライバーがブレーキペダルを踏むと、回生制動による電気エネルギーでモーターが直接ブレーキシリンダーを作動させる。これにより単純で小型軽量化が可能なことと、コンピューター制御が可能になるなどのメリットがある。
駆動系は1モーター/2クラッチシステムで、1つ目のクラッチは3.5ℓ V6エンジンと電気モーターの中間に設置され、オートマチック・トランスミッションが組み込まれている。電子制御クラッチは電気走行と回生モードの時に、V6エンジンを完全に切り離すことが出来る。
これにより、機械的な摺動抵抗を無くして、電気モーターの効率を上げることが出来る。
M35hはダウンシフトにスロットルをブリッピングする7速ATや新しいブレーキングとステアリングシステムにより、最もドライブが楽しいハイブリッドだそうだ。
なお、国内では今年の末に同等のクルマがフーガハイブリッドとしてニッサンブランドから発売されるようだ。
2010/8/17(Tue)
マルチスズキ その1
日本が世界に誇る軽自動車の技術は、海外向け、とりわけ新興国向けの低価格車にアレンジされて活躍している。その代表例がインドのマルチスズキで、今ではインド最大の自動車メーカーとなっている。
今回から3回に分けて、マルチスズキのラインナップを紹介してみよう。
①
②
③
④
⑤
MARUTI
SUZUKI
MARUTI
SUZUKI
MARUTI
SUZUKI
MARUTI
SUZUKI
MARUTI
SUZUKI
M800
Alto
Estilo
Omuni
Gypsy
寸法 ・重量 ・乗車定員
全長 (m)
3.335
3.495
3.600
3.370
4.010
全幅 (m)
1.440
1.475
1.475-1.495
1.410
1.540
全高 (m)
1.405
1.480
1.595
1,640
1.845-1.875
ホイールベース(m)
2.175
2.360
2.360
1.840
2.375
最小回転半径(m)
4.4
4.6
4.6
4.1
5.3
最低地上高(mm)
170
160
165
165
N/A
車両重量 (kg)
683
690-705
845-865
785-800
985-1,050
乗車定員 (名 )
4
5
←
5/8
エンジン
エンジン型式
N/A
N/A
K10B
N/A
G13BB
エンジン種類
I3 2Valve
I3 4Valve
I3
I3 2Valves
I4 16Valve
総排気量 (cm3)
796
796
998
796
1,298
最高出力 (ps/rpm)
37/5,000
47/6,200
68/6,200
35/5,000
80/6,000
最大 トルク(Nm/rpm)
59/2,500
62/3,000
90/3,500
60/3,000
103/4,500
トランスミッション
4MT
5MT
←
4MT
5MT/2Trans.
サスペンション・タイヤ
サスペンション方式
前
ストラット
←
←
←
リーフ
後
コイルスプリング
3リンクリジット
←
←
リーフ
タイヤ寸法
前/後
145/70R12
145/80R12
145/70R13
145R12LT
205/75R15
ブレーキ方式
前/後
ディスク/
ドラム
N/A
Vディスク/
ドラム
ディスク/
ドラム
←
価格
車両価格
(Rs)
19.3-23.0万
23.2-28.1万
32.4-41.1万
19.9-25.7万
51.8-54.3万
(円)
35.3-42.1万
42.5-51.4万
59.2-75.8万
36.4-47.0万
94.8-99.4万
備考
155/65R13の設定あり
① M800は2代目アルトをベースとしている低価格車で、1984年から生産されているという超ロングセラー。
② ALTOは先々代アルトをベースとしていて、M800よりは多少価格が高い。
③ ESTILOは初代MRワゴンをベースとしている。エンジンは1ℓと他モデル(800cc)より大きい。
また、価格帯も高いのでアルトなどよりも高級市場を狙っているうようだ。。
④ OMNIは2代目エブリイがベースで、ファミリー用(乗用)とビジネス用(バン)がある。
⑤ GYPSYは
2代目(SJ30)ジムニーベースだが、全長は長くエンジンは1.3ℓが搭載されている。価格は他の軽より高くアルトの倍以上もする。
今回の5モデルは何れも日本では旧型の軽自動車をベースとしていて、M800に至っては二十数年も生産が続いているから、設備や開発費も完全に償却しているであろう。そのため、驚くべき低価格となっている。
次回は残る軽自動車ベース車とともに、小型車についても紹介する。
2010/8/16(Mon)
ハイブリッドスポーツ
このところ、各社が発表したハイブリッドのコンセプトスポーツカーは、なぜかスーパーカークラスの超高性能車が多い。
ますは、ポルシェ918スパイダーで、既に3月12日の日記で紹介したが、 V8 3.4ℓで最高出力は500ps以上 のガソリンエンジンと 最大出力218psの電気モーターの組み合わせで、0−100k
m/hが3.2秒という超高性能車だ。そして、このクルマは近日中に市販されるようだ。
次はフェラーリのハイブリッドカーである599 GTB
HY−KERS Concept。これも3月18日の日記で紹介済だが、市販される予定は無い。
そして最後が、メルセデスベンツSLS AMG
E−Cellで、こちらは6.2ℓガソリンエンジンの代わりに各車輪に独立したモーターと装備して、トータルで533ps、89.7kgmを発生するという、電気自動車のスーパーカーで、 0−100km/hは4秒以内という性能を発揮するそうだ。
これについては、メルセデスから多くの有用な資料が発表されているので、興味のある方は下のパネルの右下next> ボタンでページを送りながらサムネイルを 探してクリックすれば、大きな画像をダウンロードが可能です。
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