米国がアフガンに置いてきてタリバンが入手した兵器とは?<4>

 

今回は航空機について纏めてみる。先ずはヘリコプターから。
国土のほとんどが山岳地帯であるアフガニスタンにとって、ヘリコプターは大いなる戦力となる。

・Mi-17:33機
旧ソ連で設計されMi-8MTの輸出用がMi-17で、ソ連崩壊後はロシアで生産されている。
しかし、何故にロシアのヘリかと言えば、アフガン政府が以前から所有していたもので、恐らくそれをタリバンが接収したのだろう。という事で、米国が貸与した他の武器とは事情が異なるようだ。
Mi-17は世界の多くの国で使用されている中型多目的ヘリコプターであり、信頼性や整備性も高い筈だ。

・UH-60 Black Hawk:33機
言うまでもなく西側では最もメジャーな米シコルスキーエアクラフト社製の中型多目的ヘリコプターで、日本の自衛隊でも使用されていて、最近は救難任務仕様のUH-60Jが大洪水などのニュースの救援場面で搭乗する事も多い。

ローター直径16.4m 、最大離陸重量は10,660㎏で、これは前述のMi-17の21.3m、13,000㎏より少し小さい。

・MD530:43機
米国の商業用ヘリコプターメーカーであるMDヘリコプターズの最新モデルである。同社は小型ヘリのメーカーであったヒューズヘリコプターズをダグラスが買収したもので、商用モデルのMD500Eの上位機種530Fを軍用としたのがMD 540で、当初米軍では軽量観測用として設計要求したものだ。

アフガニスタンは山岳地域が多く、その意味でもヘリコプターは大いに役に立つだろう。
ただし、装甲車などに比べると今回置き去りにした数が少ないが、これは空港を必要とせずに自力で離陸・退避が可能な事から、多くはパキスタンなどに移送済み‥‥という事だろうか。

次回は固定翼機について纏める。

つづく

米国がアフガンに置いてきてタリバンが入手した兵器とは?<5>

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