米国がアフガンに置いてきてタリバンが入手した兵器とは?<3>

 

今回は個人用携帯を主とした機器について取り上げてみる。

・Machine guns (機関銃):64,364機
米軍の軽機関銃として代表的なのは5.56mm軽機関銃M249(Light Machine Gun, 5.56mm, M249)で、以前は分隊支援火器とも呼ばれていた。名称からわかるように5.56mm弾、すなわち後述するM16アサルトライフルと共通の弾薬を使用する。

5.56㎜のM249に対して、ワンランク強力な7.62㎜NATO弾を使用するのがM240で、中量級の汎用機関銃だ。当然威力はM249に勝るが機動性では劣る事になる。

・Pistols(拳銃):126,295丁
現在の米軍用正式拳銃はドイツのシグ・ザウエル&ゾーン社のアメリカ合衆国現地法人SIG SAUER社が設計した自動拳銃、SIG SAUER P320でフルサイズのM17とコンパクト(ショート)のM18がある。弾薬は9mmパラベラム弾という欧州系のものを使用するが、その他の弾薬の仕様もある。

・Assault rifle(自動小銃):358,530丁
アサルトライフルは歩兵が戦闘時に所持する自動小銃で、米軍の正式小銃はお馴染みM16A1だ。この銃はスナイパーで有名な劇画で主人公が愛用している事から、一般のミーハーなアンちゃんでも知っているものだ。ただし劇画の世界とは違い精度は悪く、じっくり狙うのではなく弾をブン撒くという思想のものだ。
使用する弾薬は前述の軽機関銃M249と共通の5.56mmで、口径が小さく弾頭は軽いが、その分弾速が速い事で威力を保っている。

タリバンの小銃はM16に対する東側の標準ライフルである旧ソ連のAK47をコピーしたものだが、これで東西の武器がごちゃ混ぜになる事になった。勿論弾薬に互換性は無い。
それにしても結構な数であり、これで約36万の兵士が武装できる事になる。

・Night vision goggles/deveces (暗視装置):16,035台
夜間や暗所でも視界を確保するための装置。これを付ければ真っ暗闇でも戦闘が出来る。これでタリバンは夜間にもゲリラ戦が出来る事になる。

・Radios (無線機):162,043台
米軍の携帯型トランシーバーはハリス社が開発製造したもので、AN/PRC-152と呼ばれている。HF帯及びVHF帯を使用する短距離・双方向の音声通信に対応しており、UHF-SATCOM衛星通信と言った統合戦術無線システムを用いる事も出来る。

しかしまあ、よくもこれだけ多くの武器や軍用機器を置いてきたものだ。

いや、それだけでは無く、航空機まで置いてきたのだから驚くしかない。

これについては次回につづく。
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