海上保安庁は2022年度に無人機の予算を申請して、領海と排他的経済水域での外国船の繰り返す侵入を、より効果的に監視する予定という。同庁は既に2020年10月に青森県八戸市の海上自衛隊基地でシーガーディアンの試験飛行をマスコミに公開している。
この無人機は米国のGeneralAtomicsにより製造されたSeaGuardianで、長さ11.7メートル、幅24メートル、離陸や着陸を含む飛行のあらゆる側面を自己操縦する機能も持っている。
有人機に比べて圧倒的にコストが安く、しかも陸上の基地から遠隔操縦するから、例え戦闘状態になって撃墜されても、人命には全く影響が無いのも大いなるメリットだ。実際、2020年1月にイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害したのも、このMQ-9だった。
ところで、この無人機については、当然ながら中共も開発している。
中共の無人機は「TB001」と言われているもので、写真上を見ると、そのスタイルはまるでSeaGuardianそっくりだ。まあ、どうせ米国から技術資料を盗んでコピーしたのだろう。
しかし、調べてみたらSeaGuardianは機体後端にプロペラを置くという独自の構成だが、TB001は主翼に双発プロペラエンジンを搭載しているなど、SeaGuardianのような先進性は無いようだ。
ところで日本独自の無人機は無いのか、といえば、既に独自の小型偵察用無人機を開発中だ。ただし、SeaGuardianとはコンセプトが異なり、F15戦闘機に搭載されて離陸した後に上空で戦闘機から切り離され、プログラミングによる自立飛行で偵察を行い、自力で飛行場に着陸する、というものだ。
ところで、これら無人機はドローンとも呼ばれているが、日本でドローンというと、あの小型のおもちゃのようなモノを想像する。しかしおもちゃとバカにする事は出来ないのは、最近のアラビア海でのタンカー攻撃で証明されている。
⇒中東でタンカーがドローン攻撃により船長が死亡 低価格で強力な武器になるかも
話を元に戻して、海上保安庁のドローン計画は確かに上手いアイディアだ。本来SeaGuardianは無人攻撃機としても使われるものだから、海保も爆弾でも積んで置いて、いざという時には相手の艦船に突っ込むとか‥‥。
これなら巡視船に搭載されているショボい機関砲よりも余程威圧感があるような気がするが‥‥。
【追伸】
最新ニュースとして「米国はアフガニスタンのカブール空港で起きた自爆テロに関与したとする過激派組織「イスラム国」の地域組織の計画立案者を無人機で攻撃し、殺害したと発表した。」という。
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