尖閣諸島、とりわけ魚釣島周辺で挑発を繰り返す中共海警局の巡視船だが、最近の報道では巡視船とは名ばかりの事実上の軍艦もあるといわれている。そこで中共海警局の巡視船について調べてみた。
実は海警局の巡視船は尖閣以上に緊迫している南シナ海の周辺にも多数出没している事から、その保有船隻数は極めて多く、形式も多様となっている。その中で下記の写真を見ると船名が2350となっている。その奥の船は船腹に「JAPAN COAST GUARD」の文字が見えるから日本の海上保安庁の巡視船であり、これは間違い無く魚釣島周辺であろう。
それで2350の仕様を調べると
SHUCHA-1 全長98m 排水量 3200t 速度18kt
武装については不明だが、同クラスでは30mm機関砲1機が定番だ。
これに対して日本の巡視船で石垣島に常駐して尖閣諸島を警備しているのは主に「くにがみ型」巡視船で その仕様は
全長96.9m 排水量1700t 速度25kt
と、排水量こそ小さいが速度は圧倒的に速く、また武装も同等以上となっている。
まあ実際には巡視船での銃撃戦は事実上あり得ないし、そんな状況になったら中共の思惑どおりになってしまうが。
しかし最近日本のマスコミでも中共が巡視船と称して1万トン級の軍艦並の船舶を保有していて、これが尖閣周辺に現れる事への警戒感を強めていると報道している。この船種は現在2隻保有していると言われ、その仕様は
ZHAOTOU 全長175m 排水量 11859t 速度25kt
そして武装は76mm速射砲x1、30mm機関砲x2と、確かに強力ではある。
それでは日本の巡視船で最も大型なものはといえば「しきしま型」巡視船でその仕様は
全長150m 排水量7175t 速度25kt
実はこの船はフランスから再処理されたプルトニュウムを運搬する際の護衛として建造されたもので、中共のZHAOTOUに比べれば排水量は小さいが、巡視船としては世界最大級であり、武装も35mm連装機銃x2、20㎜多銃身機銃x2と十分で、船の構造も軍艦に準じている。
なお尖閣についてはしきしまの同形艦で改良型ともいえる「あきつしま」があり、さらに今年2月にはあきつしまの発展型である「れいめい」が竣工している。
しかし問題は現在尖閣諸島に一番近い石垣島には大型巡視船が停泊できる設備が無いために、2022年までに海保専用埠頭や関連施設を整備する港湾計画が決定している。
う~ん、ちょっと遅くないかぁ。それまでは鹿児島に停泊しているらしいが‥‥。
中共の体制がいつまで持つか判らないが、ある程度の長期戦も覚悟すれば、日本の巡視船も更に強力なもの、例えば海上自衛隊の護衛艦を白く塗って海上保安庁に移管する、とかいうものありのような気がするが。実際、中共の海警にはまさに海軍の旧型軍艦を白く塗って巡視船だと言っているものもあるようだ。
それで目には目をで、白い護衛艦で中共の領海ギリギリをウロチョロするとか。まあそうなれば中共の事だから自分の事は棚に上げて大騒ぎするだろうが。
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