東京都公式アプリ(略称:東京アプリ)は、東京都と一般財団法人GovTech東京が共同で開発・運営し、2025年2月17日にリリースされた行政サービス集約型のスマートフォンアプリのことだ。
「都庁をポケットに」という構想のもと、これまで部署や事業ごとに乱立していた都のアプリやWeb窓口を一元化し、都民がスマートフォン一つで行政手続や情報収集を行えるデジタル基盤(デジタル公共財)として位置づけられている。
主な機能と特徴
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• 東京ポイントの付与と交換
都が主催する対象キャンペーンやイベントへの参加、ボランティア活動などを通じて「東京ポイント」を貯めることができる。貯まったポイントは、都立施設(美術館・動物園など)の入場チケットのほか、民間決済サービスのポイント(PayPayポイント、楽天ペイ、dポイント、au PAY、Vポイント、メルカリポイント、WAON POINTの計7種)へ交換可能。
• マイナンバーカード連携による本人確認(東京アプリ生活応援事業)
2026年2月からは、マイナンバーカードを用いた公的個人認証(JPKI)による本人確認機能が本格稼働した。これに伴い、都民を対象に11,000円相当の東京ポイントを付与する「東京アプリ生活応援事業」(申込期限:2027年4月1日まで)が実施されており、普及を牽引している。
• 行政サービスへのポータル機能
都政情報の確認や各種行政サービスへのアクセス窓口としての機能を備えており、従来の外注丸投げ型ではなく、GovTech東京を中心とする内製開発体制によって継続的な機能改修が行われている。
今後の拡張ロードマップ
単なるポイントアプリにとどまらず、段階的な機能拡張が計画されている。
• 2027年度
給付金申請などの手続き時に都度ID入力を不要とするワンタップログイン(デジタル都民証機能)や、都立施設の空き状況確認・予約機能の導入。
• 2028年度以降
AIを活用した案内機能、都の主要行政手続のアプリ内完結、さらに都内区市町村の施設も含めた一括検索・予約機能の統合。
では東京都は、スマートフォンを持たない・操作が難しい高齢者や障害者などの「デジタルデバイド(情報格差)」対策をどうしているのか。これについては
①購入費用の補助、②対面での操作支援、③家族等による代理申請
の3つの柱で対応を進めている。
一方で、紙の商品券や現金給付といった「スマホを介さない代替給付」は原則として設けておらず、あくまで「この機会にデジタル機器やアプリへ移行してもらう(または代理人のスマホを経由する)」という政策方針をとっている。
1. スマートフォンを持っていない・古い機種しか持っていない場合(購入費補助)

「高齢者のデジタルデバイド解消に向けたスマートフォン活用支援事業」として、都内区市町村と連携し、65歳以上の高齢者を対象としたスマートフォン購入費用の補助を実施している。
• 対象者: 事業を実施している区市町村に住民登録がある65歳以上の都民。
• 条件: ガラケーからの乗り換え、またはマイナンバーカードの読み取り(NFC認証)機能がない古いスマートフォンから、東京アプリに対応したNFC搭載スマートフォンを初めて購入・機種変更すること。
• 注意点: 補助金額や申請期間、指定店舗などの条件は自治体(区市町村)ごとに異なるため、居住地の自治体窓口での確認が必要となる。
2. スマートフォンはあるが操作できない場合(対面サポート・出張教室)

端末は持っていても「アプリの入れ方やマイナンバーカードの読み取り方がわからない」という高齢者向けに、マンツーマンで操作を補助する窓口が設けられている。
• 特設の対面サポート窓口
都議会議事堂1階(都政ギャラリー)などに専用窓口が開設されており、事前電話予約制で「東京アプリ・デジタル認証アプリのダウンロード」「アカウント登録」「マイナンバーカードによる本人確認」「11,000ポイントの申込」までを一貫してスタッフと対面で行える。
• どこでもスマホ教室・自治体講座
地域の公民館や区役所、携帯キャリアショップ等と連携した「東京アプリ講座」や、移動型の「どこでもスマホ教室・相談会」が都内各地で随時開催されている。
3. 認知症や障害等で本人のスマホ所持・操作が困難な場合(代理申請制度)

2026年10月より、自身でのスマートフォン操作が困難な人を対象に、家族などのスマートフォンを使って「東京アプリ生活応援事業(11,000ポイント)」を申し込める代理申請制度が開始された。
• 対象となる本人(被代理人)
満15歳以上の都内在住でマイナンバーカードを保有しており、「要介護認定者」「要支援認定者」「各種障害者手帳(身体・精神・愛の手帳)所持者」のいずれかに該当する方。
• 代理人になれる人
配偶者、2親等内の親族、同一世帯の人、または法定代理人(成年後見人など)。
• 仕組み
代理人のスマートフォン(東京アプリ)から手続きを行い、代理人と本人双方のマイナンバーカードおよび暗証番号、関係性を証明する書類(戸籍謄本や住民票など)を提出してポイントを申請する。
制度上の課題と注意点
実務上のハードルとして、「健康ではあるが(要支援・要介護認定を受けていない)、ポリシーや経済的理由でスマホを持たない高齢者」は代理申請の対象外となります。また、代理申請を利用する場合でも、本人自身のマイナンバーカード(および暗証番号)が必須となるため、マイナンバーカード自体を保有していない場合はポイント付与の対象外となる仕組みだ。