中国の全国大学統一入試(高考)において、トップクラスの成績を収めた受験生が、清華大学や北京大学などの総合名門大学(985工程校)ではなく、軍校(軍事大学)や警校(警察・公安大学)、税関・電力関連の特殊大学に集中する現象が拡大している。

この構造的現象について、現状・背景・影響の観点から整理する。
現状:合格ラインの急上昇

• 名門大に匹敵する高偏差値化:江蘇省などの入試データでは、中国人民公安大学の人気学科の合格ライン(750点満点中652点)が、国内最高峰である清華大学の最低合格ライン(655点)に数点差まで迫る現象が起きている。
• 「分配(就職保証)」ルートの選好:一般の大学は卒業後の就職活動(就職難)が自己責任となるのに対し、軍校や警校は卒業時に「編制(公職・身分)」が実質的に与えられるため、最優秀層が確実な就職ルートを求めて殺到している。
背景にある3つの要因

側面と主な理由
・若者の深刻な就職難:民間IT大手の採用抑制や不動産不況により、名門大学を卒業しても高収入や安定職が得られないリスクが高まったため。
・実質無料の経済的メリット:軍校や一部の警察学校は在学中の学費・寮費が無料で手当も支給されるため、経済的負担をかけずに確実なキャリアを得られる。
・リスク回避・安定志向(「上岸」現象):かつての「外資・ITで高収入を狙う」攻めの姿勢から、「解雇されない公職(鉄の茶碗)に早く辿り着く(上岸=岸に上がる)」守りの姿勢へ意識が変化したため。
社会的帰結と影響

• 研究・イノベーション分野の人材分散:本来であれば基礎科学や最先端テクノロジー、民間ビジネスを牽引すべき最優秀層が、行政・治安・軍事部門へ流れることによる長期的な経済活力への懸念。
• 安定競争の早期化:大学卒業後の過酷な国家公務員試験(倍率数百倍~数千倍)を避けるため、高校卒業時点で公務員ルートを確定させようとする「超・早期リスク回避行動」と言える。
この現象は間違いなく近い将来の最先端テクノロジーなどの進化の足を引っ張る事になるが、それも次号自得というものだ。
それもこれも、歴史に残る独裁者のお陰で、やっぱり彼は日本の逆スパイなのかもしれない(笑