NVIDIAのCEOがⅩで行った投稿と共同声明が大炎上している


NVIDIAのCEOであるジェンスン・ファン(Jensen Huang)氏がX(旧Twitter)で行った投稿と、そこで共有された共同声明「Open Weights and American AI Leadership(オープンウェイトとアメリカのAIリーダーシップ)」が大きな話題となっている。その内容とは‥‥

1. ジェンスン・ファンCEOによるX投稿の要旨

ステファンCEOは自身の初のX投稿として、NVIDIA、Meta、Microsoft、IBMなどの25以上の企業・団体が連名で署名した公開書簡を共有した。

AI普及の必然性:AIはすべての産業を変革し、すべての企業を推進し、あらゆる国によって構築される。

• オープンモデルの重要性:オープンモデル(重みが公開されたAIモデル)は、安全性やサイバーセキュリティを強化し、イノベーションと技術の普及を加速させ、各国の技術的主権( sovereignty )を可能にする。

• 両立の必要性:世界には最先端の「クローズドモデル」と最先端の「オープンモデル」の双方が必要である。

2. 共同声明「Open Weights and American AI Leadership」の要約
声明では、重み(パラメータ)がダウンロード・修正・自前運用可能な「オープンウェイトAI」を規制・禁止するのではなく推進することこそが、アメリカのイノベーションと安全保障、そして世界的なAIリーダーシップを維持する鍵であると主張している。

主なポイントは以下の5点となる。

① 米国のAIリーダーシップの再定義

アメリカのAIにおける優位性は、単一の高性能なクローズドモデル(非公開AI)の存在のみで測るべきではない。社会・経済のあらゆる分野に広がる「強固でオープンなエコシステム」を構築できているかが真の評価基準である。

② イノベーションとAI経済へのアクセス拡大

ゼロから巨額の費用をかけてモデルを学習できないスタートアップ、中小企業、大学、公的機関でも、オープンウェイトモデルを活用することで最先端AIにアクセスできるようになる。これにより、工場・病院・農場・教育現場など経済の末端までAIの恩恵が行き渡る。

③ 健全な市場競争と「データ主権」の確保

モデル開発者、クラウド事業者、チップメーカー、アプリ層の間で活発な競合を生み、コスト低下とイノベーションを促す。また、企業や行政機関が特定の単一ベンダーに依存(ロックイン)することなく、機密データを自社インフラに保持したまま自前でモデルを運用・管理できる。

④ 「禁止ではなくオープンさこそが安全への道」

オープンウェイトモデルは一度公開すると回収できないリスク(安全フィルターの削除など)があることを認めつつも、一律規制には反対している。

• 透明性と防衛力の向上:攻撃者と同等のAI能力を防御側(世界中のエンジニアやセキュリティ研究者)に持たせることで、脆弱性の早期発見と対策が可能になる。

• 単一障害点の回避:少数のクローズドモデルに依存しすぎると、それが破綻・侵入された際の被害が甚大になる。

⑤ 適切な政策規制のあり方

政策立案者は過度な規制を避けるべきである。モデルの出力を使って別のモデルを学習・改良する正当な開発手法である「蒸留(Distillation)」と、モデルの権利を侵害する「違法な情報抽出」を明確に区別して規制を設計すべきだと提言している。

なお、2026年7月24日にNVIDIA、Microsoft、Metaなどの主導で公開された共同声明「Open Weights and American AI Leadership」に署名・共同賛同した主要な企業および団体は以下の通り。

当初は25の主要技術企業やVC、オープンソース団体によって公開されたが、その後に大手AIラボ(GoogleやOpenAIなど)も参加を表明し、幅広いテックエコシステム全体へ拡大した。

半導体・ハードウェア・インフラ
NVIDIA、AMD、Dell Technologies、Cisco

クラウド・テック大手
Microsoft、Meta、IBM、Amazon、Google(公開後に追加署名)、OpenAI(公開後に追加署名)、SpaceX

AIモデル開発・プラットフォーム・AIスタートアップ
Hugging Face、Mistral AI、Cohere、Perplexity、Black Forest Labs、Sakana AI、Scale AI、AI21 Labs、Arcee AI、Reflection AI、Replit、Fireworks AI、Baseten、Genspark、Fastino Labs、Agno、Applied Compute、Unsloth、Prime Intellect、PrismML

エンタープライズSaaS・セキュリティ・開発ツール
Palantir、CrowdStrike、ServiceNow、Box、GitHub、Palo Alto Networks、Cloudflare、Glean、Vercel、DoorDash、Block、Telnyx

ベンチャーキャピタル・投資ファンド
Andreessen Horowitz (a16z)、Y Combinator、Emergence Capital、ARK Invest、Unusual Venture、Atreides Management、1789 Capital

オープンソース・非営利・コミュニティ団体
Linux Foundation、Mozill、AI Native Foundation、AI Tinkerers、GPU MODE

この連名リストには、チップメーカーからクラウド基盤事業者、オープンモデル開発企業、セキュリティ・エンタープライズ企業、そしてベンチャーキャピタルまで、AIの技術スタック全体を構成する主要プレーヤーが網羅されている。なお、Anthropicなどの一部のフロンティアモデル提供企業は、独自の規制アプローチをとる観点から初期署名およびその後の賛同を見送っているというが、ぶっちゃけ、この声明は「Anthropic包囲網」とも囁かれている。