2025年中国のGDP「5.0%増」発表に対して実際は2~3%以下では?





中国政府(国家統計局)が発表した2025年の実質GDP成長率は5.0%(政府目標の「5.0%前後」を達成)だった。

しかし、国内外の専門家やシンクタンク、金融機関の間では「実際の成長率は2〜3%台、あるいはそれ以下ではないか」という見方が非常に強く、議論の的になっている。

なぜ公式発表と実態予測の間にこれほど大きなギャップが生まれるのか、そのカラクリと経済の実態は‥‥

🔷「実態は2〜3%台」とされる3つの強力な根拠
独立系の民間調査会社(米ロジウム・グループなど)や大手資産運用会社が、中国の成長率を「2%台」と試算する背景には、公式発表と「肌感覚の経済データ」の致命的なズレがある。

• GDPデフレーターが「3年連続マイナス」
物価変動を考慮するための指数(GDPデフレーター)がマイナス、つまりデフレが長引いている。名目GDP(額面の金額)の伸びが低いにもかかわらず、計算上デフレだからといって数値を「引き上げる」ため、実質GDPの数字だけが不自然に高く出ているという指摘だ。

• 「投資」と「消費」の同時冷え込み
GDPの柱である内需が崩壊している。長引く不動産不況によって、2025年の固定資産投資は前年比で減少(マイナス)に転じ、若年層の失業懸念から消費者マインドも極めて冷え込んでいる。内需の2大エンジンが止まっているのに、全体で5%成長するのは経済理論上、極めて不自然だ。

• 電力消費量や貨物輸送量との乖離
昔から中国経済の実態を知るために「李克強指数(電力消費量、鉄道貨物輸送量、銀行融資額)」が使われているが、これらの物理的な指標の動きから逆算すると、どう見ても3%前後の経済活動にしか見えないという試算が定説となっている。

🔷では、なぜ「5.0%」という数字になるのか?
中国の統計発表は、経済実態をそのまま映す鏡ではなく、「政治的な目標をクリアしたことを証明する道具」としての側面が強いからで、 中国共産党政権にとって、全人代(国会に相当)で掲げた「5.0%前後」という目標を未達にすることは、政権の求心力や国際的な信用に関わるため、政治的に許されない。地方政府から上がってくるデータの集計方法や、前述の「物価調整(デフレ調整)」のマジックによって、最終的に「5.0%」という着地点が作られているというのが国際金融市場の共通認識だ。