千葉科学大学の経営が加計学園から大城学園へ移行したが、経営改善はできるのか

千葉科学大学は一時期話題になった「もりかけ」の加計学園が経営していたが大城学園へ移行した。学部体制、収容定員、学生や教職員の雇用条件はこれまで通り変更なく継続しているという事で、これでは経営改善はできないのではないか。大城学園はなにか抜本的な対策を考えているのだろうか。

これは当初、銚子市が公立化の条件として提示していた「2学部2学科への縮小(サイズダウン)」などのリストラ策とは真逆のスタートとなっている。

しかし、大城学園(およびそのバックボーンである還元水生成器グローバル大手の「エナジックグループ」)は、これまでの私立大学の枠にとらわれない独自の「広域集客」と「グループの資金力・リソースの注入」によるV字回復策を実質的な抜本対策として動かしている、という。

大城学園が描いている主な経営改善のアプローチとは‥‥
1.沖縄・アジア圏からの大規模な「学生の呼び込み」
大城学園は沖縄を地盤とする法人であり、ここを最大の学生供給源に変える戦略を打ち出している。

• 沖縄出身者への「国公立並み」学費減免制度:沖縄在住・出身の学生を対象に、千葉科学大学の学費を国立大学と同等額まで減免する破格の奨学金制度を導入した。特に学費の高額な「6年制薬学部」や、看護学部・危機管理学部において、沖縄の若者に強力なインセンティブを提示し、定員割れを埋める地方発のパイプラインを構築している。

• グローバル人材・スポーツを軸とした集客:大城学園が運営する「エナジックスポーツ高等学院」は、高校野球などのスポーツ分野で急速に台頭している新興校で、このスポーツマネジメントのノウハウや、親会社エナジックの持つグローバルなネットワークを活用し、国内外から新たな学生層(スポーツ特待生や留学生など)を開拓する路線を進めている。

2.親会社「エナジックグループ」の資金力とビジネス連携
加計学園時代との最大の補硬は、純民間企業であるエナジックグループの潤沢な資本力がバックにある点という。

• 健康・医療分野でのシナジー:エナジックは「真の健康」を掲げる企業であり、千葉科学大学が持つ「薬学」「看護」および「危機管理(食品安全や環境)」の知見は、同社の健康ビジネスや研究開発のプラットフォームとして価値を持つ。

• 経営分離による「単体黒字化」への時間的猶予:これまでは加計学園傘下の他大学とのプール内での財務調整などがあったが、大城学園への単独事業譲渡により、エナジック側の資金支援を受けながら腰を据えて独自の改革(企業協賛の獲得、共同研究の誘致など)を進められる環境が整った。

3.「段階的な見直し」を前提とした雇用・定員の維持
現在の「条件変更なし」という約束は、「移管の認可をスムーズに通し、在学生や地域を動揺させないためのソフトランディング(軟着陸)の措置」という意味合いが強いと考えられる。

大学の設置者変更手続きにおいて、最初から大規模な学部廃止や教職員の大量解雇を盛り込むと、文部科学省の認可プロセスや地域社会・自治体との調整が紛糾し、移管自体が頓挫するリスクがある。 まずは現状維持でスタートして大学の運営を安定させ、前述の「沖縄・グローバル集客」の成果を見極めながら、数年かけて需要に合わせた学科の緩やかな改組や、定員の適正化を段階的に進めていくのが現実的なシナジー戦略とみられる。

まとめ

大城学園の対策は、従来の「不採算学部を切る」という内向的なリストラではなく、「沖縄やスポーツ、グローバル企業との連携という新たな外部需要を銚子に引っ張ってくることで、現行規模のまま分母(学生数)を増やす」攻めの経営改善に賭けている状態という。

この独自の集客モデルが、定員割れの激しい関東の地方私大の救世主となるか?

ぶっちゃけ、世の中そんなに甘くはない。

加えてエナジックグループは言ってみればマルチ商法の怪しさ満点企業だった。

これらについては続編にて