スパイ映画のリアルタイムで敵の映像・音声を見る場面は現実だった





最近のスパイ映画、『ミッション・インポッシブル』などで、中東や欧州を舞台に情報機関の本部ではリアルタイムで監視カメラの映像や音声を見て作戦を指示している場面が頻繁にでてくる。これをフィクションだと思っていたが、今回のモサドによるイランの監視カメラ網のハッキングにより、イラン中の状況をリアルタイムで把握していたという事実を知ると、映画は本当だったのだと驚くばかりだ。

実はApple TV+の「テヘラン(Tehran)」は、イランに潜入したモサドの女性ハッカーが、自らの居場所と生存を賭けて戦う物語で、ドラマの中では今回のハッキングそのもののシーンがあると話題になっている。

な~んだ、ハメネイもこのtv見てればやられないで済んだじゃねぇの(笑

さて、このイランの大失策の原因はなんだろうか。
1. 「物理的隔離(エアギャップ)」への過信
・イラン当局は、核施設や軍事拠点のネットワークを外部のインターネットから切り離す「エアギャップ」措置を講じていれば安全だと信じ切っていた。

• 映画の現実化:しかし、モサドはサプライチェーン(機器の製造・流通過程)に介入したり、現場に極小のデバイスを物理的に仕込んだりすることで、閉じたネットワークへの侵入に成功した。

• 盲点:イランは監視カメラそのもののOSやチップにバックドア(裏口)を仕込まれれば、ネットワークが孤立していても、衛星経由などでデータが筒抜けになるという「映画さながらのハイテク工作」を想定しきれていなかった。

2. 権威主義体制ゆえの「情報の目詰まり」
イランのような硬直化した体制では、現場の脆弱性が上層部へ正しく伝わらないという致命的な欠陥がある。

• 「報告できない」恐怖:現場のIT担当者が「イスラエルのハッキングの兆候がある」と報告しても、無能の烙印を押されることを恐れて隠蔽したり、上層部が「我が国の防御は鉄壁だ」というプロパガンダを自ら信じ込んでしまったりしていた。

• 想定外の規模:彼らにとっての「監視カメラ」は国民を監視するための道具だったが、それが自分たちを監視する「敵の目」に変わるという発想の転換が出来なかった。

3. モサドの「浸透」の深さ
今回の事態が恐ろしいのは、技術的なハッキングだけでなく、イラン内部に「協力者」が多数存在したことだ。

• 内部からの手引き:監視カメラのIPアドレスや管理パスワードをモサドに渡したのは、イラン当局内部の人間である可能性が高いと報じられている。

• リアルタイムの恐怖:指導部が秘密会議を行っている部屋のカメラが、実はリアルタイムでテルアビブの司令部に中継されていた。この事実は、映画の演出ではなく、もはや現在の標準的な特殊作戦の姿になっている。

映画と現実の「逆転」
かつては「映画が現実を先取りしている」と言われていたが、現在は「情報機関が最新のサイバー兵器をテストするために、あえて映画のような派手な作戦を実行している」側面すらある。

イランの上層部もスパイ映画は見ていたのかもしれない。しかし彼らは、それを「ハリウッドの誇張」だとタカをくくっていたのだろう。

その油断が、自国の最も深い秘密をデジタル上の「公開空地」にしてしまったのだった。

この事実を中国はどう捉えているのだろうか。イランの監視システムは中国製だったようだ。という事は同じものを張り巡らしている中国も、当然ながら同じようにハッキングされているという事だ。

トランプは自らの別荘で休養している振りをして、実は習近平と側近の会議をリアルタイムで見て いる‥‥とか、充分にあり得る事だ。