D級パワーアンプってなに?





オーディオ用パワーアンプには、A級、AB級、D級がある。特に最近はD級が話題になっている。ではその違いはなにか?

オーディオアンプの「級(クラス)」は、簡単に言うと「増幅素子(トランジスタなど)をどれだけ働き続けさせるか」という動作方式の違いだ。

一言で言えば、音質にこだわる「A級」、効率と音質のバランスを取った「AB級」、そして現代の主流である高効率な「D級」だが、その違いを以下に纏める。

1. 3つのアンプ方式の比較まとめ
それぞれの特性を一言で表すと、「質のアンプ(A級)」「バランスのアンプ(AB級)」「効率のアンプ(D級)」となる。

2. 各クラスの仕組みとメリット・デメリット
A級アンプ:純粋な音の追求
信号がない時も常に最大電流を流し続ける。

メリット信号の切り替え(スイッチング)がないため、「クロスオーバー歪み」が発生せず、最もピュアで滑らかな音が楽しめる。
デメリット入力がない時も電力を消費し続け、そのほとんどが「熱」に変わる。電気代が高く、冬なら暖房代わりになるが夏場は地獄となる


AB級アンプ:オーディオ界のスタンダード
「小さな音の時はA級、大きな音の時は効率の良いB級」として動く、ハイブリッドな方式。

メリット: A級の音の良さを残しつつ、発熱と消費電力を抑えることができ、現在市販されている据え置き型アンプの多くがこの方式を採用している。
デメリット:A級に比べるとわずかに歪みが発生しやすいが、設計次第で極めて高品質な音を実現可能となる。

D級アンプ:デジタル時代の革命児
信号を高速な「0と1(パルス)」に変換して増幅する「スイッチング方式」で、デジタルアンプとも呼ばれている。

メリット: 圧倒的な省エネ性能。基板を極限まで小さくできるため、スマホや薄型テレビに必須の技術。最近は技術向上により、ハイエンドオーディオでも採用が増えている。
デメリット: 高速スイッチングに伴うノイズ対策が必要になる。

3. どれを選べばいい?
「究極の音質を追求したい。電気代や重さは気にしない」
→ A級アンプ。電機はバカ食いするし大きく重く高価だが満足感がある。

「リビングで音楽や映画をバランスよく楽しみたい」
→ AB級アンプ。選択肢が最も多く、失敗が少ない王道で、実際に販売されている多くがこの形式。

「デスクトップをスッキリさせたい、または最新の解像感を楽しみたい」
→ D級アンプ。小型でパワフルな最新モデルが薦められる。
最近は大出力のD級業務用PAアンプなどもあり、AB級高級オーディオアンプに比べて数分の一の価格で、しかも小型軽量で音質もかなり良いというものも出ている。

これについては、別項にて。

D級パワーアンプを買ってみた

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