「年収1200万円でも子供3人は無理」の投稿が議論を呼ぶ




今月6日、1200万円稼いでいても子ども3人育てるのは経済的に厳しいという内容がSNSに投稿されるや否や、子育て世帯を中心に大きな反響を呼び、10日時点で、3万以上の「いいね」が寄せられた。

しかし反対意見も多く「郊外に住め 塾行かせるな 高校私立ダメ! 大学行かなくてよし」なんていう投稿もあったようだ。

意外にも低所得層にも子供3人家庭を見かけるのは、フル支援という事が原因とも言われている。日本の子育て支援は世帯収入500万円を超えるあたりから厳しくなり、1,200万円を超えると累進課税や保険・年金などの公的負担が増し、年収から想像するよりも実際の生活は苦しくなるのが現状だ。

年収1,200万円というと、平均的には上場企業の管理職(課長)クラスであり、それなりの学歴もあるだろうから、子供の教育費を減らす事はしないだろう。子供一人を大学に行かせるには、とりわけ技術系だったら私立大学の場合、授業料だけで150万円×6年=900万円となる。

それなら国立大学ならどうかといえば、半世紀前なら年額12,000円何て言う冗談みたいに安かった国立大学授業料は、今では年額数十万円はあたり前。それでも私立よりは安いが、そもそも難関国立大学に入学するためには、中高一貫の難関校への進学が必要であり、そのためには小学生の時から高価な専門の塾に入れる必要がある。

まあ、そんな状況だから、子供3人も居たら教育費だけで大変なことになる。しかも、3人の子供にマトモな住環境を与えようとすれば、住宅ローンや家賃は高額となり、これぁ、益々大変だ。

これに対して、低所得層で子供3人ならば、高校までは手厚い保護があるし、そもそも親も本人も大学進学なんて想定外だから、教育費なんて掛からない。住宅は低所得者用の公営住宅ならば費用も極めて少ない。

という訳で、今の日本は完全な逆差別が実態のようだ。

その結果、高学歴層は子供が一人なんていう例も多く、要するに日本の人口は将来優秀な階層が少なくなってしまうのではないだろうか。

尤も、これを突き詰めていくと「優生思想」に向かってしまい、これまた危険ではあるが‥‥。