昨日投開票された衆議院議員選挙の結果は、予想通りに与党の過半数割れとなった。とは言え、野党が終結して過半数を取るという事は先ず無いだろうし、どちらが政権を取るにしても少数与党となり、国会運営は多難を極めるのは明らかだ。
そして話題の日本保守党はといえば、愛知1区で河村たかし氏がいち早く当選したが、その後の比例区は苦戦をしながも、東海、近畿の各ブロック各1議席を確保でき、5議席には至らなかったものの得票率が2.0%を僅かに超えたことで、目出度く国政政党となった。
東海ブロックでは元愛知県議会議員の竹上裕子氏が当選した。竹上氏は宇都宮大学教育学部卒で中学校教員を経て、あいちトリエンナーレ「表現の不自由展・その後」に端を発した大村秀章・愛知県知事のリコール署名運動をきっかけに、川村氏の減税日本にて政治活動開始した。
その後愛知県議会補欠選挙で当選したが22年の統一地方選挙では落選。今回は日本保守党から比例東海ブロックの1位で立候補して当選となった。要するに日本保守党からの3人の当選者のうち、2人は事実上は減税日本という事になる。
近畿ブロックの当選者は保守系支持者にはお馴染みの国際政治学者・島田洋一氏で、要するに名簿3位の百田氏の支持者の票も含んでいるだろう。保守系論客としては有名だが、政治家としては全くの素人であり、さて、何処まで活躍できるのだろうか?
まあ、国政政党となった事で、来年の参議院選挙での戦いは有利になるだろうが、その前に「飯山あかりの乱」で暴露された数かすの問題、取り分け寄付金問題は大問題に発展する可能性もある。加えて、当選者の2人は事実上減税日本であり、その主張は日本保守党とは異なる面も多い。
事実上日本保守党を仕切っていた有本香氏は寄付金問題責任に加えて、東京ブロック1位で出馬するも落選となり、代表の百田氏はモラルの低さが世間に暴露され、何れもこのまま同党を率いていく事は難しいだろう。
結局、以前から指摘されていたように、百田氏は「政治何てバカバカしいからや~めた」という事で、今回の経験をネタに作家としてまたまたベストセラーを狙う、何て事になりそうだ。