最悪首相誕生で追い風となった日本保守党 ところがゴタゴタが発生

戦後最悪と言われる石破首相は、今回の選挙で裏金議員の比例重複立候補を認めないと言い出し、結果的には旧安倍派を落選させ、その後に若い左派議員と入れ替えようというのが見え見えの戦略をとった。これに対して、比例区で自民党と書けば、これら左派議員が当選して、自民党が事実上の共産党になってしまう、という事で、比例区では絶対に「自民党」と書いてはいけない、という話が出回っている。

これが追い風となって、急に勢い付いたのが昨年設立されたばかり、衆議院補選に1名が出ただけの実勢である「日本保守党」だ。愛知県で、河村たかし名古屋市長とともに、3人の新人が立候補を表明し、比例区では6つのブロックで計26名が立候補(名簿掲載)した。

そして、ネット界隈では日本保守党の強烈な支持者が、5人の当選をクリアして国政政党となる、と大喜びだ。

こんな状況で、何と補欠選挙で善戦した飯山あかり氏が、自分には何も話が無かった事や、補選中の百田代表との不仲を暴露したのだった。党ブログでも26人の比例名簿には、恐らく東京ブロック辺りで飯山氏が名簿第一位となるだろうと推測していたが、現実はマルで違った。

日本保守党側では、飯山氏が補選後に精神的に疲弊した事から、もう選挙は懲り懲りだといったので、特に声をかけなかったといっているが、いやいや、それは流石に可笑しいでしょう。

日本の伝統を守る保守ならば、これぞ日本の文化である義理と人情からすれば、補選に無理強いして立候補させ、個人生活を犠牲にして戦った飯山氏に、今回は名簿1位にするからと出馬を説得するのが普通だろう。

まあ、飯山氏のやり方にも多少の問題はあるが、それ以上に日本の保守政党を目指す同党として、最も大切なものを無視している、という本性がバレてしまった。

飯山氏は今後も自身のSNSなどで、内情を暴露すると言っている。その第一弾としては、金銭の問題や事前運動について述べている。

百田氏は億単位の私財を投げうって同党を立ち上げたというが、現在党員が7万人というから、年額6千円の党費の合計は4億2千万円であり、立ち上げの資金を党に貸し付けていたとすれば、これから返却されれば戻ってくる事になる。それとも、最初の出資金は寄付したのだろうか?

加えて、党員に対して党大会も実施されていないし、代表を選ぶ方法も党員は一切関りが出来ない状態だ。

飯山氏も、これじゃあ中共や北朝鮮並だと指摘しているが、言ってみれば今の日本保守党というのは、家族経営の零細企業であり、従業員は只の他人、という状態なのだ。これでは、折角の優秀なブレーンが次々に離れているという事態になりかねない。

「れいわ」も「参政党」も、最初は大いに期待したが、結局は内紛やら諸般の事情やらで伸び悩み。

結局、日本を救うならば、自民党を健全化するのが手っ取り早い、という事かもしれない。