中国では『狂飆』という犯罪ドラマが、見ていない中国人はいない、というくらいの大ヒット中だという。ストーリーは、中国の貧しい魚屋の男が犯罪組織を率いる企業トップになったが、当局の腐敗一掃により転落していくというものだが、最上流層の犯罪をリアルに描くドラマが中国人達から高評価を与えられているようだ。
しかし、このドラマは中国共産党中央政法委員会の指導で制作されたもので、タイトルの『狂飆』は毛沢東の書いた詩である「狂飆為我従天落(革命の力は嵐のように起こる)」に由来している。またせりふやナレーションにはキンペイ語録もちりばめられていて、キンペイがトップとなる前の2000-10年代に発生した犯罪について、2021年に摘発していくとうものだ。
要するに過去の腐敗をキンペイの時代に清算したと言いたいわけだ。このドラマを見ると、出演者のせりふと口の形が合わない部分が多いというから、要するに検閲でせりふが大幅に変更された事を示してて、このドラマは何のことは無い、キンペイ体制を擁護するための策略だったのだ。
以前の中共プロパガンダのドラマは、露骨に中共の理念や革命史を宣伝していたが、最近は巧妙にこれらを隠して、表向きはコメディーやSFなどの大作が増えているという。
中共は今後、これらの隠れ愛国エンターテインメントを海外にも積極的に輸出するというのだが、果たして上手くいくのだろうか?
いやその前に、キンペイの政治はいつまでつづくのだろうか?
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