中国ウイグル自治区や中国全土で40度〜50度を超えるような「超高温日」が相次いでいる主な原因は、「ヒートドーム」現象を引き起こす強力な大陸高気圧の発達と、地球温暖化によるベースの気温上昇によっている。

特に極端な数値を記録した要因について、気象学的・地形的な視点から以下のように説明がつくという。
1. 中国全土で超高温が相次ぐ理由

• ヒートドーム現象(強力な大陸高気圧)
偏西風の蛇行などによって頑強な「大陸高気圧」が中国上空に長期間居座っている。高気圧の内部では強い「下降気流」が発生し、空気が押しつぶされることで熱を持つ断熱圧縮が起きる。これがドーム状に暖気を閉じ込めるため、熱が逃げず日に日に暑さが蓄積される。
• 地球温暖化(気候変動)
温室効果ガスの増加に伴い、地球全体の平均気温が底上げされている。これにより、従来であれば「たまに起こる厳しい暑さ」だった気象パターンが、容易に40度を超えるような「極端な異常高温」へと増幅されやすくなっている。
• 都市部のヒートアイランド現象
人口の多い東部や主要都市(北京など)では、コンクリートの蓄熱や人工排熱が加わることで、さらに気温が上昇しやすくなっている。
2. ウイグル自治区(トルファン)で気温52.2度・地表80度を記録した理由
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記録的な数値を叩き出した新疆ウイグル自治区のトルファン盆地(火焔山周辺)には、固有の地形的・地理的要因がある。
• 海から遠く離れた乾燥地帯(内陸盆地)
トルファンは海から遠く離れた極度に乾燥した地域で、雲がほとんど発生しない。遮るもののない強烈な太陽光(日射)がそのまま地面を直撃し続ける。
• 熱を逃がさない「盆地構造」
トルファン盆地は海抜が極めて低い(一部は海面下)くぼ地であり、周囲の山から吹き下ろす風がフェーン現象によって乾燥・高温化し、その熱風が盆地の底に熱だまりとして閉じ込められる。
• 地表温度が80度を超えるメカニズム
「気温」は日陰の風通しの良い場所で測定されるが、「地表温度」は太陽光を直接浴びる地面そのものの温度であり、火焔山周辺の土壌や砂砂漠は熱を吸収しやすく、強い日差しで熱せられた鉄板のような状態になるため、気温をはるかに上回る80度以上に達する。
これら「極端な内陸の乾燥地形」に「強力な高気圧(ヒートドーム)」と「地球温暖化」が掛け合わさった結果、中国国内の観測史上最高レベルの超高温がもたらされた。
なお、地球温暖化の原因が温室効果ガス一択という考えには異論もあり、これは単純に語れない面もある。
ところで、酷暑以外にも中国では大洪水は頻発するなど、未曽有の災害が相次いでいる。この原因として古くから言い伝えられているのは、「皇帝の徳が無いと、神様が怒って災害を齎す」というものだが、いやまさにその通りだ。