2026年7月上旬、中国南部の広西チワン族自治区(特に南寧市横州市周辺)を襲った台風10号にともなう記録的な豪雨により、複数のダムが決壊・越流し、大規模な洪水が発生した。
地元当局の発表によると、この一連の水害により自治区全体で39人が死亡、9人が行方不明となる甚大な被害が出ている。
洪水とダム決壊の主な要因や状況は以下の通り。

1.複数のダム決壊と越流
7月4日から6日にかけて断続的に続いた豪雨により、河川や貯水池の水位が急激に上昇した。これにより、6日午前中に複数のダムで決壊や異常事態が発生した。
• 六藍(ろくらん)ダム(横州市):7月6日の午前10時半頃に1回目の決壊を起こし、その後さらに激しい2回目の決壊が発生。濁流が水門や柵を押し流し、川沿いの家屋数軒が倒壊した。

• 雲表(うんぴょう)ダム(横州市):六藍ダムとほぼ同時期に決壊箇所が確認された。
• 六旺(ろくおう)ダム(近隣の賓陽県):堤防が決壊する一歩手前で、水が堤防を乗り越えて溢れ出る「越流(えつりゅう)」が発生した。
2.二次被害:養殖コブラなど900匹が脱走
今回の洪水では、地域の産業に起因する特殊な二次被害が発生し、住民にさらなるパニックをもたらしている。
被災した横州市は、薬の原材料などとして使われるヘビの養殖が盛んな地域で、洪水によって養殖施設が破壊されたため、コブラなどを含む約900匹のヘビが住宅街へ脱走した。
現地では住民や救助隊による緊急の捕獲・掃討作戦が行われているが、これまでに避難中などで逃げ出したヘビに噛まれ、女性1人が死亡する被害も報告されている。
3.被害状況のまとめ
発生時期:2026年7月4日〜6日頃(豪雨と決壊)
主な原因:台風10号による記録的な集中豪雨
人的被害:死亡39人、行方不明9人(7月9日時点の当局会見)
主な被災地:広西チワン族自治区 南寧市横州市、賓陽県など
特異な被害:養殖施設崩壊によるヘビ(コブラ等)約900匹の流出・噛みつき被害
現在も現地では、取り残された住民のボートによる救助活動、インフラの復旧、そして脱走したヘビの捜索が並行して進められている。