Nissan Leaf (2017/10) 前編 その1 |
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このところ欧州での流れは EV へのシフトであり、イギリスとフランスでは 2040年以降の内燃機関搭載車の販売が禁止されるとか、ドイツでは更に10年も早い 2030年までに内燃機関を動力源にする自動車を代替えするという。ドイツの2030年というのは後13年しか無い訳で、これは恐らく実現不可能だろう。そして英仏の 2040年ではあと23年あるから、もしかするとそんな時代になっているかもしれない。 まあそれはそれとしても、今後徐々に EV が増えて行くことは間違い無いだろう。それでは世界的に EV というと何があるかと言えば BMW では i3 (写真3) がカタログモデルとして量産されている。BMW の場合は他に i8 (写真1) という高価なスポーツカーがあるが、これはとても量産モデルとは言えない代物だし、しかもエンジンも積んでいるから要するにハイブリッドであり、ゼロエミッション車でも無いから今回の比較からは除外して良さそうだ。 そして量産 EV といえば話題のテスラが思い浮かぶ。テスラでは量産車としてモデルS (写真2) が現在販売されているが、これは価格が1千万円級で加速はゼロ 100が 3.0秒とかいう代物で、とてもでは無いが一般的では無い。 そのテスラから今正に発売開始されようとしているのがモデル3 (写真4) で、価格は米国で3.5万ドルからというから、これはリーフ並みだ。ただし今現在では詳細なスペックは未発表となっているが、判る部分だけを下表に表記した。それでこれを見ればサイズ的にはリーフより一回り大きい事が判る。 そして今回の主役であるリーフだが、初代リーフ (ZE0) は2010年発売で、今回は7年目の FMC により2代目 (ZE1) となった。 初代については↓にて |
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今回の試乗車はリーフのラインナップとしては最上位の G で、価格は399万円。このクルマについては例によって既に日記にてより大きな写真で各部を紹介している。 ということで、ここで再度同じような内容を繰り返すのは無駄なので、こちらでは先代モデルとの比較を行う事にする。まず第一印象としては、先代は日産初の本格的 EV ということで、一見して普通のガソリン車とは違う雰囲気のデザインだったが、今回の新型はよりガソリン車的というか特別なクルマ感が無いデザインとなっている。言い換えると見方によってはチャチにも見えた先代に比べて遥かに立派になったと感じるが、逆に先代は良く言えば日本車離れしたフランス車的なセンスとも言える訳で、まあこれは人其々好みの問題だが。 |
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フロントフェイスは新型では日産が Vモーショングリルと呼ぶものになり、これは最近の日産のアイデンティティとなっているが、実は本来内燃機関 (ガソリン&ディーゼル) 用のものだ。まあラジエターの必要が無い電気モーターにラジエターグリルも変だが、見た目のクルマらしさはある。対する先代はグリルレスで如何にも EV 的なスタイルだ。全幅はスペック上で新型が 20o 広いだけだが、見た目には数値以上に大きく感じる。 そしてリアも新型は最近の日産のアイデンティティであるブーメラン形のリアコンビネーションランプを装着している。先代は細くて長いクリアランプなど時代の違いも感じるが、それ以上に丸みを帯びたデザインが日本車離れしている。 サイドビューを比べると、意外にもホイールベースが同一サイズでその間のボディは可也似ているのに気が付く。要するに新型はフロント部分を少しガソリン車的なフォルムにした事と、リアオーバーハングを伸ばして普通のハッチバック的に見せている程度の相違だった。 |
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リアラゲージスペースはリアオーバーハングの長い新型の方が当然ながら奥行きが深いから面積も大きい。また深さについては新旧ともガソリン車以上に床面が深いが、これは通常この下にあるガソリンタンクが無い事が大きいだろう。ハイブリッド時代にはバッテリーの置き場が無くてトランク床下に収めた事で 「HV には殆どトランクが無い」何ていうイメージだったが、EV では逆にここが広くなった事になる。 ボディーのフロント先端のカバーを開ける (車内のスイッチで解除する 、写真11 ) とそこに現れるのは新旧ともバッテリーの充電用コネクターで、車両左側が通常充電で右が急速充電用で、当然ながらコネクタ自体は新旧共同じものだ。このコネクターはトヨタの PHV もテスラや BMW の HV も皆同じ規格を使用しているのは自動車業界としては賢かった。 |
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その2に続く。 |