B_Otaku のクルマ日記

放射能関連データ (http://atmc.jpへリンク)


2月21〜25日←  [2017年2月16〜20日]  →2月11〜15日
2017/2/20(Mon)
BMW M2 のライバル

M2 は直接ライバル不在というのは判っているが、それなら条件を少し緩めたらどうだろうかと思いたった。そこで RWD とクーペボディという2つの条件を綺麗さっぱり忘れ去り、Cセグメントで M2 の370ps に近いクルマという条件で探せば、AMG A45 と Audi RS3 Sportback という候補が見つかった。そこでこれらの仕様を検討してみると、A45 は 4気筒 2.0L、RS3 は 2.5Lの何れもターボによりそれぞれ381ps 475Nm と367ps 465Nm という正に M2 と同等の性能であり車両重量もほぼ同じという条件だった。ただしこの2車の駆動方式は4WDであり、まあFWD よりは遥かにスポーティーということで、これなら結構ライバルと言えそうだ。

価格としては M2 (DCT) が 793万円と一番高く、次に RS3 の756万円、そしてAMG A45 は比較的買い得価格を付けているが、まあこれらはあくまでも希望小売価格だから希望通りに売れるとは限らず、実際にいくらで売っているかは定かではない。な~んだ、それじゃこんな比較意味ないじゃん、とか言われそうだが、まさか家電のようにオープンプライスという訳にもいかないし、概要を掴むためにも希望小売価格は必要だ。

しかしこうしてみると天下のメルセデス AMG のCセグハッチが720万円なのに、ブランドとしてはイマイチの感があるアウディ RS3 が36万円高いというのはチョイと納得できない‥‥何て言うとアウディファンが怒るだろうが、これは世間の常識だから何ともしがたい。なお RS3 よりもパワーは劣るが S3 Sprotback ならば 606万円 ということで M140i と同等価格となる。ただし S3 は 2.0L Turbo 290ps/6,500rpm 380Nm/5,300rpm という性能で、これより16万円安い M140i に比べて性能的に見劣りがする。

ただし、流石にAudi も RS3 の戦闘力の無さは承知していたらしく、2018年モデルとして 400ps までパワーアップで勝負してきた。詳細は下記にて。
⇒ https://www.netcarshow.com/audi/2018-rs3_sportback/

ところで、現行 RS3 は2016年8月発売だから、それを買ったユーザーは半年足らずで旧型になってしまった事になる。まあそれを承知の上で特別なディスカウント販売でもしていたなら問題ないが、シラバックレて値引き無しで売っていたりしたら‥‥おっと、こういう話はここでは止めておこう。

このように他社はCセグメントの高性能モデルを 5ドアハッチバックとしているが、BMW の場合ハッチバック、すなわち1シリーズには多少性能を押さえたMパフォーマンスモデルの M140i しか無い。そこでもしも1シリーズに M2 と同じエンジンを搭載したモデルを出すとしたら、その車名はやはり M1 としたいところだが、実は M1 という名称は既に幻の名車となってしまったモデルと同じであり、この栄光の名称をCセグハッチバックモデルに使うのは気が引ける、ということもあるだろう。

とここ迄3社を比較してきたが、考えてみればドイツプレミアム御三家のCセグハイパフォーマンスモデルは3車3様の個性がある、と思えば選択肢が広がってユーザーにとっては良いことかもしれない。





2017/2/19(Sun) Pagani Huayra Roadster (2017)

パガーニといえば以前一世を風靡したソニーのゲームマシン、プレイステーションにグランツリスモという有名なレースゲームがあって、一時期結構ハマってしまった事がある。そのゲームに出てくる多くのクルマ達の中にパガーニ ゾンダというスーパーカーらしきものがあって、スペックを見ればエンジンは AMG のV12 気筒を搭載しているというが、そのゲームでの走りはスペックの割には速くなかった。だから、そのゲームをやってなかったらゾンダなんて知らなかっただろう。

ところがその後のある日、茂木で行われたイベントに行ったらそこにゾンダが展示されていた。リアをみれば確かに特徴的な排気管もあるし、ゲームに出てきたクルマにソックリだった。それで当時このサイトの日記で軽く紹介したらば、日本にゾンダがあったの事に驚いたというか感動したというか、そんな内容のメールが来て、ゾンダのファンがいるんだ! と、驚いたものだった。それで当時の写真を探して見たら、あった、あった。それが下の写真だ。

そのゾンダは 2010年で生産中止となり、その後はウアイラ (Huayra) というモデルが後継車として 2011年に発表されていた。このウアイラは 100台の限定生産ということで価格は1億2千万円だったとか。その後は多少の限定生産のバリエーションがあったようだが、2016年に同じく100台限定として発表されたのが今回のロードスターという訳だ。

スタイルは如何にもスーパーカーという感じだが、ランボルギーニのようかケバケバしさは無く、結構優雅な形をしている。とはいえ写真のクルマはヘンテコなフェンダーミラーが妙にダサいが、こういうクルマは注文生産だろうからオーナーの事情や居住地の法規制などに合せてどうにでも対応できるとは思う。

ゾンダも内装はものすごく凝っていて、各パネル類なんて高級時計の裏蓋をイメージした仕上げだった覚えがある。今回のウアイラだって特殊な仕上げをしたパーツを多用しているようだ。

ところでこのクルマ、日本にも正規輸入元があるようで、まだ売り切れていなければ手に入るだろう。価格は‥‥はて?

なお の詳細を知りたい場合には、例によって下記にて↓
⇒ https://www.netcarshow.com/pagani/2017-huayra_roadster/





2017/2/17(Fri)
BMW 2 Series Coupe vs Toyota 86<4>

220i のメーターはBMW 1/ 2シリーズに共通なもので、M2でさえ基本的に同じユニットを使用している。というか基本的に1~7シリーズまで共通点が多く、センターには左右対称の大径メーターを置いて速度計と回転計が対等の大きさになっている。

対する 86 は中央に大径回転計を配し左には速度計、右には液晶式の多機能メーター、更には実際の速度の認識は回転計の中に仕込まれたデジタル表示を見る、というポルシェ ボクスター等と同じ配置で、しかも 86 の場合は回転計のゼロ点が真下 (6時位置) にあり、最高出力点が一番視認しやすい位置にあるという、もう本気モードの構成であり、言い換えればこれを AT で乗ることは殆ど意味がない、という事になる。

両車共ATではマニュアルモードがあり、ステアリングにはパドルスイッチが組み込まれている。

ペダルについては BMW ではMモデルでさえ見掛けの大人しい樹脂パッドを使用しているくらいだから 220i も当然ながら樹脂パッドだ。対する 86 は立派なアルミスポーツペダルとなる。

という具合に4回に渡って両車を比べてきたが、さて 150万円の差はあるのだろうか? 220i と 86 ではパワー自体はそれぞれ 184ps と 207ps とそれ程は違わないが車両重量が 230s も軽い 86 はパワーウェイトレシオでは 6.0 kg/ps という、最小限スポーツカーとしての楽しみが出てくる程度の数値であり、対する 220i は 8.1kg/ps だからチョッと余裕のある普通の実用車というところで、動力性能としては 86 に軍配が上がる。またシート形状やメーター類をみても 86 は可成り走りを意識したマニア仕様であり、220i は今回の Sport はもとより M Sport でも 86よりスポーツ度は控え目で、言い換えれば大人のセンスという事になる。

ところで20年、いや15年前ならばスペック的には性能が上回る筈の国産スポーツカーよりも BMW のサルーンの方が実際には速いし楽しいなんていう情況だったが、最近の国産車の進歩は著しくてこの 86 にしても 220i に比べてそれ程惨めになることは無いが、とはいえやはり 220i には BMW 独特のフィーリングはあるから、これが気に入ったらば割高でんでん (云々のつもり) 等は気にせずに買うっきゃ無い。結局何時ものとおりでオーナーの考えと予算次第‥‥。

要するにあるユーザーはハチロクなんてセコいガキのオモチャを買うのは貧乏人だけだと思うし、はたまた 220i なんてボッタクリ商品に高い金出して気取っているのはクルマを知らない小金持ちだけだと思うか‥‥さ〜て、あなたはどっちかな? ということで今回はお終い。




2017/2/16(Thu)
BMW 2 Series Coupe vs Toyota 86<3>

ドアを開けると真っ先に目に入るシートはどちらもサイドサポートを重視したスポーツシートの類で、取り分け 86 では座面も両端が大きく盛り上がっているが、これは実用上は乗り降りがし辛いなど良いことばかりではない。まあコンセプトとしては 86 の方がよりスポーツ志向が強いということだ。

シート表皮は写真の 220i Sport ではファブリックだが、これが M Sport だとサイドにアルカンターラを使った専用シートとなる。そして 86 は下の写真が GT Limited のために本皮/アルカンターラのコンビだが、GT ではファブリックとなる。

ドアのインナートリムは其々の個性が出ているが、220i は基本的に1シリーズと共通のものをベースとしているから決して高級感満点とはいかないが、それでも肘の当たる部分にはファブリックに赤いステッチのパッドなど2シリーズクーペとしてはベースグレードの 220i でも、1シリーズなら中級グレード以上の内装となっている。そして 86 だが、これもグレードによって大いに違いはあり、前述のように写真は GT Limited ということで 220i に勝るとも劣らないくらいの質感はある。ただし写真の 86 は後期モデルであり、前期モデルは妙にケバくてセンスが悪かった。

220i のダッシュボードは他の BMW とも共通した雰囲気のもので、2シリーズとはいえオーナーは BMW に乗っているという自覚を持てるものだ。対する 86 は走りが第一だからダッシュボードはなんてどうも良い、というかそんなものに金を掛けていたらばこの価格を達成できない、という雰囲気が見えてしまっている。

センタークラスターについても 220i はシステム化されたナビを含むオーディオを装備しているのに対して、86 の標準は2DIN のブランクパネルで、それでもエアコンはオートエアコンが装着されているが、ベースグレードのGではマニュアルエアコンとなる。なお 86 が発売された同時はワンメイクレースのベース用としてエアコンすら付いていない RC というグレードがあったが、最近では価格表には無くなっている。

センターコンソールは 220i ではこれまた BMW の各シーリズに共通な電子式 ATセレクターとその右には走行モード切り替えスイッチ、手前には iDrive のコマンドダイヤルというお馴染みの配置だ。この点では 86 はコマンドダイヤルなどが無い (そもそもナビやエアコンがシステム化されていない) 事もあって極めてシンプルだ。なおパーキングブレーキは両車共レバー式を採用している。

次回は残る部分と共に両車比較結果を考察してみる。

つづく


2月21〜25日←  [2017年2月16〜20日]  →2月11〜15日