今回はホイールの隙間から見えるブレーキから比較してみる。
カレラとボクスターSは同じキャリパーとディスクローターを使用しているようだが、カレラはベースモデルなので黒いキャリパーであり、ボクスターSは”S”だからキャリパーは赤く塗装されている。なお、写真のクルマはカレラが標準の235/40ZR19であるのに対して、ボクスターSはオプションの235/35ZR20を装着していたので、ホイールの隙間はボクスターの方が大きく、一見するとブレーキローターが小さく見えるが、よくよく見れば同じものだ。ところで、ホイールの隙間から見えるタイヤハウスのブレスラインを見れば、この2車は全く同じであり、先代同様にAピラーより前方は殆ど同一なのだろう。
これが991でもカレラSとなると、フロントキャリパーは6ピストンと大型化されていて、カレラとは全く異なるのは先代と同様だが、先代はカレラSでも4ピストンだったことから、その違いが目立たなかったが、今回は一目で違いが判るくらいに形状が異なっている
。
↓フロントにエンジンを持たない911もボクスターも、フロントには結構深さのあるトランクスペースを持っている。そして先代と同様に両車のフロントトランクは同一となっている(写真右下)。
更に、ミッドシップエンジンのボクスターは、リアにもトランクが備え付けられている(写真左下)が、新型(981)は先代(987)よりも奥行が狭くなっている。理由を考えてみると、幌の後端部がより後方へと移動したためであろう、と推定する。ただし、深さは先代よりも少し増したような気もするが、まあ、”気がする”程度だ。
↓ドライバーズシートの形状は両車とも事実上同じであり、違いはシート表皮のみで、サイドは両車とも人口皮革(レザレット)で同じだが、センターは911が本革で、ボクスターがアルカンターラとなるの
も先代と同じだ。ただし、写真の981はオプションのレザーシートを装着していたから、益々見分けが付かない。
↓シートの調整はボクスターからカレラSまで、全てが座面上下とバックレストの角度に電動を使用するが、前後調整は手動となるタイプが標準となる(写真
左下)。ただし、写真のボクスターはオプションのメモリー付電動シート(写真右下)を装着していたので、カレラよりシートが高級になってしまうという逆転現象が発生している。
↓先代のドアインナートリムはボクスターと911では明らかに異なっていたが、新型では全く同じ形状となっている。
↓形状は同じでも拡大すると、ボクスターが弾性樹脂のままなのに対して、911はレザー貼りでステッチが入っていて、勿論押せば軟らかいパッドになっているのが判る。ただし、写真の911はフル装備なので、標準車、とくにカレラの場合はボクスターに近くなるだろう。
次回も引き続きインテリアを、特に操作系について紹介する。
つづく。
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