2012年5月16〜31日
2012/5/23(Wed) |
Porsche 918 Spyder Prototype (2012)
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ポルシェのプラグインハイブリッド(PHV)スーパーカーである918スパダーのプロトタイプが既にはっぴょうされている。生産は予定どおり2013年9月末より開始する。
このスーパースポーツカーは、高性能なエンジンと最先端の電気モーターを結合したプラグインハイブリッド車として設計されている。一方、その770psという高性能を誇るレーシングマシーンのパワーを100kmにつき3L(33km/L)の燃料消費という驚異的な鋭燃費を実現している。さらには、空気力学をフルに適用したフルカーボンファイバー(CFRP)モノコック構造や後車軸操舵システム、そして上方へ排気するトップパイプエクゾーストシステムが適用される。
Technical Specifications
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ボディ:カーボンファイバー (CFRP)モノコックボディーによる2シータースパイダーで、2分割タルガルーフと固定されたロールオーバープロテクションシステムで構成される。
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ドライブトレイン: パラレルフルハイブリッド、4.6L V8 ミッドエンジンはドライサンプ潤滑、
電気モーター、前軸のモーター駆動断続ギアユニット、モーターとトランスミッションそしてバッテリーのための4つの冷却回路による複合型モジュールで構成。
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エンジン出力
・V8 エンジン: >570 hp
・リアハイブリッドユニット:〜90 kW
・フロント電気モーター:〜80 kW
・結合時: >770 hp
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サスペンション
フロント: ダブルウィシュボーンサスペンション、電動メカ式パワーステアリング、 オプションとして電子-流体式リフトシステム
リア: マルチリンクサスペンション、電動メカ式独立後輪操舵
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ブレーキシステム: セラミックブレーキディスク(PCCB)、高性能ハイブリッド回生ブレーキシステム
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エネルギー供給: 6.8kWh リチウム-イオンバッテリー 最大出力202kW プラグイン充電
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性能
・最高速度: >325 km/h
・EVのみの最高速度: >150 km/h
・0-100 km/h::3.0秒以下
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燃料消費 (NEDC): 〜3.0 L/100 km
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CO2 排出量: 〜70 g/km
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EVのみでの走行距離:: >25 km
1年前に予約が開始された時期の価格は、日本円にして約8,000万円だったが、これを日本に輸入して消費税と取得税で800万円。それに運賃や輸入経費、そして国内での販売経費などを考慮すると総額で1億円あれば御釣りが来るだろう。
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2012/5/20(Sun) |
VIPの気分
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VIPといえば重要人物 (Very Important Person)
のことで、政治家や高級官僚、そして大企業のトップなど、国を動かしている一部の頂点の階層に属する人物であり、彼らが仕事で乗るクルマが本来のVIPカーなのだが、何故か日本ではポンコツの(元)高級車を下品に改造したクルマのことを言うようになってしまった。
さて、日本のVIPが乗るクルマといえばセンチュリー。今回はそのセンチュリーを、しかも後席を中心にレポートしてみる。その前に、まずはエクステリアから。
全長5.27mの堂々としたボディは、近くで見ると流石にデカい。
最近VIP用に増殖しているレクサスLSハイブリッドに比べて、センチュリーの保守的で落ち着いたスタイルは、伝統ある会社の経営者や各省庁の大臣クラスにはピッタリだ。
ということで、センチュリーとそのライバルの緒元を比較してみる。
上でも触れたが、最近はレクサスLS、とりわけハイブリッドも増えてきて、夕方の永田町から赤坂、青山辺では、お迎えのレクサスLSが青山通りに並んでいる。しかし、レクサスLSは如何にも成り上がりの新興企業を想像してしまうのは、偏見だろうか。ニッサンではセンチュリーに対向する車種としてプレジデントがあったが、今では自然消滅してしまい、最近発売されたシーマがニッサンの最上級サルーンとなっている。しかし、事実上フーガのLWB(ロングホイールベース)版であるシーマではセンチュリーは勿論、LSやSクラスと比較しても間違いなく1クラス下の車だ。
輸入車ではやはりメルセデスSクラスが定番であり、堅気の会社ならば役員車は一番安い350を使うのが普通だが、最近はハイブリッドも発売されたことで、世間に対するエコイメージのアピールとして使われている。
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① |
② |
③ |
④ |
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TOYOTA |
LEXUS |
NISSAN |
MERCEDES
BENZ |
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CENTURY |
LS600hL |
CIMA
Hybrid |
HIBRID
(S Class) |
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車両型式 |
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DBA-GZG50 |
DAA-LVF46 |
DAA-HGY51 |
DAA-221095 |
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寸法・重量・乗車定員 |
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全長(m) |
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5.270 |
5.180 |
5.120 |
5.100 |
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全幅(m) |
|
1.890 |
1.875 |
1.845 |
1.870 |
|
全高(m) |
|
1.475 |
1.475 |
1.510 |
1.485 |
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ホイールベース(m) |
|
3.025 |
3.090 |
3.050 |
3.035 |
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駆動方式 |
|
FR |
AWD |
FR |
← |
|
最小回転半径(m) |
|
5.7 |
5.9 |
5.8 |
5.8 |
|
車両重量(kg) |
|
2,070 |
2,340 |
1,930-1,950 |
1,980 |
|
乗車定員(名) |
|
5 |
← |
← |
← |
|
エンジン・トランスミッション |
|
エンジン型式 |
|
1GZ-FE |
2UR-FSE |
VQ35HR |
272 |
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エンジン種類 |
|
V12 DOHC |
V8 DOHC |
V6 DOHC |
← |
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総排気量(cm3) |
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4,996 |
4,968 |
3,498 |
3.497 |
|
最高出力(ps/rpm) |
|
280/5,200 |
394/6,400 |
306/6,800 |
279/6,000 |
|
最大トルク(kg・m/rpm) |
46.9/4,000 |
53.0/4,000 |
35.7/5,000 |
35.7/3,000
-5,500 |
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トランスミッション |
|
6AT |
|
7AT |
← |
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モーター型式 |
|
− |
1KM |
HM34 |
A272012 |
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モーター最高出力(ps) |
− |
165 |
68 |
20 |
|
モーター最大トルク(kg・m) |
− |
30.6 |
27.5 |
16.3 |
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燃料消費率(km/L)
(10・15/JC08モード走行) |
7.8/− |
12.2/11.0 |
18.8/16.6 |
13.0/11.2 |
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サスペンション・タイヤ |
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サスペンション方式 |
前 |
ダブルウィシュボーン |
マルチリンク |
ダブルウィシュボーン |
NA |
|
|
後 |
ダブルウィシュボーン |
マルチリンク |
マルチリンク |
マルチリンク |
|
タイヤ寸法 |
|
225/60R16 |
235/50R18 |
245/50R18 |
NA |
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ブレーキ方式 |
前/後 |
Vディスク/Vディスク |
← |
← |
← |
|
価格 |
|
車両価格 |
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1,208万円 |
1,000
-1,550万円 |
735-840万円 |
1,270万円 |
格下のシーマを除くと、他は何れも1,200万円くらいが中心となっている。個人の感覚では大金だが大企業の経費としては大した事は無いし、何より運転手(ショーファー)の給料の方がクルマの償却より何倍もの経費となる。
次回はいよいよ本題である、センチュリーのリアインテリアを見てみよう。
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2012/5/16(Wed) |
TOYOTA New Corolla
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ちょっと前までは世界で一番売れているクルマだったトヨタ カローラだが、流石に最近は以前の勢いは無い。とは、いうものの、世界的には今でもメジャーで、特に新興国では憧れの高級車だったりする。
そのカローラがFMCされて、1966年の初代から通算して11代目のE160系となった。一昔前はカローラといえばセダンのことを指していたが、今ではセダンがアクシオ、ステーションワゴンがフィールダーというサブネームで区別されている。
今回紹介するのは、主としてセダンがアクシオ 1.3X(139.5万円)という最もベーシックなモデルと、ワゴンがフィールダー 1.8S
(202.5万円)で、これはセダンとは逆に上級のモデルを選んでみた。
写真で紹介する前に、先ずはスペックで新旧を比べて見よう。
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TOYOTA |
TOYOTA |
TOYOTA |
TOYOTA |
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COROLLA
AXIO |
(旧)COROLLA
AXIO |
COROLLA FIELDER |
(旧)COROLLA
FIELDER |
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型 式 |
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E160 |
E140 |
E160G |
E140G |
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寸法・重量・乗車定員 |
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全長(m) |
|
4.360 |
4.410 |
4.396 |
4.420 |
|
全幅(m) |
|
1.695 |
← |
← |
← |
|
全高(m) |
|
1.460 |
← |
1.475 |
1.490 |
|
ホイールベース(m) |
2.600 |
← |
← |
← |
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駆動方式 |
|
FF |
← |
← |
← |
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車両重量(kg) |
|
1,050-1,090 |
1,100-1,200 |
1,120-1,160 |
1,170-1,240 |
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乗車定員(名) |
|
5 |
← |
← |
← |
|
エンジン型式 |
|
①1NR-FE(1.3L)
②1NZ-FE(1.5L) |
①1NZ-FE(1.5L)
②2ZR-FAE(1.8L) |
← |
← |
|
ミッション |
|
①CVT
②CVT/5MT |
①CVT/5MT
②CVT |
← |
← |
|
サスペンション・タイヤ |
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サスペンション方式 |
前 |
ストラット |
← |
← |
← |
|
|
後 |
トーションビーム |
← |
← |
← |
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タイヤ寸法 |
|
①175/40R14
②175/65R15 |
①185/65R15
②195/65R15 |
175/65R15
(185/65R15) |
①185/65R15
②195/65R15 |
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ブレーキ |
前/後 |
Vディスク/ドラム |
← |
← |
← |
|
価格 |
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国内価格 |
139.5-190.0万円 |
135.6-200.0万円 |
159.5-212.0万円 |
151.1-212.0万円 |
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備考 |
1.5に4WDアリ |
1.5,1.8に4WDアリ |
1.5に4WDアリ |
1.5,1.8に4WDアリ |
型式はE140系からE160系となった。では、E150系は何かといえば輸出仕様で、全幅は1,760mmという国際サイズとなっている。
アウターサイズについては、全幅が5ナンバーサイズを継承して1,695mmと変わらないが、全長は旧型よりも短くなっている。しかしホイールベースは変わらない。ということは、プラットフォームは旧型からの使い
回しかと思ったら違うらしい。う〜ん、そうか、国内専用サイズなのに、新型プラットフォームで頑張るのか、と思いきや、何とヴィッツ系のBプラットフォームを流用しているという。あれあれ、BセグメントのヴィッツでもヨレヨレなプラットフォームをCセグメントのカローラに使ってしまって、大丈夫なのだろうか?
ただし、メリットもあり、車重は同じグレードのモデル同士を比べると約50kgの軽量化を達成している。アウディA3などは、軽量化のためにボディの一部にアルミを使用したリしているが、カローラはヴィッツのプラットフォームで軽量化を達成したということろが、コンセプトの違いを表している。
次にエンジンについては、一時途絶えていた1.3Lがセダンに復活して、セダンが1.3、1.5の2種類、ワゴンが1.5と1.8の2種類となっている。要するに実用のセダンと少し贅沢なワゴンという住み分けをしているようだ。そして、そのエンジンといえば、これまた使いまわしだから、新鮮味jは無い。
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エンジン・トランスミッション |
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エンジン型式 |
1NR-FE |
1NZ-FE |
2ZR-TAE |
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エンジン種類 |
I4
DOHC |
← |
← |
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総排気量(cm3) |
1,329 |
1,496 |
1,797 |
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最高出力(ps/rpm) |
95/6,000 |
109/6,000 |
140/6,200 |
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最大トルク(kg・m/rpm) |
12.3/4,000 |
13.9/4,800
(14.1/4,400) |
17.5/4,000 |
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トランスミッション |
CVT |
CVT/(5MT) |
CVT |
それでは、エクステリアから見てみよう。
先ずは、先代とそのまた前の3世代を比較してみると
、ラジエターグリルは時代と共に変わっているが、ボディの基本は変わっていない。なお、フロントを見て一目でカローラと判明するアイデンティティは存在しない
から、無印良品的コンセプトだ。
↓セダンのアクシオでボトムグレードの1.3Xは地味だが、バンパーやドアノブは塗装されているし、鉄っちんホイールとはいえ
一見するとアルミホイールと間違うようなキャップも付いているから、見た目はそれ程には安っぽくない。
しかし、今やカローラセダンというのは年寄りの買うクルマ、という雰囲気がムンムンしている。
↓ところで、新型カローラが何処かで見たことがあるような、無いような雰囲気だったが、良く見れば下の写真のように・・・・・・。
↓ステーションワゴンのフィールダーは2011年の登録台数が3.5万台に対して、セダンのアクシオは
2.7万台台であり、なんとワゴンの方が売れ筋だったりする。エクテリアもセダンよりも若々しく見えるのは気のせいだろうか。
なお、この分野ではニッサンのウィングロードが強かったのだが、2005年の現行型へのFMCで、見た瞬間に誰もが「これゃ、売れんわ」と感じたという、いわゆるオウンゴールで、今や年間7,200台と低迷に喘いでいる。
↓ところで、フィールダーにはエクテリアにエアロパーツを付けた”AIROTOURER”というグレードが1.5Gと1.8
Sに設定されていて、価格は約10万円高い。
何の事はない、ボディの下部にプラスチックの部品を張り巡らしただけなのだが、見た目は随分カッコ良くなる。若者には良いかもしれないし、10万円のエクストラコストは下取りの時に元が取れるかもしれない。
↓10万円高いだけあってエンブレムは高そうなヤツが付いている。
今回は、このくらいにして、次回につづく。
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