2012年4月16〜30日
2012/4/30(Mon)
Lamborghini Urus Concept
今日は2012年の北京モーターショーでランボルギーにが発表したSUV、Urus Conceptについて紹介する。
ランボルギーにのSUV? 似合わねぇ〜っ! と、思うかもしれないが、ランボルギーは1986年にLM002という極めて贅沢なSUV
(当時はオフロードカーと呼んだが)を公開している。これは12気筒450psエンジンで最高速度が210km/h以上、豪華な内装のオフロード車という、それまで考えられなかったようなクルマだった。このLM002は何と1992年まで実際に生産されていたらしい。生産台数は累計でも辛うじて300台くらいだったという。
そして、今回のUrus Conceptはといえば、4つの大型シート、広い荷物室、可変式の対地クリアランス、勿論フルタイムAWDにより事実上の制限無しで運転する楽しみを満喫できるという。このスーパースポーツはカーボンファイバー技術をインテリアにも採用している。
エンジンは約600psだが、軽量化により同クラスでは最も低いCO2排出量を誇っている。
500psのポルシェ カイエン ターボでもSUVとしては充分過ぎるどころか、殆どバカバカしいくらいの高性能ぶりだったが、さらに100psプラスのパワーとは・・・・・まあ、600psという数値に意義があるのだろうが。
ターゲット市場は米国、英国、ドイツ、ロシア、中東と中国で、年間生産量はおよそ3,000台。
これが発売されたとなると、フェラーリはどうするのだろうか?
2012/4/29(Sun)
COROLLA 1600GT
新型86(BRZ)は大いに話題となり、今注文しても今年中の納車は無理そうだ、というくらいに売れている
ので、とりあえずは目出度し、目出度し。この手のクルマは初期需要が集中して最初はプレミアが付くくらいに売れまくるが、買うべきユーザーの手に渡った後は泣かず飛ばずで、そのうち忘れ去られるというのがパターンだが、5年後の86の売れ行きはどんなものだろうか?
ディーラーへ86を見に来るユーザーというのは多くが50代以上で夫婦で来る場合が多いのを何度も目撃しているが、これはポルシェセンター(ディーラー)にボクスター/ケイマンを見に来るユーザーと
共通点がある。この理由として考えられるのは子供が既に育ってしまって、家族全員が乗れなくてもいいという家庭の事情ではないかと思う。86には4つのシートがあるとはいえ2+2であり、事実上はリアに手荷物が置ける2シーターだから、子供が小学生だと少年野球やサッカーで試合の遠征にクルマ出し当番というやつがあっても、使い物にならないという問題
がある。試合の遠征には8人乗りのミニバンが最適なのだし、泥だらけの他人のガキを大勢乗せるとなればいくら大勢乗れて中も広いとは言え、エルグランドやヴェルファイアは勿体無い。
第一、若い頃は収入だった比較的に安いから、クルマだって200万円代がやっとだ。となると、セレナやノアの独壇場となり、事実、この手は売れている。
こんなことを考えると、ミニバンとは言わないまでも、せめて86にセダンバージョンがあれば、何とか家族を説得できるオトウサンもいるのではないか。更に、出来ればワゴンボディなんかあると話が持っていきやすくなる。ステーションワゴンは本来Eセグメントくらいの大きさが無いと、ワゴンとしての
メリットはなく、Cセグメントのワゴンなんて見掛けだけなのだが、イメージとしてセダンほどダサくないし、レジャー用みたいなイメージもあるから、女房子供も賛同する可能性がセダン以上に高くなる。
そんな要望を満たすために、歴代カローラにはセダンモデルであるカローラ1600GTという、言ってみればレビン/トレノのセダンバージョンが設定されていた時代があった。8代目カローラ(E110系
、1995〜2000年 )1600GT(AE111)の当時の価格は171万円(6MT)であり、これは代表的なファミリーグレードの1.5LX(111.7万円)に比べて約5割増しだった。しかし、9代目カローラ(E120系)では1.6LのGTモデルは設定されなかったし、クーペバージョンのレビン/トレノもAE110系を最後に終了し、その後現在まで中断している。なんて書くと、現行型にもアクシオGTがあるぞ、なんて言われそうなので一応触れておくと、TRDが4ドアのカローラアクシオをベースにターボ化しコンプリートモデルとして限定発売したカローラアクシオ ”GT” TRDがあるが、まあ、これは量産モデルではないので別口としていいだろう。
2012/4/28(Sat)))
Hyndai EON
先日、ヒュンダイが欧州の販売減を補う為にインドでベストセラーとなっている低価格車(インド生産)を他の発展途上国にも輸出するといういうニュース
があった。
Hyundai EON? そこでYahoo Indiaから検索してみると、あった、あった。そこで今回はHyundai EONを紹介する。といっても、今調べて始めて知ったのだが・・・・・・。
先ずは、どんなスタイルなのだろうか? と いうことで、オフィシャルフォットを下に貼付してみた。
うーん、例によって何かに似ている。
ところで、右上の写真はHyundai EONの上位モデル・・・・・ではありませぬ!
このEONというクルマ、HPによるとインドで売り上げNo.1のスズキ車よりも燃費が良いとアピールしていた。
さて次に、例によって緒元比較をやってみよう。
Hyundai
Suzuki
Suzuki
Chevrolet
EON
Alto K10
Alto
Spark
寸法 ・重量 ・乗車定員
全長 (m)
3.495
3.260
3.496
3.495
全幅 (m)
1.550
1.475/1.495
1.475
1.495
全高 (m)
1.500
1.460
1.480
1.518
ホイールベース(m)
2.380
2.360
2.360
2.345
トレッド(m)
前
1.386
1.295
1.295
1.315
後
1.368
1.290
1.296
1.280
駆動方式
FF
←
←
←
最小回転半径(m)
N/A
4.6
4.6
4.6
車両重量 (kg)
N/A
760-765
680-705
840
乗車定員 (名 )
5
←
←
←
エンジン・トランスミッション
エンジン種類
I3 SOHC
I3 DOHC
I3 DOHC
I4 SOHC
総排気量 (cm3)
814
998
796
995
最高出力 (ps/rpm)
56/5,500
68/6,20
47/6,200
63/5,400
最大 トルク(kg・m/rpm)
7.6/4,000
9.2/3,500
6.3/3,000
9.2/4,200
トランスミッション
5MT
←
←
←
サスペンション・タイヤ
サスペンション方式
前
ストラット
←
←
←
後
トーションビーム
リンクリジット
←
N/A
タイヤ寸法
145/80R12
155/70R13(Sport)
155/65R13
145/80R12
155/70R13
ブレーキ
前/後
ディスク/ドラム
Vディスク/ドラム
N/A
ディスク/ドラム
価格
インド国内価格
INR
274,800-380.500
317,500-330,700
243,600-324,000
332,700-436,000
(1INR=1.55JPY)
JPY
42.6-59.0万
49.2-51.3万
37.8-50.2万
51.6-67.6万
こうしてみると、インドの売れ筋は0.8Lで40万円クラスと1.0Lで50万円クラスがあるようで、EONは40万円クラスのアルトとの真っ向勝負を挑んでいることになる。る。
ところで、スズキの2車種は特に説明の必要も無いだろう
から、残るシボレー スパークについて触れておく。
スパークは韓国GM(旧大宇)が生産する大宇マティスの海外名で、そう言われれば成る程、一世代前のメッチャダサい韓国車丸出しのデザインに納得できる。これに比べるとアルト K10のカッコ良いこと!
2012/4/18(Wed)
TOYOTA AYGOと兄弟たち
ドイツ国内の乗用車登録台数上位50車種に新たに登場したToyota Aygo とその兄弟車について調べてみた。
Aygoはプジョー107、シトロエンC1とプラットフォーム、エンジン等を共有しているが、エクステリアは写真下のように夫々異なっている。なお、写真でも判るように3車種とも2ドアと4ドアがある。
ここで3兄弟の緒元を比較してみる。なお、参考として日本国内でAセグメントの代わりとなっている軽自動車、その代表としてミラ イースを取り上げてみた。
Toyota Aygo
Peugeot 107
Citroen C1
Daihatsu Mira e:S
寸法 ・重量 ・乗車定員
全長 (m)
3.430
←
3.440
3.395
全幅 (m)
1.615
1.630
←
1.475
全高 (m)
1.465
←
←
1.500
ホイールベース(m)
2.340
←
←
2.455
駆動方式
FF
←
←
←
車両重量 (kg)
905-935
900
900-925
730
乗車定員 (名 )
4
←
←
←
エンジン・トランスミッション・性能
エンジン種類
I3 DOHC
←
←
←
総排気量 (cm3)
998
←
←
658
最高出力 (ps/rpm)
68/7,300
50/6,000
68/6,000
68/6,000
52/6,800
最大 トルク(N・m/rpm)
93/6,000
93/5,600
93/3,600
93/3,600
60/5,200
トランスミッション
5MT/5EGS*
←
←
CVT
最高速度 (km/h)
157
←
157-160
N/A
0-100km/h 加速 (sec)
14.9
N/A
N/A
N/A
サスペンション・タイヤ
サスペンション方式
前
ストラット
←
←
←
後
トーションビーム
←
←
←
タイヤ寸法
155/65R14
←
←
←
ブレーキ
ディスク/ドラム
←
←
←
価格
価格帯(ドイツ国内)
9,440-12,250€
9,650-11,350€
9,890-12,940€
−
円換算(\107/€)
101-131万円
103-121万円
103-138万円
78-122万円
備考
EGS:2Pedal MT
3Door:
9,450-12,500€
3車はボディ は異なるがプラットフォームが共通のために、こうして緒元を見れば当然ながら殆ど同じだ。これに対してミライースの外寸も全幅が140mmも小さい以外は全長、全高、ホイールベースともほぼ同一となっている。エンジンは当然ながら1Lと0.66Lではトルクが異なる。要するに日本のミニカーは欧州のAセグメント車に対して幅が狭く、排気量が小さいということになる。
さて、次に3車のインテリアを比べてみると、エクステリアと違って、こちらは殆ど同じものだ。なお、写真右の一番下を見ると、Aygoのドアがフルトリムでは無く一部が鉄板むき出し(塗装)であることが判るだろうか。実はエクステリアの違いから、Aygoは他の2車と比べてドアの形状が違う為に、この部分はトリムを省くことで、内装材の共通化を行っているのだった。
この3車はチェコの工場で製造されている。
日本を代表するトヨタとお洒落なプジョー、そしてユニークなシトロエンと思っていたら、なんと皆同じところで作っていて外装以外は同じ
クルマだった。これって、北陸の観光地と四国の観光地の名物菓子が、実は関東の菓子メーカーで作った同じもので、外装のみ変えている・・・・・なんていうのと同じようなものか??
2012/4/17(Tue)
BMW 3-Series Long Wheelbase
日本でも既に328iが発売され、320iも近日デリバリーされる新3シリーズだが、このロングホイールベース(LWB)版が発表された。何で3シリーズにLWBが必要なんだ? という疑問もあるだろうが、これは中国向けで、ご存知のかたも多いと思うが中国ではアウディがA4のL
WB版を他社に先駆けて設定したために、プレミアムブランドではアウディがNo1となっているという実情がある。
そうなれば、BMWもメルセデスも必死で追従したことで、中国ではLWBが当然となっている。勿論、E セグメントの5シリーズやEクラスはLWBが当たり前だが、このクラスも一番人気はアウディA6となっている。なお、これらのクルマは全て中国国内、華晨汽車との合弁事業で瀋陽の鉄西プラントで生産される。
3シリーズLWBは標準車に対して110mm延長されていて、バリエーションは320Li
(184ps)、328Li(245ps)そして335Li(306ps)の3車種で、これは標準タイプと同じだ。
2012/4/16(Mon)
Toyota Avalon
アバロンといえば、その昔日本でも販売されていたが、馬鹿でかいドンガラとフワフワで大味なアメリカン丸出しのクルマで、結局売れ行きは散々だったようだ。とはいえ、米国ではトヨタブランドのトップに君臨する結構人気の高級車で、今回のFMCにより
4代目となり12年末に北米で発売される。
この新型アバロンのメーカー発表ではスポーティーに変身したことを強調しているところをみると、流石に米国の高級車ユーザーも欧州車的な走りを多少は求め始めたのだろうか。それで、どのように改良されたかというと
ハンドリングの機敏さと、快適な乗り心地とのバランスをとるために、最新のバルブとリバウンドスプリングを持つストラットを採用した。コイルバネのレートと前後スタビライザー
の改良は現行モデルに対してボディのコントロールとロールを改善している。アバロンの電動パワーステアリング(EPS)はリニアな制御性と機敏さをドライバーに提供する。
ダイナミックなパフォーマンスをドライバーのニーズに合わせるために、3つのドライブモードを提供する。ドライバーはNormal, Eco,そしてSportをスイッチによって選択できる。Sportモードではスロットルレスポンスは強調され、ステアリングは中心付近からよりスポーティーな特性となる。
またEcoはスロットルレスポンスとエアコン出力をより低燃費側に抑える。ステアリングホイールに装着されたパドルスイッチによるシフトは、DまたはSモードの時はスロットルレスポンスを増大させ、最大のエンジンパワーと車両性能により、シフトレスポンスの向上を助ける。
というころらしい 。
しっかりした足回りと走行モードに切り替えでエコとスポーティという相反する特性をドライバーの好みで選択できるなんて最近の欧州車では
当然だが、アバロンとしては画期的(?)なのかもしれない。
次にエクステリアは
先代と比べて少しコンパクトな新型は、より長く傾斜したルーフラインや短い前後オーバーハング、低い車両全高とより狭いタイヤとボディの隙間で、プロポーションを向上させている。新しい17および18インチアルミホイールとタイヤの組み合わせは車両のダイナミックな表現を強調している。
フロントグリルはより幅広となり、リアは高性能LEDのテールランプがボディーとより一体化されている。リアのデュアル
エクゾーストパイプはより纏まりのあるデザインとなってい
る。
このクラスなら18インチホイール&タイヤでもまったく不自然は無いだろうが、これまたアバロンとしては大いなる進化なのだろうか?、
室内の特徴は
アバロンは長大なリアシートのレッグスペースで強調されるモダンで広々としたプレミアムなインテリアを提供する。単なる寸法を超えた広さと快適なキャビンの感覚を強化している。頭上スペース
増大のためにフロントシートの座面は10mm低くなった。
フロントパッセンジャーの前にある凹面にデザインされたダッシュパネルは高級感をもたらすのを助けている。リアオーバーハングが1.7インチ減少したことで、トランクの容量は16立方フィートとなり、現行車より1.6立方フィートの増加となった。
キャビン内の風切り音とエンジン音、およびロードノイズを減少させることにより、高級な車内をより高水準にしている。より静かな室内は結果として車内の会話、音楽やマルチメディアシステムを楽しむのための理想的な環境を作っている。フロントガラスは騒音の進入を防ぐ音響ガラスで、ボティ外部のシーリング、ワイパーブレードの位置などは風による雑音を激減させるための開発が行われた。エクステリアはグラスエリアの隙間や段差を最小とすることで風による雑音を最小とした。
インテリアはインパネ、センターコンソール、ドアパネルとステアリングホイールにスモーククロームメタリックのアクセントを使用して特別な高級感を
、また押しボタンはソフトな白い照明で照らすことでラグジュアリーな雰囲気を出している。
コンソールには電子式の携帯デバイスを保管するトレイを持っていて、インターフェースとしてUSBボート、AUXターミナル、12ボルトコンセントを備えている。
他にもマルチ情報表示、オーディオ&ナビゲーション、エアコンコントロールのために3つのカラーディスプレイを備えている。標準装備のオーディオディスプレイは6.1インチのタッチスイッチを使用している。
JBLプレミアムオーディオ、7インチスクリーンによるHDDプレミアムナビゲーション、ダイナミック・レーダークルーズ・コントロール、冷暖房フロントシート、リアはシートヒーター、3ゾーンのエアコンシステムなどが利用できる(オプション?)
室内の高級装備や静粛性などはトヨタの得意とするところだが、それをより進化させているようだ。まあ、モタモタしているとヒュンダイが追いついてくるので、トヨタも手抜きは出来ないところだ。
そして安全装置では
トヨタは全てのモデルでStar Safety System™ を標準としている。これはVehicle Stability Control ( VSC ) 、 Traction Control ( TRAC ) 、 Anti - lock Braking System ( ABS ) 、 Electronic Brake-force Distribution ( EBD ) 、 Brake Assist と Smart Stop Technology ブレーキ優先装置 を含む。またPre - collision systemという間近に迫った正面衝突を感知し損害を軽減するシステムも装備できる(オプション?)。
リアビューモニターに加えて、Pre - collision system という死角をモニターで表示するシステムや、他車がミラーの死角に接近している時に警告をするBlind Spot Monitoring system も装着できる。
アバロンの米国での販売実績は手元にある2011年1〜6月を見ると13,441台で、これはカムリの
146,546の1/10以下で、Hyundai
Genesis の15,454台にも及ばない。寸法的には
Eセグメントに相当するが、アバロンは駆動方式がFFであり、価格的にもEクラス($49,800 - $91,500)などより安い
($33,195 - $36,435)どころか、Hyundai Genesis ($34,200 - $46,500)すら下回る価格設定を行っている。そこで、トヨタ得意の高品質と豪華ハイテク装備で差を付けようというのだろうか。
2012年5月1〜15日←
→2012年4月1〜15日