兼ねてから噂のFT-86が正式に86と命名され、東京モーターショーを契機に内容も大分発表されてきた。
そこで、86のライバルとなるであろう国産車はといえば、2ドアの高性能車で価格が200万円代という基準で選んでみると、ホンダシビック タイプR ユーロ、厳密には2ドアではないがマツダのリータリースポーツであるRX−8、そして同じくマツダの2シーターオープンのロードスターということろだろうか。
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Toyota |
Honda |
Mazda |
Mazda |
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86 |
Civic Type R
Euro |
RX-8 TypeS |
Roadster S |
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車両型式 |
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- |
ABA-FN12 |
ABA-SE3P |
DBA-NCEC |
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寸法・重量・乗車定員 |
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全長(m) |
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4.240 |
4.270 |
4.470 |
4.020 |
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全幅(m) |
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1.775 |
1.785 |
1.770 |
1.720 |
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全高(m) |
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1.285 |
1.445 |
1.340 |
1.245 |
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ホイールベース(m) |
2.570 |
2.635 |
2.700 |
2.330 |
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駆動方式 |
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FR |
FF |
FR |
← |
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最小回転半径(m) |
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5.2 |
5.6 |
← |
4.7 |
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車両重量(kg) |
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1,200-1,250 |
1,320 |
1,350 |
1,110 |
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乗車定員(名) |
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4 |
← |
← |
2 |
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エンジン・トランスミッション |
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エンジン型式 |
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- |
K20A |
13BMSP |
LF-VE |
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エンジン種類 |
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H4 DOHC |
I4 DOHC |
Rotary |
I4 DOHC |
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総排気量(cm3) |
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1,998 |
1,998 |
1,308 |
1,998 |
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最高出力(ps/rpm) |
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200/7,000 |
201/7,800 |
235/8,200 |
170/7,000 |
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最大トルク(kg・m/rpm) |
20.9/6,600 |
19.7/5,600 |
22.0/5,500 |
19.3/5,000 |
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トランスミッション |
6MT/6AT |
6MT |
5MT |
5MT |
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燃料消費率(km/L)
(10・15/JC08モード) |
12.4-13.4/- |
11.6/- |
9.4/- |
13.4/- |
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パワーウェイトレシオ(kg/ps) |
6.0-6.3 |
6.6 |
5.7 |
6.6 |
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サスペンション・タイヤ |
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サスペンション方式 |
前 |
ストラット |
← |
ダブルウィシュボーン |
← |
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後 |
ダブルウィシュボーン |
車軸式 |
マルチリンク |
← |
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タイヤ寸法 |
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205/55R16 |
225/40R18 |
225/45R18 |
205/50R16 |
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ブレーキ |
前/後 |
Vディスク/Vディスク |
Vディスク/ディスク |
Vディスク/Vディスク |
← |
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価格
・備考 |
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日本国内価格 |
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200-290万円 |
300.0万円 |
293.0万円 |
233.0万円 |
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備考 |
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グレードにより
205/55R16
215/45R17 |
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86の凄さは何と言っても価格が安いことで、200万円というモデルは競技用ベース車両で実際の街乗りユーザーは買わないだろうが、その上にある中間グレードならば220万円くらいと、それでも充分に安い。今時、200万円代前半で2L、200psのスポーツクーペが買えるというのは脅威だし、マニアにとっては定番車になる可能性が大だ。しかも、ほぼ同一仕様でスバルブランドも発売されるという事は、スバリストなど呼ばれているスバル一筋のマニア達も、このクルマを狙っているだろう。
マツダの2車は、RX−8がロータリーエンジン搭載車で、しかも変則4ドアクーペというべきボディであり、ロードスターはその名のとおりに2ドアオープンという形式だから、86と比べると毛色が違う。
タイプRユーロは自然吸気2Lを積む2ドアクーペという点では86に最も近いが、最大の相違点は駆動方式がFFで、ベースがファミリーカーのシビックであるという点もちょいとイマイチだ。
元々FFである点は気になるが他にライバルが不在なためにタイプRを買ったというユーザーもいるのではないだろうか。しかし、ここに登場した86はリア駆動で、しかも価格は圧倒的に安い、ということを考えれば絶対的なユーザー数は少ないとは言え、大いなる人気車種となるような気はする。
なお、下の写真は86のスバル版であるBRZで、サスペンションの一部が異なる程度で、ほぼ同一仕様と発表されている。
なおブレーキについては、2年前のTMSに出展されたコンセプトカー(写真右下)がアルミ対向ピストン・キャリパーだったのが、SUBARU BRZの公式写真からブレーキ部分を拡大したら、鋳物のフローティング・キャリパーだった(写真左下)。まあ、ベースグレードが200万円前半という価格帯では、対向ピストンキャリパーを採用するのは難しいのだろう。
それにしても、本来はこの分野ではトヨタより上を行っていた筈のニッサンはどうしてしまったのだろうか?シルビアの復活という話は全く聞かないが、もしも86が大成功すればニッサンも考え直すだろうが、その86の売れ行きは??
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