B_Otaku のクルマ日記

 
2011年8月1〜15日
 
2011/8/15(Mon)  VW、スズキとの提携見直し


VWは09年に合意したスズキとの資本・業務提携について進展がないという不満と共に、スズキとの提携を再検討するという内容を明らかにした。
このニュースは既にご存知の読者も多いと思う。
ところで、2年ほど前に発表された提携話を聞いたとき、正直言って何やら違和感があった。VWは世界的な技術を持つトップメーカーで、特にゴルフに代表されるCセグメントでは世界一だろうし、最近はポロの大成功でBセグメントも制覇しつつある。勿論、スズキもBセグメントならばスイフトで頑張って いるし、最近のスズキは以前とは全く別の会社かと思うほどに商品性も技術も進歩はしたが、流石にポロを持つVWからみれば、スズキからスイフトの技術を導入する必要なんてまるで無い筈だ。
となると、唯一スズキが好調でVWでは空白になっているセグメント、すなわちAセグメントということになる。



スズキは欧州向けアルトというAセグメントハッチバック車(写真上)を持っている。
これに対してVWは2001年にルポというAセグメント車(写真下)を発売したが、これは完全な失敗作で、数年で生産を中止している。

とはいっても、Aセグメント車(と、軽自動車)の技術が欲しいくらいで天下のVWがスズキと資本提携までするのは如何しても腑に落ちなかったから、今回のニュースを聞いたときは、なるほどと納得した。
あっ、またこんなことを言っちまって、スズキファンの怒りをかいそうだから、この話はこれにてお終い。


 


 
2011/8/14(Sun)  やる気、あるのか?


昨日、所用で田町の近くまで行ったので、ついでにミツビシの本社ショールームを見てみようかと思って、チョイと寄ってみたらば・・・・。

なんと、休みだった!

いくらお盆だからといったって、本社のショールームまで休むことは無いだろう。 トヨタのアムラックスは休むどころか夏休みの特別イベントを企画しているし、あのメルセデスだってショールームは朝の9時からオープンしている。
一番頑張らなくてはいけない筈のミツビシがこんな事をやっているのが信じられない。やっぱり、この会社は三菱グループがついているから、今まで何とか存続しているのだろうが、もうそろそろ先が見えているような気が・・・・・。



 


 
2011/8/11(Thu)   セダン、スポーツ、SUV <6>


 このシリーズは前回の270万円クラスで終わるはずだったのだが、もうひとつ番外編 をやってみたくなってしまった。今回の目的は極力低価格でまとめること。
 
 

番外編

サルーン スポーツ SUV
  車名 Suzuki
Alto VP
Daihatsu
Hijet Special
Mitsubishi Mini Cab
 Van CS 4WD
  価格 73.3万円 59.0万円 105.2万円
  エンジン形式 I3 DOHC I3 DOHC I3 SOHC
  エンジン排気量 658 658 657cc
  性能 54ps 6.4kg-m 50ps 6.5kg-m 48ps 6.3kg-m
  車両重量 730kg 700kg 940kg
  PWレシオ 13.5kg/ps 14.0kg/ps 19.6kg/ps
  トランスミッション 4AT 5MT 5MT
  タイヤサイズ 145/80R13 145R12 145R12

まずはサルーンというべきかどうかは判らないが、乗用車ということで選んだのはスズキアルトVPというモデルで価格は73.3万円。 このモデルは一丁前に4ATを搭載しているが、MTで良ければ最廉価モデルとしてVP(67.7万円)というのがある。

そしてスポーツといえば・・・・ハテ、そんなに安い車はないが、この際、発想を変えて選んだみたのがダイハツハイゼットで59万円也、えっ?これって軽トラじゃねぇか?どこがスポーツなんだい、という声が聞こえてきそうだが、狭い2シーターのキャビンや、目一杯引っ張らないと走らないエンジンをMTで操るなんていうのは正しくスポーツ。しかも駆動輪は後輪。そうFRだし、軽いリアは簡単にグリップを失うから、まさにスポーティーそのもの!

そして、SUVは・・・・。いや、これは困った。軽トラをスポーツカーとして選ぶような裏技は思い当たらないし、マトモな4WDといえばジムニーがあるし、パジェロミニだってあるが、これらは価格が高い。そこで4WDのワンボックスバンであるミニキャブCSならば105.2万円となり、ジムニーの126万円から、とかパジェロミニの124.1万円から、などに比べれば20万円ほど安いことになる。まあ、それにしても、SUVについてはイマイチだったなぁ。

ということで、6回に渡ってダラダラと続けてきた価格帯&車種別の代表車種比較だが、何かの約に立ては幸いですが、まあ、あんまり、良い企画ではなかったような反省も・・・・。
 


 
2011/8/9(Tue)   セダン、スポーツ、SUV <5>


第5回目は270万円クラスを取り上げてみる。
実は当初は250万円の積もりだったが、実際に選定してみるとほぼ270万円弱で出揃ったために、このような形になった。まあ、250万円クラスということでも間違いではないが、このクラスで20万円は結構大きな違いがあることも事実だから、シビアに やってみた。
 
 

270万円クラス

サルーン スポーツ SUV
  車名 Toyota MarkX
250G Relax Selection
Mazda Roadstar
2.0S RHT
Toyota
Harrier 240G
  価格 269万円 268万円 267万円
  エンジン形式 V6 DOHC I4 DOHC I4 DOHC
  エンジン排気量 2,499cc 1,998cc 2,362cc
  性能 203ps 24.8kg-m 162ps 19.3kg-m 160ps 22.5kg-m
  車両重量 1,520kg 1,160kg 1,600kg
  PWレシオ 7.5kg/ps 7.2kg/ps 10.0kg/ps
  トランスミッション 6AT 6AT 4AT
  タイヤサイズ 215/60R16 205/505R16 225/65R17

マークXは最近試乗記でも取り上げて、予想通り抜群のコストパフォーマンスを見せ付けてくれた。 マークXの場合は最廉価版としてFパッケージンというグレードがあり、これなら238万円で買えるが、この場合は何が違うかというと、ホイールが鉄ッ チンとなり、ステアリングはウレタンになるなど、言って見れば今時のハイオーナーカーとしてはチョイとショボいが、アルミホイールなんて必要ないし、ステアリングだってレザーなんか いらない、というタイプのユーザーなら全く問題なく、エンジンや足回り、そしてブレーキだって上級モデルと変わらないから、価格を考えれば数ある国産車の中でもダントツの買い得品だ。

そして、スポーツクラスではマツダ ロードスターを選んでみた。この価格帯で本格的な2座ロードスターが買えるのだから、これまた文句無しの買い得品だし、しかもRHTというモデル名が示しているように、折りたたみ式のハードトップだから、耐候性も問題なく、クーペのようにも使えるという 、まさに良いことづくめだ。実際に乗ってみれば、これはもう誰が何と言おうとスポーツカーそのもので、サルーンベースのスポーツモデルとは一線を画す本格派だ。エンジンは一見非力のように思えるだろうが、何しろ車両重量が 1,200kgを切るという、今時のクルマとしては驚異的な軽量ボディのお陰で、スペック的にもP/WレシオがV6 2.5L並みと、充分な動力性能を持っている。

そしてSUVは 新型がレクサスブランドに移行になり、庶民の手から離れてしまった事から、未だに旧型を継続生産しているハリアーを取り上げてみた。この価格帯で、上級SUVの部類が手に入るのはマークXとともに実に買い得、ということで選んでみた。とで選んでみた。とで選んでみた。とで選んでみた。とで選んでみた。とで選んでみた。とで選んでみた。とで選んでみた。とで選んでみた。とで選んでみた。

この270万円という価格帯は、本来なら売れ筋の筈だったのだが、何時の間にやら給与格差が広がってしまい、街には100万円代と400万円以上のクルマが増えるという2極分化が進んでしまった。20世紀後半の日本は、真面目に働けば誰でもマークⅡくらいは買えるし、郊外にちょっとした持ち家だって買えたという、実に公平な時代だったのだが・・・・という話は、もう言わないが。


 
2011/8/8(Mon)   アウディA4 オールロードクワトロ


昨年、限定販売されたアウディA4 オールロードクワトロが今年も同様に限定販売される。

アウディ オールロードといえば、A6アバント(C5系ワゴン)をベースにオフロードイメージのパーツをつけて、クワトロシステムによる4WDの走破性とともに、今で言うSUVと乗用車のクロスオーバーともいえるクルマだった。日本ではオールロードクワトロという名称で2001年より発売されて、実は当時実際に試乗した事があったのだが、その乗り味は当時のクルマの中では正に抜群だったのと、室内の高級感と仕上げの良さなど、当時のBMWやメルセデスなどの同クラスのライバルに比べても群を抜いていたのを覚えている。そういえば、当時はうるさ型の雑誌でもべた褒めしていた記憶があって、なるほど誰が乗っても良いクルマには違いないのだと確信したものだ った。ただし、値段も結構なもので、BMW525iが500万円前半で買えた当時に700万円という値札をつけていたと思う。



写真は初代オールロード(C5)で、特に内装の良さは下の写真でも判るだろう。
なお、写真は欧州仕様。



オールロードクワトロはベースとなるA6がC5系からC6系にモデルチェンジされたのに伴い、クワトロも新型になり、日本では2005年から販売されていたが、2009年のMCと共に販売が終了された。実際に先代の良さは薄れてしまって、あのハッとするような魅力がなくなってしまったと感じるのは偏見だろうか?なお、欧州では現在も販売されているようだ。

そして、今回のA4 オールロードクワトロだが、欧州では2009年のジュネーブショーで発表され、日本国内販売は昨年の11月に250台限定発売された。そして、今年も同様に300台が限定で販売される。



上の公式写真を見れば、確かにオールロードという名前に相応しい高級そうな内装などの魅力はありそうだが、A4ベースで2L直噴ターボ「2.0TFSI」( 211ps、35.7kgm)が589万円というのは、チョイと高いような気が・・・。
まあ、だからこそ限定販売で、一部のアウディファンのみ対象にしているのだろう。
 


 
2011/8/7(Sun)   セダン、スポーツ、SUV <4>


第4回目は450万円クラスという、大分現実的な価格となってきた。
 
 

450万円クラス

サルーン スポーツ SUV
  車名 Mercedes Benz
C200 Blue Efficiency
Volkswagen
Sicrocco 2.0TSI
BMW
X1 xDrive 25i
  価格 440万円 460万円 480万円
  エンジン形式 I4 DOHC Turbo I4 DOHC Turbo I6 DOHC Turbo
  エンジン排気量 1,795 1,984cc 2,996cc
  性能 184ps 27.51kg-m 211ps 28.6kg-m 218ps 281.6kg-m
  車両重量 1,500kg 1,360kg 1,710kg
  PWレシオ 8.2kg/ps 6.4kg/ps 7.8kg/ps
  トランスミッション 7AT 6DCT 6AT
  タイヤサイズ 205/55R16 235/40R18 225/50R17

前回の600万円クラスだと、サルーンで言えば高級パーソナルカーであるEセグメントが買えたが、このクラスではDセグメントで、しかもベースモデルに近いグレードとなる。 このクラスの定番といえば言わずと知れたBMW3シリーズだが、今回は最近MCされたメルセデスCクラスと選んでみた。なお、Cクラス にはベースグレードとして戦略的な399万円という価格をつけたC200ブルーエフィシェンシーライトというグレードがある。Cクラスの場合は内容的にも3シリーズを良く研究していることもあり、日本では3シリーズに対して70%程度の売り上げと、以前の精々50%に比べれば間違いなく徐々に迫っている。

そしてスポーツ部門はといえば、最初はアウディTTも考えたが、ここでは2年ほど前に試乗したら思いのほか結果が良かったVWシロッコを選んだみた。 この価格帯のスポーツモデルといった場合、本格的なスポーツカーというのはチョイと無理そうで、どうしてもサルーンベースとなってしまうが、そんな中で、ゴルフベースとはいえシロッコのスポーツ度は結構満足がいくのではないか。

そして、SUVはBMWの最新鋭モデルであるX1とした。 X1は”1”という名前から想像する1シリーズのSUVではなく、どちらかといえば3シリーズに近い車格のクルマだ。その面では結構買い得価格なのだが、今回取り上げたxDrive 25iは480万円と決して買い得感は無いが、それに比べてsDrive18iの363万円は実にリーズナブルな価格設定だ。実際にX1が発売されて以来、BMWのディーラーには国産車に乗ったユーザーが始めて訪問する例が多く、その殆どがX1(当然18i)目当てという。

クルマに対して450万円という予算をかけるには、やはりある程度の安定した収入、即ち大企業勤務や公務員といった職業が有利になるが、自営業の場合は経費で落とせるのだから、少し儲かっていれば充分に買えるだろう。まあ、自営(会社組織も含む)でそれなりの収入というは結構大変ではあるし、下手をするとワーキングプアーどころか、長年コツコツと貯めたなけなしの資産をあっという間に食い潰してしまう危険だってある。その代わり、成功すれば450万円どころか、パナメーラやアルピナだって夢じゃない・・・・。う〜ん、一丁脱サラでもするか、って?
 


 
2011/8/4(Thu)   セダン、スポーツ、SUV <3>


前回の800万円クラスに続いて、今回は600万円クラスといってみよう。
 
 

600万円クラス

サルーン スポーツ SUV
  車名 BMW
523i
Mercedes Benz SLK200 Blue Efficiency BMW
X3 xDrive 28i
  価格 610万円 580万円 598万円
  エンジン形式 I6 DOHC I4 DOHC Turbo I6 DOHC Turbo
  エンジン排気量 2,496cc 1,795cc 2,996cc
  性能 204ps 25.51kg-m 184ps 27.5kg-m 258ps 31.6kg-m
  車両重量 1,770kg 1,440kg 1,850kg
  PWレシオ 8.7kg/ps 7.8kg/ps 7.2kg/ps
  トランスミッション 8AT 7AT 8AT
  タイヤサイズ 225/55R17 Fr:225/45R17
Rr:245/40R17
245/50R18

実は800万円と600万の大きな違いは同一車種ならパワー(エンジン排気量)が違う程度で、基本的には同じクルマ・・・・というのがEセグメントサルーンの場合だ。 今回取り上げた523iに対して、800万円ならば535iだし、E250ならばE350という、何れもパワー(と内装がちょっと)が違うだけとなる。

これに対して、SUVは800万円クラスで選んだX5よりもワンランク下のX3となってしまう。X5は前回800万円級として紹介した35iがベースグレードだから、5シリーズセダンに比べると結構高価な設定になっている。

そしてスポーツカーはといえば、最近FMCされたメルセデスSLK200を選んでみた。実は600万円のスポーツカーというのは意外に少なくて、ポルシェケイマンは値下げされてたとはいえ、必要なオプションを付けると700万円に届きそう(特にPDKの場合)になるし、BMW Z4の場合は2.5Lの23iではベース価格が400万円代と一つ下のクラスであり、3Lはターボの35iのみで、これはベース価格が700万円となってしまう。
なお、今まで取り上げた車種のなかで、唯一SLKには未だ試乗していない。
えっ、?「早く乗ってこんかい!!」なんて、恐ろしいこと、言わないでくだせいな。
 


 
2011/8/3(Wed)   セダン、スポーツ、SUV <2>


第2回目は予告どおりにBグループの800万円クラスを取り上げてみる。
 
 

800万円クラス

サルーン スポーツ SUV
  車名 Mercedes Benz E350 BlueTec Advangald Porsch
CaymanS
BMW
X5 xDrive 35i
  価格 798万円 801万円 798万円
  エンジン形式 V6 DOHC Diesel Turbo H6 DOHC I6 DOHC Turbo
  エンジン排気量 2,896cc 3,436cc 2,979cc
  性能 211ps 55.1kg-m 320ps 37.8kg-m 306ps 40.8kg-m
  車両重量 1,910kg 1,420kg 2,170kg
  PWレシオ 9.1kg/ps 4.4kg/ps 7.1kg/ps
  トランスミッション 7AT 7AT(PDK) 8AT
  タイヤサイズ 245/45R17 Fr:235/40ZR18
Rr:265/40ZR18
255/55R18

サルーンの場合、BMW5シリーズならば535i(835万円)が脳裏に浮かぶが、今回はライバルのメルセデス、それも数少ないディーゼルセダンであるE350 BlueTecを選んでみた。パワーこそ211psと控えめだが、トルクはガソリンのNAならば5.5Lクラスと同等だから、中低回転域でのトルク感は抜群だ。

スポーツカーならば、やはりポルシェケイマンSだろう。詳細は最近アップした試乗記をご覧願おう。

と、書いてはみたが、ケイマンSの試乗記は今現在は前編のみで、肝心な後編は準備中だった・・・・・。やべ〜。
実はBMW Z4 35isも考えたのだが、SUVにBMWを選んだこともあり、ケイマンSとした。それに日本では価格的に同一だが、米国では・・・・と、まあこの話は今回はやらないが。って、それじゃあ、何時やるんだ?と言われそうなので、そうですねぇ、気が向いたらばケイマンSの特別編でも作りましょうかねぇ。

次のSUVは、800万円というのは探してみると意外に少ないもので、カイエンのベースグレード(PDK)が798万円と条件に合ってはいるが、前回のAグループでカイエンターボを取り上げたので、ここはBMW X5を選んでみた。

前回のAグループ(1,500万円)には適わないとはいうものの、800万円級というのは、余程の贅沢を言わなければ、世間一般の標準から見てほぼ理想のファミリーカーが買える。持つ喜びも走る喜びも、勿論安全性も、それ以下の車とは全く違う世界だから、このクラスのクルマは大いにお勧めしたい。

とはいっても、800万円といえば、中流のサラリーマン家庭の世帯年収(ただし、奥さんは精々パートくらいの場合)と同じくらいだから、これを買うとクルマエンゲル係数は100%となる。まあ、それでも、家計のやり口と予算の配分で何とかなるギリギリのところだろうか。そして、何より、家族の協力が必要で、多くの家庭では経済的余裕の前に、問答無用で切り捨てられることとなるだろう。
 


 
2011/8/2(Tue)   セダン、スポーツ、SUV <1>


一般的にユーザーがクルマを選ぶときに、そのタイプとしてはセダンにするか、スポーツカーにするか、それとも少し振ってSUVにするか、なんて考えるだろう。えっ?ミニバンが抜けている、って?いや、あれは、まあ、勝手にやってもらうとして、この場で検討する価値はない・・・・と言うと語弊があるので、 ミニバンを選ぶような物事の判っているユーザーにはご自分の考えで選んでいただき、ここでは今時時代からずれているクルマを欲しがる変態ユーザー向けということで、誤魔化しておこうか。

それで、上記の3種類といっても価格はマチマチだから、今回は大きく4つに分けてみた。
 Aグループ:1,500万円クラス
 Bグループ:800万円クラス
 Cグループ:600万円クラス
 Dグループ:450万円クラス
 Eグループ:250万円クラス
そして、それぞれのグループには何があるかというのは、お楽しみにとっておくとして、今回はAグループについて考えてみる。そこで、創ってみたのが下の表だ。
 
 

1,500万円クラス

サルーン スポーツ SUV
  車名 Alpina B5
BiTurbo
Porsche
Carrera S
Porsche
Cayenne Turbo
  価格 1,495万円 1,526万円 1,569万円
  エンジン形式 V8 DOHC Turbo H6 DOHC V8 DOHC Turbo
  エンジン排気量 4,394cc 3,799cc 4,806cc
  性能 520ps 72.9kg-m 385ps 42.8kg-m 500ps 71.4kg-m
  車両重量 1,950kg 1,500kg 2,230kg
  PWレシオ 3.8kg/ps 3.9kg/ps 4.1kg/ps
  トランスミッション 8AT 7PDK 8AT
  タイヤサイズ Fr:255/35ZR20
Rr:285/30ZR20
Fr:235/35ZR19
Rr:295/30ZR19
265/50R19

1,500万円といえば、首都圏でも郊外なら中古マンションが買えてしまう、どころか、余裕でお釣りがきてしまう価格だから、普通の市民には全く関係が無い世界だが、夢を持つ事は大切だから、 いつ何時(なんどき)ひょんな事から金持ちに成らないとも限らない、ということで取り上げてみた。

先ずはサルーンだが、これはAMG E63でも良いのだが、3ヶ月ほど前に試乗したこともあるアルピナB5を選んでみた。そしてスポーツ部門はポルシェカレラSで、これは1,500万円クラスのスポーツカーとしては定番中の定番だから、特に意義はないであろう。最後のSUVについては、 これもポルシェかよ?といわれそうだが、いざ探すとなるとX5はV8搭載の50iでも1,100万円くらいだし、パワーも400psチョイしかない。それならレンジローバーはといえば、ヴォーグの最上級モデルが1,500万円と価格的にはクリアするが、レンジローバーは今となっては一般的ではない 。しかも、カイエンターボは今年初めに試乗しているという身近さ!もある。ということで、このグループにはポルシェが2台になってしまった。

このグループの特徴は強大なパワー&トルクのエンジンにより、パワーウェイトレシオは4kg/ps前後で、0〜100km/h加速はどれも4秒台の中ごろで走るという、殆どスーパーカー並みのパフォーマンスを持っている。勿論、内装や装備も充分過ぎる・・・・と、思いきや、表にあるベース価格 では一般的な装備すら無いものすらあるから、あと100〜200万円を追加する必要があるので、1,600万円というのが正解なのだが、まあ固い事は言わないでいこう。
 


 
2011/8/1(Mon)  TOYOTA AVENSIS WAGON <3>


8月に発売されるアベンシスはワゴンモデルのみなのは、セダンでは売れないという考えと共に、今や絶滅してしまったワゴンというジャンルへのテコ入れという面もあるのだろう。そこで、アベンシスと近い関係にある他のトヨタ車のスペックを比べてみた。
 
    ① Toyota ② Toyota ③ Toyota Toyota
      AVENSIS
WAGON
WISH 20G ALLION A20 Mark
BLIT 2.0iR
 

車両型式

  DBA-ZRT272W DBA-ZGE21G DBA-ZRT261 TA-GX110W

寸法重量乗車定員

全長(m)

4.765 4.590 4.565 4.775

全幅(m)

1,810 1,695 1.695 1.760

全高(m)

1,480 1,590 1.475 1.480

ホイールベース(m)

2.700 2.750 2.700 2,780

駆動方式

FF FR

トレッド(m)

1.560 1.480 1,495
    1.550 1.470 1,460 1,475
 

最小回転半径(m)

  5.4 5.3 5.3 4.9

車両重量(kg)

  1,470 1,380 1,230 1,470

乗車定員(

  5 7 5

エンジン・トランスミッション

エンジン型式

  3ZR-FAE 1G-FE

エンジン種類

  I4 DOHC I6 DOHC

総排気量(cm3)

1,986 1,988
 

最高出力(ps/rpm)

152/6,200 158/6,200 160/6,200

最大トルク(kg・m/rpm)

20.0/4,000 20.0/4,400 20.4/4,400

トランスミッション

CVT 4AT
 

燃料消費率(km/L)
(10・15/JC08モード走行)

14.6/13.6 15.2/- 15.0/- 11.4/-
 

パワーウェイトレシオ(kg/ps)

9.7 8.7 7.8 9.2

サスペンション・タイヤ

サスペンション方式

ストラット ダブルウィシュボーン

ダブルウィシュボーン トーションビーム ダブルウィシュボーン

タイヤ寸法

  205/65R15 195/65R15 195/55R16 205/55R16
 

ブレーキ

前/後 Vディスク/ディスク Vディスク/ディスク Vディスク/ドラム Vディスク/ディスク

価格

車両価格

250.0万円 226.0万円 214.0万円 254.1万円

備考

  18X:184万円 A18:187.5万円 販売終了

先ずは、このサイトの簡易試乗記で取り上げたが、久々の駄目クルマだったウィシュをみてみると、アベンシスに対してトレッドと全幅が狭いのは、アベンシスが欧州仕様だからだが、リアサスがウィシュはトーションビームという安物サスで誤魔化しているのに対して、流石に欧州車であるアベンシスは真っ当な独立懸架を採用している。なお、エンジンは事実上同じものを搭載している。
外形寸法を見る限りはウィッシュの全高は100mm程高いが、その程度だからウィッシュもステーションワゴンの一部ということで、ワゴンユーザーを取り込めるかと思いきや、世の中そうは甘くなかったのかもしれない。いや、ワゴンの代わりとして買っているユーザーも居るかもしれないが。
ところで、アベンシスワゴンはイギリスから遠く海を運んできて250万円なのに対して、ウィッシュは国内生産なのに価格差はたったの24万円。これはどうみたって、アベンシスが買い得に決まっているが、ハテ、結果が楽しみだ。

そして、アベンシスのベースともいえるアリオンは、ウィッシュのべースでもあることが判る。アリオンは足回りなどがアベンシスより安物とはいえ価格は36万円安い。今回はアベンシスがワゴンのみであることから、どうしてもセダンが欲しいという場合は選択肢とならないが、これも36万円程度ならばアベンシスを選ぶのが正解と思うが。備考欄を見てもらえば判ると思うが、ウィッシュやアリオンは本来1.8が本命であって、2.0は贅沢過ぎる、ということか。

そして、今は生産中止となったマークⅡのワゴン版であるブリットだが、このクルマがマークⅡという名前のワゴンとしは珍しく、本当にマークⅡセダンのワゴン版だった。その前のマークⅡクオリスはFFであることからもマークⅡとは異なるクルマであることは一目瞭然だが、実は中身はカムリワゴンだった。ついでに言えば、現行のマークX ジオもマークXとは全く無縁の4気筒のFF車というのは、皆さんご存知のとおりだ。

先代アベンシスは「トヨタが作った欧州車」というキャッチフレーズで、発売初期にはそれなりの人気もあったが、そのうちに実は「欧州で作ったトヨタ車」という実態がバレてしまい、ジリ貧となってしまった。

トヨタとしては、クラウンエステートやマークⅡブリットのユーザーが買い替え時期に来ていることもあり、その市場を狙ってのアベンシスワゴン投入という目的もあるのだろう。定価の250万円というのも、随分アバウトな値付けだが、これはボッタクリ価格というよりも、この程度に抑えれば買うだろうとダンピング価格のような気がする。実際に先代アベンシスで欧州車に目覚めたユーザーが、本物のDセグメントワゴンを買おうとしても、3シリーズやCクラスはアベンシスワゴンの倍もする。大きさは同じでも大衆ブランドならどうかといっても、パサートワゴン(VWではバリアントと呼ぶ)でも350万円と100万円も高い。ライバルはアテンサスポーツワゴン(20C:225万円)辺りかと思うが、アテンザのほうが価格設定が安く、さらにはマツダ得意の大幅値引きもあるだろうから、実質的にはライバルとはなりそうもない。

さ〜て、こんどのアベンシスは、売れるか売れないか?
結果が楽しみだ。  
 



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