B_Otaku のクルマ日記

 
2011年7月1〜 15日
 
2011/7/15(Fri)   ポルシェ ケイマンR <1>


ポルシェのミッドエンジンクーペであるケイマンはポルシェの戦略として 、決して911を凌いではいけないという掟がある。予てから噂のあったケイマンの最強モデルであるケイマンRも987としてはモデル末期の2012モデルから、ようやくの発売となった。





エクステリアとしては大きな特徴はない、良く見ればリアにスポイラーが付いているが、この程度は以前からオプションで用意されていた。



写真のクルマはオプションのPCCBの証である黄色いブレーキキャリパーが装着されていたが、標準装備は当然ながら赤いキャリパーとなる。

エンジンはケイマンSと同じ3.4Lだが最高出力は10psアップの330ps。
価格は6MTが980万円とカレラ(1080万円)よりも100万円安いが、カレラは3.6L 345psであり、0〜100km/h加速では7速PDKの場合、ケイマンSの4.9秒に対してカレラは4.7秒 であり、何が何でもケイマンよりカレラの方が高価で性能も良いというヒエラルキーを守っている。

次回はインテリアを紹介する。



 


 
2011/7/14(Thu)   射撃場の911


射撃場で打ちまくる、ライフルに自動小銃。挙句の果てには重機関銃まで持ち出して。
そのターゲットは・・・・なんと。



それにしても、肉食人種のやることは、我々には理解不能だ。

 


 
2011/7/13(Wed)  レクサス LS ランドレー


ランドレーという形式は、Bピラーから後ろがオープンとなっているタイプのクルマで、国家元首がパレードなどに使うための特殊なクルマでもある。

しかし今の物騒な世の中では、元首がオープンカーで上体を曝け出すというのはテロを考えれば極めて危険な行為となってしまう。そこで考えられたのがオープンの代わりに透明の強化樹脂を使うことでテロの防止とオープンに匹敵する 露出度による民衆へのアピールという、2つの問題を見事に解決したのが、レクサスLS600h ランドレーだ。

実は、このクルマはモナコ大公のアルベール2世王子の結婚式用として、レクサスがモナコ公国に納入されたものだった。



レクサスは世界的にも一流として認められているということだろう。この辺はヒュンダイには真似のできないことで、ブランドというのは一朝一夕にできるものけは無い。レクサスだって20年間頑張ってきたのだから・・・・・。
 


 
2011/7/11(Mon)  トヨタ ニューカムリ


今年の秋に発表されるといわれている新型カムリのスクープがトヨタ系の話題を扱うサイトで発表されている。
http://toyota-alabama.com/2012-toyota-camry-image/

実は少し前に豊田章男社長自らが出演して説明するティーザービデオが発表されていて、このなかで赤いカムリのヘッドライト付近をチラ見させている。



今回の新型は大幅に改良されて大いなる進歩をしている、といわれている。カムリといえば米国でもベストセラーの中型FFセダンだが、近来はヒュンダイが新型ソナタを投入して販売台数を増大させていることもあり、ここらで引き離しておく必要もあるから、恐らく今回の新型は本気で開発されたと思う。 ただし、カムリは米国専用車的な存在だから、大幅改良といっても、あくまで米国人の感性で理想に近づけていると思われ、欧州車ファンからみれば 、それ程良いクルマとは思えないかもしれない。
 


 
2011/7/10(Sun) リチューム・イオン・スタータ・バッテリー


自動車にはエンジンを始動するためにバッテリーが装備されているが、現在でも殆どは鉛バッテリーだから、ハッキリ言って重い。チョット大きなエンジンのクルマになれば20kgもある訳で、必死で軽量化しているのにスタータ・バッテリーで20kgも使われてしまうのは何とも腹が 立つ。 そこで、ポルシェは一部の車種にリチューム・イオン・バッテリーを採用した。車種としては911GT(2や3)、ボクスタースパイダー、ケイマンRというポルシェの中でも走りに振ったモデルだが、これで11kgの軽量化と高さが70mmも薄くなった。以下にスペックと写真を掲載しておく。

 
  (C) Dr. Ing. h.c. F. Porsche AG, 2010

定格電圧:12V
定格容量:18Ah
低温試験電流:480A
重量:5,140g
寸法:長さ315×幅175×高さ117mm

 
   (C) Dr. Ing. h.c. F. Porsche AG, 2010

このバッテリーの欠点は低温に弱いことで、冬季には機能障害を起こしかねないということで、まあ、GT3やケイマンRを真冬の早朝に始動することもないだろうから、とりあえず問題にはならないだろうか、一般車にまで搭載されるとなるとクレームが付くだろう。そして、どう考えても鉛バッテリーより高そうだから、価格的にも問題がありそうだ。
 


 
2011/7/8(Fri) 230万円のファミリーカー <4>


今回は両車のインパネ回りを見てみよう。



ウィッシュは高い位置のディスプレイスペースにセンタークラスターから生えたATセレクター、いわゆるインパネシフトなど、最近の国産ミニバン系の定石に従っている。これに対してポロは欧州の実用車らしく、オーソドックスな配置となっているが、この比較結果はあまりにも当たり前過ぎる。



シフトパターンはどちらもマニュアルモード付きのティプトロタイプではるが、ウィッシュのジグザグゲートの安っぽさが気になるのに対して、ポロは半つや消しクロームのベースプレートやレザーのブーツなど、まるで2クラスも車格が上の車みたいだ。ミッションは言うまでも無くCVTのウィッシュに対して、ポロは7速DSGという贅沢さ!
そして、センタークラスターのエアコン操作部分はといえば、まあどちらも大したものではなく、この辺は2百万円代中ごろというところか。



次に、運転中は常に目に入るメーターを比べてみれば、WISHは当然ながらトヨタ得意の、というよりも日本車得意の自光式で、白と水色に派手に輝いているのに対して、POLOは黒字に白のオーソドックスなデザインを採用している。実はこれを見た多くの日本人ユーザーは、やっぱり欧州車の内装はチャチだと感じてしまう。大多数の日本人にとって、このキンキラキンの自光式メーターは豪華高級装備 に見えるようだ。
自光式を悪くいうなら、最近のメルセデスSクラスなんて自光式を使っているじゃあないか。あれぁ、日本車の良さをパクったんだろう、なんて言われそうだが、Sクラスの自光式はWISHのように下品ではないから、充分に許されると思うし、実は国産車でも上級車には既に 品が良いものが採用されていて、最近の国産高級車、例えば フーガのメーターなどは随分良くなっている。



4回に渡って同じ230万円ながら、性格の全く異なる2タイプを比べてみたが、最後に走りについて触れてみよう・・・・・・と、思ったが、このサイトの読者なら今更言うまでもないだろう。そして、どちらを選ぶか、なんていうのは、それこそユーザーが決めることだから、特に何も言うことはない。ポロなんて小っちゃくて、遅いクルマに230万円も出して見え張っちゃって、なんて思いながらウィッシュに乗っている幸せファミリーは、それはそれで結構。ただし、盆暮れのニュースには、毎年のように報道される高速道路の悲惨な事故の画像を見れば、気のせいかミニバンが多いような・・・。まあ、絶対数が多いから、事故の確率も多い、ともいええるが。
 


 
2011/7/7(Thu) 230万円のファミリーカー <3>


既に白状したような事情により、エクステリアについてはラフェスタH/Sを使用したが、内装はウィッシュとポロの比較とする。なぜなら、内装に関しては誰もが認めるトヨタ のウィッシュに比べると、日産ブランドとはいえ実はマツダだから、ハッキリ言ってラフェスタH/Sの内装はショボい。従ってラフェスタH/S vs ポロでは意図的にポロを有利にしているのではないか?なんていう誤解を生みそうだ、とういのが理由となる。



ウィッシュがポロに対して圧倒的に勝っているのは7人乗れることで、ポロはどう足掻いても5人しか乗れない。勿論、ウィッシュのサードシートは狭くて、大人が長時間乗るのは厳しいが、とにかく法律的には7人が乗れる。



ポロのリアシートは特に長手方向に狭いので、フロントシートを一杯に下げると、リアパッセンジャーの膝元はギリギリとなるが、それでも実用になるだけのスペースがあるのは、流石にフォルクスワーゲンだけのことはある。まあ、ポロはBセグメントなのだから、リアシートを常用するのはちょいと厳しいのは今更言うまでもないのだが。



トヨタのファミリーカーで、しかも3列シートなんて考えると、シート表皮は当然ながら短い毛足の立った、暑っくるしくて、古くなると禿げてくるような安物のベロアなんかを想像するが、写真のクルマはその熱い期待を見事に裏切って、見てのとおりの欧州調のファブリックを使用している。しかし、簡易試乗記で乗った車両は、たしかベロアだった筈だが、もしかしてグレードによって違うのだろうか。まあ、うっかり間違ったことを書くと、ウィッシュオーナーから間違いを指摘するメールをもらいそうだ が、かといって、細かく調べる気にもならないから、この件には触れないでおこう。
これに対してポロのシート表皮は、当然欧州車の定番的ファブリックなのだが、写真のコンフォートという廉価モデルでは、サイドサポートなどがちょいと変テコな気がする。それでも、実際の座り心地はBセグメント車としては最高の部類で、シートが気に入ったのでポロを買うというユーザーがいても不思議ではない。



ドアのインナートリムは、どちらも高級感の欠片もないが、取り分けウィッシュは安っぽい。運転中に常に目に入るインパネはそれ程手は抜けないが、滅多に視線がいかないドアトリムでは目一杯手を抜くという上手さではトヨタが上であることな間違いない。

ということで、まだまだ、つづく。
 

 
2011/7/6(Wed) VW Up


VWの新しいスモールカー”Up”が8月22日にパリでワールドプレミアされると発表された。
http://vwup.blogspot.com/2011/06/vw-up-will-be-showed-soon-in-august.html

実は、Upのコンセプトカーは既に2007年に発表されている。 下の写真をみると、Upにはラジエターグリルが無いことに気が付く。
はて?もしかしてビートルのように、リアエンジン?



また、EV版としてE-Up Conceptも2009年に発表されている。
 

 


 
2011/7/5(Tue) ルノー カングー クルール


ルノーのサイトを見たらばKANGO Couleur(カングー クルール)という限定車が紹介されていた。何でも、4色のカラーで300台の日本限定だそだ。
キャッチフレーズは「日本の街に足りないのは、カラーだった」というもので、日本人はカラーに対する感性が全く駄目だから、フランスのセンスで教育してやろう・・・・と、思ったかどうかは定かではないが、下の写真のように鮮やかな4色が設定されている。



カングーなんて日本ではマイナーもいいところで、余程の物好きしか買わないだろうに、それが更にこの派手な特別色というのだから、300台が売り切れるのかという興味はある。
これこそ、お好きな方はどうぞ・・・・・と、言うしかなさそうだ。
 


 
2011/7/3(Sun) 230万円のファミリーカー <2>


今回は外観の比較からやってみよう。低床ミニバンはラフェスタH/S、ポロはベースモデルのコンフォートラインでの比較としよう。実は最初はウィッシュで比較しようと思ったのだが、写真を探してみたらば前後各1枚しかなかったために、写真が豊富に 撮ってあったという理由からのラフェスタH/Sとした。
まあ、正直言ってウィッシュの場合は試乗したら走りの酷さにメゲてしまい、写真は簡易試乗記用の最小限しか撮らなかったのだった。



前回の一覧表でも判るように、寸法としてはDセグメントに近いラフェスタH/SとBセグメントのポロだから、比較すれば2 回りほどポロが小さい。



特に横から見れば歴然である(写真下)



ラフェスタH/Sのようなタイプは3列目のシートを使うとリアラッゲージスペースは最小限となる。対してポロはBセグメントとしては驚異的に広いスペースを持っている。



エンジンはウィッシュで比べてみるが、見た目ではカバーにより一見すっきりしたウィッシュに対して、ポロはメカ丸出しだが、スペックでは最新の1.2Lターボにより1.8L並みの性能を発揮し、効率の良い7速DSGと組み合わせたことで、2L CVTのウィッシュと比べても決して劣らないくらいの動力性能を持っている。まあ、この面では最新のポロに対して、オーソドックス(言い換えれば時代遅れ)のウィッシュというところか。なお、ラフェスタH/Sもウィッシュと似たようなものだが、CVTではなく5ATのフィーリングで救われている。



次回はインテリを見てみよう。
 


 
2011/7/1(Fri) 230万円のファミリーカー


平均的なファミリーがクルマにかける予算というのはどのくらいかと考えてみれば、まあ一般手には230万円くらいではないか。なぜそう思うかといえば、今の時代でこれぞファミリーカーという車種、例えばトヨタ ノアやニッサン セレナの代表グレードが230万円くらい(ノア2.0S:230万円、 セレナ20X:233万円)であり、ミニバンとしては少し低目のウィッシュ(2.0G:226万円)やラフェスタハイウェースター( 以下ラフェスタH/S、2.0G:226.8万円)などをみても230万円というところが一般的なのではないか。

ところが、ハッキリ行ってミニバン、とりわけ200万円チョいクラスというのは、走りに関しては決して褒められたものではないし、極論すれば緊急回避などを考えた場合の安全性はハッキリ言って劣るとも言える訳だ。それなら230万で緊急時も安定した、走りを求められるクルマはナンなのだといえば、今なら真っ先に思い浮かぶのがVWポロだろう。 ポロは現行モデルになってから、実に欧州車らしい走りを身につけた国産車とは思想を異にするクルマで、このポロのベースグレードであるTSIコンフォートラインが213万円と230万円より安いが、国産車よりも値引きが少ないなどを考えて同等レベルとして比較をすることにしよう。

まず、第1回目としては、何時ものスペック一覧表で比べてみることにする。 比較用に主として低床ミニバンのウィッシュとラフェスタH/Sというトヨタ車と日産車(本当はマツダ車だが)を、そして小型ミニバンではトヨタ ノアを選んでみた。ノアの場合はセレナでも良かったのだが、どちらか一台ということでトヨタ車を選んでみたが、何を隠そう、今回の主役は個人的には絶対に選ばないであろう低床ミニバンであり、ノアやセレナという正統派のパーソンキャリアー(とでも言うのか)はオマケだから、どちらでも良かったのだ。そして、最も対照的なのはフォルクスワーゲンのBセグメントハッチバックであるポロで、国産車に比べると何やら割高感が大きいが、クルマとしての走りという面では流石に欧州(いや、世界)のベンチマーク的存在であることから選んでみた。そう、今回はある面で最も日本的というか、日本人のアホ感覚丸出しの代表車と、世界基準の対決、な〜んていう表現は特別編に任せるとして、ここではそんな過激な発言は止めておこう(って、既に言っているが)。

 
    ① Toyota ② Toyota ③ Nissan ④Voklswagen
      WISH 20G NOAH S LAFESTA HIGH-
WAY STAR 2.0G
Polo TSI
Comfortline
 

車両型式

  DBA-ZGE21G DBA-ZRR70W DBA-CWEFWN DBA-6RCBZ

寸法重量乗車定員

全長(m)

4.590 4.635 4.675 3.995

全幅(m)

1,695 1.720 1.750 1.685

全高(m)

1,590 1.850 1.615 1.475

ホイールベース(m)

2.750 2.825 2.750 2,470

駆動方式

FF
 

最小回転半径(m)

  5.3 5.5 5.3 4.9

車両重量(kg)

  1,380 1,590 1,520 1,100

乗車定員(

  7 8 7

エンジン・トランスミッション

エンジン型式

  3ZR-FAE LF-VDS CBZ

エンジン種類

  I4 DOHC I4 DOHC
Turbo

総排気量(cm3)

1,986 1,998 1,197
 

最高出力(ps/rpm)

158/6,200 150/6,200 105/5,600

最大トルク(kg・m/rpm)

20.0/4,400 19.8/4,500 17.8/4,100

トランスミッション

CVT 5AT 7DSG
 

燃料消費率(km/L)
(10・15/JC08モード走行)

15.2 14.4 15.0 20.0
 

パワーウェイトレシオ(kg/ps)

8.7 10.1 10.1 10.5

サスペンション・タイヤ

サスペンション方式

ストラット ストラット

トーションビーム マルチリンク トレーリングアーム

タイヤ寸法

  195/65R15 205/60R16 205/55R16 185/60R15
 

ブレーキ

前/後 Vディスク/ディスク

価格

車両価格

226.0万円 230.0万円 226.8万円 213.0万円

備考

      Highline
242万円

ところで230万円台といえば、この価格でV6 2.5L搭載のハイオーナーセダンであるマークXが登場する場面だが、今回はちょいとお引取り願うことにした。マークXは、こういう比較の場面で最近何度か登場しているから、読者によっては「またマークXかよ!」という気持ちになるかもしれないし、スペックはともかく本当にマークXって良いのか?という疑問もあるだろう。
B_Otaku
のヤツはマジにマークXに乗ったことがあって言っているのか?なんて言っている声も聞こえてくる気がする。考えて見ればマークXは現行型が発売されて直ぐに簡易試乗記で扱ったが、あれは言ってみればチョイ乗りだった。そこで、実は既に再度試乗してあって、近いうちにマジな試乗記として扱う予定となっているので、今回はこれ以上触れないことにする。

要するに今回の企画は、同じ200万円強の予算を出すのなら、7人乗れるのが取り得のウィッシュもしくはラフェスタH/Sか、5人乗りのコンパクトサイズだが、世界のベンチマーク、走りのポロかということが主題となる。

ということで、次回につづく。
 



2011年7月16〜31日←  →2011年6月16〜30日

1