2010年11月1日〜
15日 ⇒ 10月16日〜30日
2010/11/15(Mon) |
マセラティの本格的国内販売
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1960年代のマセラティはフェラーリ、ランボルギーニと共に、イタリアン高級スポーツの御三家だったが、その後の経営不振から落ち目となり現在ではフェラーリの傘下となっている。国内販売もフェラーリと同じルートで輸入・販売されていたが、今年の5月にマセラティージャパンが設立され来年の1月より本格的に輸入業務を開始する。
現在マセラティは国内では基本的に4車種の販売を行っているが、そのうちクーペ(1,207.5〜1,396万円)とスパイダー(1,312.5〜1,359万円)は2002年にデビューし2004年にMCしたまま現在に至っており、いわば末期モデルであり、また米国では既に販売が終了している。恐らく在庫を売り切って販売終了となるだろう。
そして、現在のマセラティの主力車種は2ドアクーペのグラントゥリスモ(1,530〜1,750万円)と4ドアセダンのクアトロポルテ(1,460〜1,595万円)の2車種で、日本ではそれぞれ2バリエーションで合計4モデルが販売されている。ただし、マセラティジャパンのHPでは、グラントゥリスモのオープン版であるグランカブリオやクアトロポルテGTSなども紹介されており、多少バリエーションが増えるようだ。
そこで、この2車種について現行発売モデルについて調べてみた。
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① |
② |
③ |
④ |
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MASERATI |
MASERATI |
MASERATI |
MASERATI |
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Gran Turismo 4.2 |
Gran Turismo S |
Quattroporte 4.2 |
Quattroporte S |
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寸法・重量・乗車定員 |
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全長(m) |
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4.881 |
← |
5.110 |
← |
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全幅(m) |
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1.847 |
1.915 |
1.895 |
← |
|
全高(m) |
|
1.353 |
← |
1.440 |
← |
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ホイールベース(m) |
2.942 |
← |
3.065 |
← |
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駆動方式 |
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FR |
← |
← |
← |
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最小回転半径(m) |
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10.7 |
← |
12.3 |
← |
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車両重量(kg) |
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1,880 |
1,955 |
2,050 |
← |
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乗車定員(名) |
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4 |
← |
5 |
← |
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エンジン方式 |
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V8 DOHC |
← |
← |
← |
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総排気量(cm3) |
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4,244 |
4,691 |
4,244 |
4,691 |
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最高出力(ps/rpm) |
|
405/7,100 |
440/7,000 |
400/7,100 |
430/7,000 |
|
最大トルク(kg・m/rpm) |
47.0/4,750 |
50.0/4,750 |
45.0/4,250 |
50.0/4,750 |
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トランスミッション |
6AT |
← |
← |
← |
|
パワーウェイトレシオ(kg/ps) |
4.6 |
4.5 |
5.1 |
4.8 |
|
0〜100km/h加速(sec) |
5.2 |
4.9 |
5.6 |
5.4 |
|
0〜400m加速(sec) |
N/A |
13.0 |
14.2 |
13.7 |
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サスペンション・タイヤ |
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サスペンション方式 |
前 |
ダブルウィシュボーン |
← |
← |
← |
|
|
後 |
ダブルウィシュボーン |
← |
← |
← |
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タイヤ寸法 |
前/後 |
N/A |
FR:245/35ZR20
RR:285/30ZR20 |
FR:245/45ZR18
RR:285/40ZR18 |
FR:245/40ZR19
RR:285/40ZR19 |
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ブレーキ方式 |
前/後 |
Vディスク/Vディスク |
← |
← |
← |
|
価格 |
|
車両価格(日本国内) |
1,530万円 |
1,750万円 |
1,460万円 |
1,595万円 |
グラントゥリスモはその名のとおりで、豪華な高速ツアラーとしての性格が強そうで、911のようにコーナーリングを楽しむような体育会系のクルマではない。
クアトロポルテは貴重な4ドア・イタリアン・スポーツセダンということで、経費で落とし易いというメリットがある。社長や院長にとっては天下晴れて税金対策が
出来る唯一のイタリアン・スーパーカー的な事での人気もあったようだ。なお、現在ではこの分野にポルシェ・パナメーラが発売されたことで、経費で落とせるポルシェという、クアトロポルテのライバルが出現したことになる。
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2010/11/14(Sun) |
フェラーリといえば12気筒 その2
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前回は1960年代末のフェラーリは12気筒であることに触れたが、それでは12気筒以外のフェラーリは如何だったのかについて考えてみよう。
当時、V型6気筒エンジンをミッドシップに置いたディーノというクルマがフェラーリより発売されていたが、12気筒ではないのでフェラーリではなく、あくまでディーノと呼ばれた。ディーノは1968年のディーノ206GT(2L、180HP)、1970年には2.4L、195HPに強化されたディーノ246GTへと進化した。その後、このシリーズは1975年に3.0ℓ V8の308GTBへと続くが、このモデルからはディーノではなくフェラーリと呼ばれるようになった。1985年には3.2ℓ
V8エンジン搭載の328、1989年の3.4ℓ V8の348へと続いた。もう、お気づきのことと思うが、このV8シリーズの命名は排気量+V8を表す8となっていて、328ならば3.2ℓ+V8を意味する。
V8ミッドエンジンシリーズは1994年のF355に受け継がれる。この命名は3.5ℓ、5バルブを意味する。そして、その後は1999年に発売された3.6ℓの360、2004年には4.3ℓのF430を経て、現行の458へと継承されている。
ということは、306モデナにしても、F430にしても、12気筒の本物フェラーリの系譜を継ぐものではなく、ディーノの末裔であることになる。
1969年頃の日本国内価格は、確かディーノが500〜600万円くらいだったような覚えがある。これに対して12気筒の330は1400万円だから、ディーノは12気筒フェラーリの約半値。そして、当時ポルシェ911Sは550万円とディーノと同等の価格だった。
要するに誤解を恐れずに言ってしまうと、モデナやF430はファラーリの廉価版で、ポルシェ911もこのクラス、すなわちこれらは本当のセレブの乗り物ではない、ということになる。となれば、本物の金持ちが乗るスポーツカーはフェラーリなら少なくとも612スカリエッティ(3133万円)か599(3459万円)であり、F430(2330万円)やポルシェ911ターボS(2365万円)なんていうのは、”安物!”という事になる。大体エンジンが後ろにあるクルマなんて汗臭くてお洒落じゃない、という意見もある。
そういえば、ホテル王のお嬢様でお騒がせ女優のパリスヒルトンの愛車は、ピンクのベントレークーペで、内装までピンク/黒のツートーンカラーだった。 ⇒その記事への外部リンク
因みに、下の写真は路駐のフェラーリ575で、まあ、クルマなんていうのは移動の為の道具だから、置き場が無ければ路上駐車で当然!というのりだろうか?
という訳で、今日は本物のセレブ気分で気晴らしをしてみた。
おっと、いけない。路駐してあるV40を悪戯される前に早く移動しなくては。
羨ましさから嫉妬して、10円玉パンチなんか喰らったら大変だ。
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2010/11/12(Fri) |
フェラーリといえば12気筒
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1960年代の後半、雑誌カーグラフィックの「世界のスポーツカー」という特集を貪るように何度も呼んだものだった。何しろ、世界の最高峰のスポーツカーの情報なんて、当時の日本には全く無かった
時代としては、正に貴重な情報だった。
その記事を読んで感じたのは、スポーツカーの最高峰は「フェラーリ」らしい、ということだった。1958年版で当時のフェラーリの最高峰はフロントにV12気筒3.3Lエンジン(300HP/
8,000rpm)を積んだ275GTB4だった。
また275GTBのシャシーに、よりチューンの大人しいV12気筒3.3Lエンジン(300HP/8,000rpm)を積んだ330GTCは日本にも輸入されたようで、当時の価格は何と
1,400万円だった。クラウンやセドリックが100万円で、日本最高峰で非現実的に高価だと思ったトヨタ200GTが238万円だから、フェラーリの存在がどんな物かが判るだろう。
しかし、驚きはそれだけでは無かった。最高峰と思った275GTB4がフロントエンジンなのに、何とミッドシップにV12気筒4.0Lエンジン(350HP/7,000rpm)を積んだランボルギーニ ミウラが紹介されていたのだった。
当時のレースで一番人気はグループ6と呼ばれるプロトタイプスポーツカーのシリーズで、有名なルマン24時間や、ニュルブルックリンク、モンツア等欧州のサーキットを転戦するシリーズで、米国のデイトナ24時間もシリーズに組み込まれて、F1以上の人気だった。そして当時最強だったのがフォードGTで、極端に低いボディのミッドシップに強力なエンジンというグループ6の定番マシンだった。
このフォードGT等と同様のレイアウト&スタイルの市販車がミウラだったのだから、フェラーリGTB4が霞んでしまう位のインパクトがあった。当時はスーパーカーなどという言葉も
無い頃だが、既に1960年代から、ミウラが一部マニ
アの間では伝説の名車になっていたのだ。
今回は大サービスで、これら60年代末のスーパースポーツの基本諸元をまとめてみた。これを見ると、当時のクルマは小型軽量だったことが判る。
なお、上の写真のフォードGTは2005年にリメイクされたモデルで、オリジナルより大きく重い。因みに全長4,643×全幅1,953×全高1,125mm、ホイールベース2,710mm、
車輌重量1,568gkだから、下のオリジナルと比べてかなり大きく重い。
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① |
② |
③ |
④ |
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Ferrari |
Ferrari |
Ford |
Lamborghini |
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275 GTB4 |
330 GTC |
GT40 |
P400 Miura |
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寸法・重量・乗車定員 |
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全長(m) |
|
4.200 |
4.410 |
4.293 |
3.970 |
|
全幅(m) |
|
1.700 |
1.725 |
1.778 |
1.710 |
|
全高(m) |
|
1.110 |
1.200 |
1.041 |
1.020 |
|
ホイールベース(m) |
2.280 |
2.400 |
2.325 |
2.460 |
|
駆動方式 |
|
FR |
← |
MR |
← |
|
最小回転半径(m) |
|
6.7 |
← |
N/A |
5.4 |
|
車両重量(kg) |
|
850 |
1,050 |
1,005 |
980 |
|
乗車定員(名) |
|
2 |
← |
← |
← |
|
|
|
エンジン方式 |
|
V12 DOHC |
← |
V8 OHV |
V12 DOHC |
|
総排気量(cm3) |
|
3,286 |
3,967 |
4,740 |
3,930 |
|
最高出力(ps/rpm) |
|
300/8,000 |
300/7,000 |
385/6,500 |
350/7,000 |
|
最大トルク(kg・m/rpm) |
30.0/6,000 |
33.2/5,000 |
45.6/5,500 |
36.2/5,000 |
|
トランスミッション |
5MT |
← |
← |
← |
|
パワーウェイトレシオ(kg/ps) |
2.8 |
3.5 |
2.6 |
2.8 |
|
サスペンション・タイヤ |
|
サスペンション方式 |
前 |
コイル・独立 |
← |
ダブルウィシュボーン |
コイル・独立 |
|
|
後 |
コイル・独立 |
← |
ダブルトレーリングアーム |
コイル・独立 |
|
タイヤ寸法 |
前/後 |
205HR13 |
205-14 |
FR:5.80-15
RR:7.00-15 |
210-15 |
|
ブレーキ方式 |
前/後 |
ディスク/ディスク |
← |
← |
← |
|
価格 |
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車両価格(日本国内) |
- 万円 |
1,400万円 |
- 万円 |
1,200万円 |
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備考 |
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Street Version |
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フェラーリ275GTB4のエンジンのスペックは、現在でも第一級の性能であることが判る。半世紀前に、これだけの性能のエンジンを作れたフェラーリの実力の凄さには恐れ入ってしまう。それに対してフォードGT40はV8 OHVというラフなアメリカンエンジンをチューニングした物だが、
大排気量による余裕で勝負するから、耐久レースでの強さは抜群だった。
この手の話は不定期に続ける予定。
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2010/11/2(Tue) |
ヒュンダイのハイブリッドは39km/L!
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日本の誇るHVであるプリウスの燃費は38km/Lだから、ヒュンダイアバンテの39km/Lという数値はプリウスを追い越した事になる。う〜ん、韓国の技術はそこまで進歩していたのか。
ベース車輌のアバンテは米国ではエラントラという名前で販売されているが、このクルマをベースにエンジンとCVTの中間にモーターを配置しているというから、ホンダインサイトと同一方式のようだ。それで、39km/L?
このクルマの名称はアバンテLPiハイブリッド。その名のとおりで、ガソリンではなくLPGを燃料とする、世界初のLGPハイブリッド車だとか。そして、韓国のモード燃費では17.8km/L。
えっ?39km/Lじゃあないの?17.8km/Lといえばカローラアクシオ(普通のガソリンセダン)の17.2km/Lとほぼ同等ということだけど?
因みに昨日紹介したフーガハイブリッドは19.0km/Lで、これもアバンテに勝っている。フーガってEセグメントで3.7Lエンジンを積んでいるのだか。
まあ、まあ、そう早まらないで。LPGは1L当りの燃焼エネルギーがガソリンよりも小さいので、これをガソリン換算すると22.2km/hになるんだそうだ?
更に1L当りのLPG価格はガソリンの半額以下で、この燃料代で補正するとガソリンエンジン車の39km/Lに相当するんだと??
それじゃ、別にハイブリッドでなくてもLPGなら良い訳で、なんか変じゃあないか?それに、ハイブリッドで17.8km/Lって一体何なんだ。ニッサンの新型マーチは只のガソリンエンジンで24.0km/Lだし。
何て言っちゃあいけませんよ。アバンテハイブリッドは39km/Lで、世界一なんです、プッ。
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2010/11/1(Mon) |
フーガ ハイブリッド |
フーガ ハイブリッドが発売された。価格はベースグレードが577.5万円で、VIPパッケージという後席を中心に色々と玩具が付いたショーファードリブン用が642.6万円。
ハイブリッドとしては後発のフーガの方式は先行の2社と大きく異なり、
エンジン→クラッチ1→モーター→クラッチ2
という構成で、走行状態によって下記の図のようになる。
カタログはハイブリッド専用で、ハードカバー&50ページという豪華版だった。
なお、エンジン&モーターの主要スペックは
VQ35HR V型6気筒 DOHC 3.498L 396ps/6,600rpm 35.7kg・m/5,000rpm
VH34 交流同期電動機 68ps 27.5kgm
マニュアルモード付電子制御7速ハイブリッド・トランスミッション
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2010年11月16〜30← →2010年10月16〜31 |