前回の続きで、なぜピノのほうがアルトより価格帯が上にあるかというはなし。
実は前回、さも大きな秘密があるように、思わせぶりな書き方をしたが、それは、単なる冗談!本気にしていた人・・・・・・ごめんなさ〜い。と、全然反省の色はないが。
ただし、アルトに比べて上級モデルが主体なのは事実で、この辺はニッサンユーザーの場合は、ある程度の豪華装備のモデルしか売れないと見たのだろう。
この写真もモデルはE(2WD)というグレードで、価格は102.4万円だから、アルトと思えば随分高い。

写真のフロントシートを見て判るように、サイドの大きなレバーはラチェット式の上下調整で、数年前にポルシェボクスターについているのをみて、成る程と感心した方式だが、いまでは軽自動車にも付いている。”アルト”のくせに100万円を超える価格は伊達じゃない。
ところで、シートにビニールカバーが掛かった写真が、如何にも軽自動車の紹介をしているサイトっぽい、と思いませんかね。

エンジンは自然吸気の54psで、車両重量は770kgだから、馬力当たりの重量は何と14.3kg/ps!いや、これに驚いてはいけない。同じクレードの4WDモデルは車両重量820kgだから、15.2kg/ps!!ちなみに、ポルシェGT3
RSの場合は415psに対して1375kgだから、3.3kg/psとなる。
おい、おい。そんな比較してどうなるんだ、って。まあ、同じ公道を走る車でもこんなに違うという例えでもある。

さて、ここで日頃は軽自動車なんて全く知らないであろう、このサイトの読者の多くへのサービスとして、軽自動車の内装についてご案内
しよう。写真を見てのとおり、ダッシュボートのシボは革を模したものという常識を完全に覆す、ポップな模様が付いているのです。う〜ん、これは勉強になった。

最後に、このクルマのタイヤはといえば155/65R13。それでもニッサンブランドのピノは、まだ良いほうで、オリジナルのアルトの廉価グレードは、なんと135/80R12という徹底したコストダウンを図っている。その代わりに価格は65.6万円(660VS)と、高級スポーツカーのオプションホイール並みの値段でクルマが買えてしまうのもスゴイ。
実はこのピノに試乗してみようと馴染みのディーラーマンに伝えたら、帰ってきた言葉は「これはクルマを全く知らない、オバちゃんやお姉ちゃんの乗るクルマで、普通車しか知らない人が乗ったら、あまりの酷さに唖然としますよ」とか。ユーザーが如何しても欲しいといえば売るけれど、決して勧めることはない・・・・そうだ。
う〜ん、そう言われると、ますます気になっていまう。この54psで高速道を100km/h巡航なんてやってみたいものだ。
-- 完 --
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