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2022/5/9 (Mon) ロシアの小型車販売台数
ウクライナ侵攻により世界中から経済的制裁を受けているロシアだが、さてそのロシアの国内自動車販売の状況はどうなっているのだろうか?
そこで見つけたのが下の表のデーターで、今年の1~3月、すなわち2022年第1四半期のロシアでの乗用車・小型商用車販売台数だ。
これを見ると、流石に前年同月に対して、約 30%の減少となっている。
良い機会なので、ロシアでのメーカー別シェアをみると、ロシアとしては数少ないオリジナルの国産車であるラダがトップとなっている。そして2~3位はいずれも韓国車で、4位がルノー、5位がトヨタと続く。7位のシュコダは旧ソ連圏であったチェコという事もあり、西欧との違いが判るところだ。
そこで、トップ30車種の各国別のシェア―を纏めて見ると‥‥
ロシア:24.3%
日本:15.4%
韓国:12.9%
ドイツ:11.5%
フランス:8.9%
中国:7.7%
チェコ:4.4%
イギリス:1.7%
スウェーデン:0.5%
となる。
去年に対して30%減とはいえ、1カ月当たりの販売台数は約10万台であり、日・韓・独・仏ではシャア10%以上という事は、1か月に1万台以上が販売されている事になり、決して侮れないところだ。
また、上位メーカーの中には、高級ブランドの代名詞であるメルセデスベンツとBMWが入っているのもロシアの所得格差を表している。
そして中国だが、トップ10には僅かに長城汽車が入っているのみだが、それ以下ではお馴染みの中国自主ブランド大手が並んでいる。もしも西側諸国がロシアの自動車事業から撤退すれば、待ってましたとばかりにシェアを伸ばしてくるのは中国だろう。
いや車どころか、石油開発だって日本が撤退すれば中国に利権を盗られるだけだ。
まあ、そんな訳で、米国が幾ら笛を吹こうが、西側諸国は決して踊らないのだった。