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2022/1/29 (Sat) 中国製小型商用EV <2>
前回に引き続き中国製EVとして、佐川急便 が導入を予定している広西汽車からの OEM 車について纏めてみる。
この車両は佐川急便が EV 事業のベンチャーである「ASF」と共同で開発するとしているが、ASFは中国から輸入するだけで、決して自社で開発している訳では無い。
アウターサイズは全長 3,395 x 全幅 1,475 x 全高 1,950 ㎜ 、ホイールベースは ㎜ で最大積載量は 350㎏ 。日本製軽トラ(バン)の代表であるスズキ エブリイは 全長 3,395 x 全幅 1,475 x 全高 1,895 ㎜ で、最大積載量は350㎏ だから、成程これは軽自動車規格に入っている。
そして荷室やドア・ゲートなどの構成も同じだ。
ダッシュボードや内装は写真で見る限りは国産の軽貨物と変わらない。
。
乗車定員は2名だからシートはフロントのみで、後方は全て荷室となる。
モーターやバッテリーのスペックは発表されていないが航続距離は200km 、最高速度は 100km/h と公表されている。実際の完成度はどのくらいになるのかも判らないが、この手のクルマでは世界的な技術を持つ日本のスズキやダイハツ、そして三菱の軽御三家に対抗出来るものになる事は、先ずあり得ないだろう。軽自動車は独特のノウハウが必要であり、天下の日産でさえ三菱自動車の力を借りたくらいだ。
この EV は販売では無くリースや従量課金制での提供を計画している、というから、従来の軽貨物と比較できないが、車両価格は 200万円とも言われており、スズキ エブリイは 100万円を切るモデルもあるくらいだから、イニシャルコストでは勝負にならないだろう。
ここでも環境詐欺の非経済性が暴露されている。
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2022/1/27 (Thu) 中国製小型商用EV <1>
世界的な環境詐欺による自動車の EV 化で、日本の大手宅配企業が配達用の小型商用車の EV 化に突き進んでいる。
その一つが SBC ホールディングスが採用する 1t 積みクラス小型商用 EV で、事実上は中国・東風汽車からの OEM 供給を受けたモノだ。
そしてもう一つは、佐川急便 が導入を予定している、これまた事実上は 広西汽車からの OEM で、サイズは軽自動車に適合しているようだ。
その中から、今回は 東風汽車の 1t積み商用バンを取り上げてみる。
先ずは SBC ホールディングスが発表する車両の写真を見る。
これを東風汽車の HP から似たような車種を探してみると、EC 36 というモデルがドンピシャだった。
アウターサイズは全長 4,500 x 全幅 1,680 x 全高 2,000 ㎜ 、ホイールベースは 3050 ㎜ で、これに近い国産商用車はというとトヨタ タウンエースバンで、
全長 4,065 x 全幅 1,665 x 全高 1,930 ㎜ 、ホイールベースは 2,650 ㎜
と、EC36 よりは 400 ㎜ 程短いが、概ね同クラスと言える。
こうしてみると EC36 はタウンエースバンに可なり似ている。まあ、この手のクルマは実用性重視でデザインなんて二の次だから似てしまうとも言えるが、いや、やっぱり似ている。
なおこれらは同社の HP に掲載の写真だが、以下は EC36 のベースとなるガソリンモデル、C36 の物を使用している。
リアの開口部は当然広いが、これまたタウンエースバンに似ている。
ダッシュボードは写真で見た限りでは結構まともには見える。 日本導入時は当然右ハンドルとなる。
写真は7人乗り仕様だが、日本仕様は2列目以降のシートは無く全て荷室になる筈だ。
モーターは最大出力60kW 、トルク200N-m、電池容量41.86kWh で航続距離は300km 、最高速度は 100km/h だが、街中の配送用ならこれで充分という事だろう。 ブレーキは前後共にドラムブレーキのようだが、ガソリンエンジンのモデルではフロントがディスクブレーキとなっている。EV はブレーキブースターに必要な負圧が無いために、効力の低いディスクブレーキを使わずにドラムブレーキとしているのだろうか。
EC36 の中国国内での価格は 117,900人民元 (約 213万円)で、日本での価格は 380万円というのは随分割高の気がするが‥‥。更に中華カーの信頼性や耐久性も未知数だ。 因みにガソリンエンジンとはいえタウンエース バンなら国内で約 190~230 万円であり、しかも十分過ぎる実績があるから、何やらこの EV 化は経済的に見ればデメリットが多いようにも感じる。
まあ、その辺は SBC が人柱になると考えれば良いかもしれないが‥‥。