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2021/6/10 (Thu) EVのファーウェイ BYD汽車 <5>
今回は BYD 汽車のラインナップから、残る小型車を取りあげる。
元
小型 SUV の「元」のサイズは、全長 4,375 x 全幅 1,785 x 全高 1,680 ㎜ 、ホイールベース 2,535 ㎜ で、これはトヨタ C-HR の全長 4,385 x 全幅 1,795 x 全高 1,550 ㎜ に近いが、ホイールベースは 2,640 ㎜ であり、元はこれより 105 ㎜ 短い。この辺はレイアウトの未熟さとも言える。
リアは珍しくスペアタイヤを背負うという、その昔のバブル時代に流行った懐かしいスタイルをとっている。
メータークラスター内はフルディスプレイのようだが、センタートップのディスプレイは上級車種に比べて小さい。
シートについては‥‥ありぁ、モデルの太ももが気になって‥‥。しかしメーカーの公式写真でこのポーズはやり過ぎのような‥‥。
元の価格は 13.8 ~ 24.8 万元(236 ~ 424万円)と、意外にもトップモデルはミドルサイズの宋 PLUS (18.6 ~ 20.3万元) よりも高いのは、ハイテク装備を充実させているからであろう。とはいえベースモデルでは宋よりも約5万元(85万円) 安い。
e2
そして最後はハッチバックセダンの e2 だが、何故かこのモデルのみ車両名称が他のクルマとはマルで異なっている。
サイズは全長 4,240 x 全幅 1,760 x 全高 1,530 ㎜ 、ホイールベース 2,610 ㎜ で、これはBMW 1シリーズの全長 4,335 x 全幅 1,800 x 全高 1,465 ㎜ 、ホイールベース 2,670 ㎜ より僅かに小さいが、ほぼ同サイズと言えるから、要するにCセグメントという事だ。
スタイルはCセグメントハッチバックとして一般的なものであり、例によって無国籍風となっている。
ダッシュボードやセンタークラスタは基本的に元などと共通している。しかしそれ以上に写真のモデルが元のセクシー路線にとは対照的にファミリー路線となっているのは、このクルマの性格を物語っている。
バッテリーの搭載は、薄型のものを床下に収めており、リアラゲージスペースを潰す事も無く、上手くレイアウトされている。クルマが小さい為に電気容量自体が小さい事もあるが、バッテリーの小型化については、結構進んでいるのかもしれない。
価格は 11.5 ~ 13.1 万元( 198 ~ 225 万円)と BYD の BEVの中では最も安い。
以上、BYD の BEV を見てきたが、確かにスペックに対して破格の安値ではあり、これはドローンや携帯の基地など、既に中共が低価格と高品質を兼ね備えて制覇した実績から、近い将来 BYD もファーウェイの自動車版となる、という見方もあるが、何度も言っているようにクルマはそんなに甘くない。
ただし、BYD の親会社はバッテリーメーカーであり、クルマは諦めてバッテリーを世界中に売りまくりという手は考えられるが、ファーウェイは欧米の排除圧力により既に企業としての存続が出来ない状態であり、そんな時代の流れに、BYD が欧米へ安い¥バッテリーを輸出しまくる、何て事は無いだろう。
という事で、まあ油断は禁物とは言え、BYD を含めた中共の EV やバッテリーが世界を制覇する、何て事はまず無いだろう。
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2021/6/4 (Fri) EVのファーウェイ BYD汽車 <4>
前回のミディアムクラス SUV 、MPV に続いて、今回は同クラスのセダン "秦" を取り上げる。
秦
奏のサイズは全長 4,675 x 全幅 1,770 x 全高 1,500 ㎜ 、ホイールベース 2,670 mm で、BMW 3シリーズの全長 4,715 x 全幅 1,825 x 全高 1,430 ㎜ に近いが、ホイールベースについては3シリーズが 2,850 ㎜ と180 ㎜ も長い。この辺は技術力の差だろうか、写真を見てもフロントオーバーハングが長く、一昔前、いや二昔以上前のレイアウトだ。
ダッシュボードは今迄見てきた同社のクルマと比べるとセンターのディスプレイは小さいし、メータークラスターもフルディスプレイでは無いようにも見え、やはりクラスの違いを感じる。
そしてインテリアの質感は、まあ写真では良く判らないにしても、安っぽい人工皮革らしさが感じとれる。
同社のウェブサイトでは、奏のボディーフレームの頑強さをアピールしているが、フレームは見るからに細くて弱そうだ。
そこでトヨタ ミライと比べて見ると、いや~、これぁ違い過ぎだ。特にミライのサイドアンダーフレームのごっつい事と言ったら驚く程だ。
とは言え、日本車だってホンの20年くらい前はドイツ車と乗り比べれば、その剛性感の違いに唖然としたものだった。という事は中共のクルマも20年後には追い付いてくる‥‥事は無いと思う。この辺がスマホなどとは違うクルマの難しさだ。
さて、奏の価格はというと、EV のニューモデルが 14.5 ~ 17.5 万元(249 ~ 300万円)と SUV の宋 PLUS (18.6 ~ 20.3 万元) よりも安い設定となっている。
なお宋同様にガソリンエンジンのモデルも販売されていて、こちらは 6.5 ~ 8.2 万元( 111 ~ 141 万円)で、Dセグメントサルーンが 111万円と考えると随分安い。
次回は引き続き BYD のモデルについて、小型クラスの「元」と「e2」を取り上げる。
つづく
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2021/6/1 (Tue) EVのファーウェイ BYD汽車 <3>
前回は BYD の上級モデルを取り上げたが、今回はミディアムクラスを纏めてみる。
宋
ミディアムクラスの宋には、SUV の宋 PLUS と MPV の宋 MAX がある。
先ずは宋 PLUS を見ると、サイズは全長 4,705 x 全幅 1,890 x 全高 1,680 ㎜ 、ホイールベース 2,765 ㎜ で、これは BMW X3 の全長 4,720 x 全幅 1,890 x 全高 1,675 ㎜、ホイールベース 2,865 ㎜ とほぼ同サイズとなっている。要するにDセグメント SUV という事だ。
スタイルはオーソドックスな SUV であり、例によって無国籍風というかパクリというか‥‥。
まあ BYD にオリジナルデザインの能力がある筈も無く、低価格パチもの路線だからこんなモノだろう。
そして MPV の宋 MAX のサイズは全長 4,680 x 全幅 1,810 x 全高 1,690 ㎜ 、ホイールベース 2,785 ㎜ と、何故か兄弟車の筈の宋 PLUS とはホイールベースが異なっている。
宋 MAXのような MPV は、現在ドイツのプレミアムブランドは勿論の事、日本のトヨタや日産も生産していない。強いて言えばホンダ オデッセイが挙げられるくらいだ。そのオデッセイのサイズは全長 4,855 x 全幅 1,820 x 全高 1,695 ㎜、ホイールベース 2,900 ㎜ で、宋 MAX はオデッセイに比べて少し小さいが概ね同クラスと言える。
エクステリアは一昔前の日本製 MPV という感じで、これまた無国籍風だ。
インテリアは EV という事で、テスラのような大型タッチディスプレイを使用するタイプと思える。しかし、コンソールには AT 車のセレクターのようなレバー、それも BMW ソックリのものが見えるが?
価格は SUV の宋 PLUS が 18.6 ~ 20.3 万元(321 ~ 350万円)で、これは上級 SUV 、唐の 29.6 ~ 31.5万元(511 ~ 543万円) と比べれば 10万元(173万円)程安い。またMPV の 宋 MAX は 20.5 ~ 22.5 万元(354 ~ 388万円)で、 宋 PLUS よりも多少高い設定となっている。
ただし、両モデルにはガソリン車も設定されていて、1.5ターボ 118㎾ (157㎰) 245N-mを搭載し、価格は宋 PLUS が 9.3 ~ 12.0 万元(160 ~ 207万円)、宋 MAX が 9.5 ~ 12.5 万元(164 ~ 216万円)となる。
D セグメント SUV の BEV が 300万円前半からというのは、確かに日本の常識では驚く程の低価格だし、いや中国でも NIO と比べても遥かに安い。
つづく