B_Otaku のクルマ日記


4月21~30日←  [2021年4月11~20日]  →4月1~10日

---------------------------------------------------------------------

2021/4/19 (Mon)  Porsche 911 GT3 (2022)

ポルシェ 911 の最新モデルは 2018年に登場した 992 である。
 ⇒ 
Porsche 992 Carrera 4S 試乗記 (2019.7)

それから 2年経過して、そのバリエーションである GT3 が発表された。ポルシェの場合、最初に主力グレードが発売され、その後徐々に各種バリエーションが追加されて行くのは何時もの通りだ。

例えばターボは最近日本でもリリースが始まっている。そのターボは 911の中でも最も高性能なモデルだが、どちらかと言えば最高級グレードの位置づけだ。これに対して、GT3 は走り一筋のコテコテマニア向けというところだ。要するに絶対的な動力性能ではむしろターボが上回るが、レーシングモデルの公道向けとも言うべき GT3 は、以前に比べて運転スキルがそれ程要求されず、敷居が下がった 911 の中でも別格と言うべきもので、無理をすれば大事故に至るのも事実だ。
 ⇒ 本篇日記特別編 雑誌試乗中の事故 (2016.4.13)

それでは本題に戻って、992 GT3 のエクステリアから見て見よう。

例によって一見したところではキープコンセプトだが、当然ながら 991 と 992 の違いはそのまま GT3にも反映されている。GT3 独特の特徴としてはフロントのボンネットフードの先端にあるエアインテイクが、歴代の笑ったようなものから、今回初めて2分割の精悍なモノに変更された。

リアについても、992 の特徴である横一線のリアコンビネーションランプなどの違いがあるし、特徴的な大きな GT ウイングの形状も変わっている。

次にダッシュボード付近を比べて見ると‥‥

これまた 992 と 991 の違いをそのまま継承している。GT3 はあくまでストリートモデルだから、基本となるカレラと多くの共通点があるのは当然だ。

トランスミッションについては、一時期 GT3 もパドル式の DCT に変更したが極めて評判が悪く、それ以前の MT モデルに異常なプレミアがついてしまった。しかし、ポルシェは GT3 はユーザーが車を楽しむためのものであり、転売屋が不当な利益を上げる何て飛んでない、という考えから、突如 MT モデルの販売を再開したため、転売益を狙って高値で仕入れた転売屋が大損をする事となった。

いやぁ、流石はポルシェ!

カレラが全てターボエンジンとなった今でも、GT3 は自然吸気の高回転エンジンを搭載している。4.0L 水平対向6気筒から 510ps / 9,000rpm 、470N-m を発生し、これは前モデルよりも 10㎰ 、10N-mの増加となっている。

と書くと、な~んだ、そんた程度しか進化してないのか、何て言われそうだが、いやいや、この手のレーシングエンジンは既に限界まで開発されつつあるから、少しでもパワーアップするのは大変な事なのだ。この辺が過給圧を上げれば簡単にパワーアップできるターボとは大いに違うところだ。

さてこの新型だが、歴代 GT3 同様に発表日には既に予約枠が埋まっているだろう。日本の場合は、GT3 の予約枠は各ディーラーで1台程度だから、特別なユーザーでないと確保は出来ない。言い換えれば成金が急に思い立っても新車で正規輸入品を購入する事は出来ないのだ。

さて、新型 GT3 の詳細については何時ものように下記にて。
  ⇒https://www.netcarshow.com/porsche/2022-911_gt3/

 




---------------------------------------------------------------------

2021/4/12 (Mon)  中共のスーパーカー NIO EP9

このところ注目されている中共の EV 専門メーカー NIO (上海蔚来汽車) については、既に大型高級サルーンの ET7 、SUV クーペの EC6 と、そのステーションワゴン版である ES6 については、この日記で取り上げている。
  ⇒ 
中共のテスラS NIO ET7
  ⇒ 中共の中型クロスオーバーEV NIO EC6/ES6

そして今回は、NIO の中でも異色のスーパーカー、EP9 を取り上げてみる。

スタイルは ”如何にも” というもので、マクラーレンなどのパクリっぽいが、まあこの手のクルマは皆似たようなスタイルではある。

ドアは垂直に上がるようで、まあこの手は普通じゃ無いのが普通だから驚く事も無い。

インテリアも何やらレーシングモデルを彷彿させるようで、実はレース用の装備は無いという、まあハッタリだが、この手のクルマにはよくある事だ。

スペックについては一切発表されていないが、出力は 1,300㎰ とも言われていて、最高速度は 312㎞/h 、0~200㎞/h 加速は 7.1秒というのだが‥‥。この EP9 はお馴染みドイツのニュルブルクリンクでのタイムアタックで、歴代 EV による記録を塗り替える 7分5秒12 を出したという。

そこで最新のニュルの記録を調べたら
  第1位 メルセデスAMG GT ブラックシリーズ 6:43.616
  第2位 ランボルギーニ・アヴェンタドールSVJ 6:44.970
  第3位 ポルシェ911GT2 RS 6:47.300
そして EP9 がその後記録を更新していて
  第4位 Next EV NIO EP9 6:45.90

となると、 EP9 は結構速い事になる。

この手のスーパーカーは、世界各国の弱小メーカーから多くが発売されているが、実はどれも量産を全く考えない一品生産であり、スーパーカーやレーシングカーを作る専門メーカーは欧州には結構あるようだ。そしてそれらのメーカーが自社ブランドで発表したり、はたまた他のメーカーへ OEM 供給していたりというのが実態で、トヨタのルマンカーも、自社のエンジニアが設計している訳でも無く、専門メーカーに丸投げ、というのが実態だ。

クルマの設計で最も難しいのは大量生産の売り上げ上位車であり、カローラに代表されるような車種は、抜群のコストパフォーマンスと信頼性を実現するために、その開発陣は社内でも最高レベルの人材を備えている。という事は、レーシングカーなんていうのは落ちこぼれの部署、とまでは言わないが、決して花形では無い。

と言う事で、この EP9 も恐らく何処かの専門メーカーに丸投げしているのだろうし、市販されたという話も聞かない。まあ、どうせ中共のハッタリだから、これを真に受けて中共は凄~い、何て騒いでいるインチキ・モータージャーナリストに騙されないように!

 


4月21~30日←  [2021年4月11~20日]  →4月1~10日