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2020/10/8 (Thu) 2020年1~9月期 米国小型車販売台数
米国の小型車販売台数は従来、毎月初めに前月のデーターが発表される。ところが今年は3月頃からこのデーターが公表されていない状況だった。その理由は勿論新型コロナウイルスによる混乱であり、データーが処理出来ない状況だったと推定できる。
そんな中で先日、ようやく第1~第3四半期迄の合計、すなわち1~9月の販売データーが発表された。
これを見ると一目両全で、前年比は平均で約 20%の減少だった。 一言で-20%というが、全米の自動車販売台数が前年比2割も減るという事は前例の無い事態で、その影響は想像もつかない。
そして従来は例年殆ど順位の変更が無かったのだが、今回は入れ替わりがいくつかあり、取り分け日産がヒュンダイに負けたり、BMWが2ランク下げたり、またボルボは2ランク上がって、その代わりにジャガー・ランドローバーが2ランク下げている。
日産の凋落は米国でも始まっているようで、何しろ強力な新型車に欠けるのだから、売り上げが上がる訳が無い。カルロスゴーン氏に関するゴタゴタもルノー・日産グループの凋落を象徴している。
BMWも遂にメルセデス・ベンツに逆転され、しかもマツダにまで負けている。日本でも BMW の苦戦はあるようで、これはやはり最近のメルセデス・ベンツの強力なラインナップに対して出遅れている事が原因であろう事は容易に推測できる。
VWグループは米国でそれ程落ち込まなかったが、近年同社は中共相手で利益を上げていたから、中共向けの車種構成というか、モデルサイクルの長さがそれ程弱みにはならなかった。しかし世界的な中共排除の波から、近い内にVWの危機が訪れる事は間違いないだろう。まあそれを言ったらトヨタだって只では済まないし、落ち目の日産は更に影響が大きそうだ。
しかしポジションを下げたメーカーは、コロナ絡みなのか、クルマの魅力が落ち目なのが原因かは判らない。これはコロナ禍が収まった後になれば判明するだろうし、この頃業界は大きく再編成されるだろう。
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2020/10/5 (Fri) Toyota Yaris Cross and Yaris <3>
今回はボンネットフードを開けてエンジンの比較を行う。
先ずは両車のガソリン 1.5L モデルを比較する。エンジンは両モデルともに M15A-FKS 3気筒 1.5L 120ps/6,600rpm 145N-m/4,800-5,200rpm と共通だ。
なる程外観上は殆ど違いが判らないが、まあ同一型式のエンジンだから当然だが‥‥。
実はそれ以上に重要なのは全幅が 70mm 異なるにも関わらず、ストラットタワーなどのシャーシ―に直結する部分も全く同じという事だ。尤もプラットフォームが共通なのだから、これまた当然だが‥‥。
次にガソリンとハイブリッドの比較を行ってみる。1.5L 同士の比較で殆ど変わらない両モデルだった事もあり、こちらはヤリス クロス同士での比較とする。
えっ、ヤリスのハイブリッドは?って‥‥。実はヤリスの展示車はガソリンのみで、ハイブリッドがなかったのだ。
そんな事情によりヤリス クロス同士のガソリンとハイブリッドを比較すると、ハイブリッドのエンジンは M15A-FXE 3気筒 1.5L 91ps/5,500rpm 120N-m/3,800-4,800rpm と排気量はガソリンと共通で、型式も最後の二けたが違うだけだから、これは基本的には共通のエンジンといえる。ハイブリッド用がパワー、トルクともに控えめなのは、ハイブリッドとしての特性に合わせているからで、要するに発電という大事な仕事を重視しているのだった。
ガソリンとハイブリッドの最大の違いはブレーキシステムであり、もう何度も言っているが、トヨタのハイブリッドはブルエレキのブレーキシステムを装着しているから、ガソリン車に当然装着されているバキュームブースターが無い。
タイヤ・ホイールについては当然グレードによって異なるが、先ずは最上級グレードのZ同士で比較すると、最大の相違点はヤリス クロスのタイヤサイズが大きい事だ。すなわちZグレードの場合ヤリス クロスは 215/50R18 だが、ヤリスでは 185/60R15 であり、何と3インチも異なる。
ただし下の写真のヤリスはオプションの 185/55R16 タイヤを装着しているから、標準タイヤよりは立派ではある。
まあクロスは SUV だから大きなタイヤを付けないとサマにならない事もあり、またヤリスはBセグメントハッチバックだから 16インチなら充分過ぎるという事だ。
次に中間グレード以下について、ヤリス クロスの場合で比較してみる。中間グレードのGではタイヤサイズは 205/65R16 にダウンするが、ホイールは大人しいデザインではあるがアルミホイールが標準装着されている。
そしてボトムグレードのXではタイヤサイズは 205/65R16 でGと同じだが、ホイールが低グレード車のお約束であるスチールホイールに樹脂製キャップというものになる。
そしてブレーキは‥‥
フロントは両社とも大きく変わらない鋳物の片押しシングルピストンだが、ディスクローターの径はクロスの方が大きいように見えるから、若しかしてピストン径も違うかもしれない。
そしてリアはといば、これは大いに異なり、ヤリスはリアにドラムブレーキを装着している。まあ車両重量からしてリアはドラムで充分ではあるが、クロスの場合は見掛けが多いに大切だから、リアにディスクブレーキを奢ったのだろう。しかし下の写真のようにオプションの大径タイヤの立派なホイールからドラムが覗くといのもチョイと白ける。
次回からはインテリアを比べる事にする。
つづく
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2020/10/2 (Fri) Hyundai Palisade (2020)
ヒュンダイの準大型 SUV、パリセード (Palisede) は発売から2年が経過しているが、今でも納期は3ヶ月という売れ行きだという。
そんな大人気のパリセードとはどんな車なのか、と言う事で早速取り上げてみた。
最近の SUV は乗用車ナイズされていて、クーペスタイルすら発売される勢いだが、パリセードはそれとは一線を画す四角いボディであり、これは何処かで見たことがあるような‥‥?
そうだ、トヨタ ランドクルーザー (ランクル) と同一カテゴリ―と言えるだろう。そしてエクステリアを見れば‥‥そっくりだ。勿論ランクルは 12年前の発売だから時代の違いはあるものの、積載性を重視したそのボディなど、SUV というよりも本格的オフローダーとしてのランクルに、少なくとも外観はソックリだ。
ボディサイズは全長 4,989 x 全幅 1,975 x 全高 1,750mm で、これはランクルの全長 4,950 x 全幅 1,980 x 全高 1,870mm に近いものだ。
次にインテリアを見ると‥‥流石にこれは最近のスタイルとなっている。
エンジンはV6 3.8L から 291ps/6,000rpm 355N-m/5,000rpm を発生する。これはランクルの V8 4.6L 318㎰/5,600rpm 460N-m/3,400rpm というオフロードを想定したトルク重視のエンジンと比べれば、とてもオフローダーとは言えず、結局見かけだけのようだ。
またトランスミッションもパリセードには副変速機も無く、これまたオフローダーと言える代物では無く、あくまで乗用車的だ。
サスペンションの詳細は判らないがランクルのような本格的なオフロード用サスペンションでは無さそうだ。フロントホイールから覗くブレーキキャリパーはこの車格としてはショボいし、外側 (アウター側) のキャリパーフレームの補強 (ブリッジ) も直線でスペース効率が悪そうなど、相変わらずヒュンダイのブレーキは出来が悪い。
余談ながら三菱はヒュンダイに対してブレーキについては何も教えなかった。これは三菱の採用しているブレーキメーカーの当時の経営者が嫌韓で、非韓三原則を頑なに守っていることで一切の技術援助を出来なかった、というのが実情だった。
ところで、ヒュンダイのアナウンスでは、車とマッチした高性能タイヤにより高度な安定性をもたらす、という。それでタイヤを拡大してみたらば『BRIDGESTONE DUELER H/P SPORT AS』と書いてあるが、これって日本のブリジストンじゃないの?
ところで、前述の『発売から2年が経過しても納期は3ヶ月という売れ行き』については、良く考えてみたらば、日本のメーカーならラインを増強するとか、他のラインでも流動させるなどの対策を打って生産能力をアップし、2年もすれば解決しているだろう。それが出来ないのはヒュンダイの設備は柔軟に生産ライン別の車種割り当てや時間当たり生産台数などを調整する事が出来ないという事だ。
ところで、ヒュンダイには内容的にはとてもパクる事が出来ない世界的オフローダーのトヨタ ランドクルーザーの詳細については‥‥
⇒ TOYOTA LAND CRUISER 試乗記 (2008/1/4)
なお Hyundai Palisade (2020) の詳細は何時ものように下記にて。
⇒ https://www.netcarshow.com/hyundai/2020-palisade/