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2020/3/25 (Wed) Toyota Raize vs Tank <4>
今回はドアを開けて室内の比較を行う。
ライズは一見したところでは最近の標準的なもので、写真のクルマはシートにレッドのパイピングがあるためにちょっと雰囲気が違うが、下位グレードでは大きな特徴は無い。SUV という事で当然ながらサルーン系に比べて着座位置は高いし、ドライビングポジションもトラック的とは言わない迄も、少なくとも足を延ばして運転するタイプではない。
ところがタンクの場合はリアがスライドドアを採用しているからライズとは大いに異なる。またハイトワゴン系という事から着座位置はライズよりも更に高く、また頭上の空間も広い。この解放感がある面このタイプの魅力だろう。
ライズのシートは全グレードでファブリック表皮であり、レザーはオプションにも無いのは SUV としてボトムクラスという事もあるだろう。なお写真のレッドパイピングはミドルグレードのG以上に装備される。
タンクでは全グレードでファブリック表皮となるが、カスタムでは撥水機能が付いている。またインテリアカラーはブラックのみとなる。
シートポジションの調整は両車ともマニュアルのみでパワーシートは無い。。
写真の両車ともシートの上下調整が付いているが、これはライズではZとGでXにはオプションも無い。しかしタンクではG以上だがXにもセットオプションが用意されている。考えてみれば身長150㎝ のネエチャンと185㎝ のバスケ選手が同じ座面高さで運転するなんていうのは無茶な話で、シートの上下調整は絶対に必要な装備と考えている。
Xグレードはいくら低価格とは言え必要な装備迄省かれている傾向があり、ライズ (G:190万円、X "S":175万円) でその差は 15万円、タンク (G:172万円、X "S":149万円) で 23万円で、それならばGの方が買い得という価格設定になっている。
まあこれはセグメントや国産/輸入を問わず、この傾向はあるが‥‥。
次回も引き続きインテリアを比べる事にする。
つづく
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2020/3/21 (Sat) Toyota Raize vs Tank <3>
今回はボンネットフードを開けてエンジンの比較から‥‥。
初回にも述べたがライズ (全グレード) とタンクのターボモデルは同じ 1KR-VFT エンジンで 直列3気筒 996cc 98ps/6,000rpm 140N-m/2,400-4,000rpm と性能も変わらない。しかし写真上を見ると、インタークーラーの位置が違う事から外観上はマルで違うようにも見える。このようにエンジン補器類のレイアウトが全く異なるのはタンクのエンジンルームが軽ワゴンのように前後に短い事が原因だ。まあ軽自動車の親玉的スタイルだから当然だが。
そしてタンクの主流は自然吸気の 1KR-FE で、排気量は 1KR-VFT であり、要するにターボでの過給以外は基本的に同じエンジンだ。性能は 69ps/6,000rpm 92N-m/4,400rpm とかなりアンダーパワー気味ではあるから、とくに加速性能なんて気にしないユーザー向きだ。
折角エンジンルーム内を見るのだから、ボディーの骨格の一部であるストラットタワー付近の作りを見てみる。
まあ正直言って安っぽい作りであり、決して高剛性を狙っている構造とは思えないが、まあこれらのクルマの性格からして十分ではあるだろう。少なくとも鋼板の接合部からの水の侵入を防ぐ為のシールなどはキチンと行っているようだ。
タイヤ&ホイールについては当然グレードによって異なるが、それぞれ2グレードくらいを比較する。
ライズは中間グレードのGでは 195/65R16 タイヤにシルバー塗装の 6J アルミホイール (写真左下) 、トップグレードのZは 195/60R17 タイヤに切削光輝+ブラック塗装の 6J アルミホイル (写真右下) となる。そして写真には無いがベースグレードのXではサイズはGと同じだがホイールが樹脂フルキャップのスチールホイールとなる。
次にタンクの場合は G-T 、G、 X という多くのグレードで 165/65R14 タイヤに 5J 樹脂フルキャップのスチールホイール (写真左下) となる。そして カスタムG-T では 175/55R15 タイヤ、カスタムG では 165/65R14 タイヤにそれぞれアルミホイールが装着される。
タイヤ&ホイールについてはライズの方がサイズも大きくアルミホイールの装着グレードも多い。これはタンクが実用本位のクルマであるからだろう。最近の樹脂製ホイールキャップは一見するとアルミホイールにも見えるくらいで、特に拘りがなければアルミホイールの必要も無さそうだ。
次はブレーキだが‥‥
両車ともフロントには極普通の片押しシングルピストンキャリパーと、リアにはこれまたドラムブレーキが装着されている。最近は国産車でも4輪ディスクブレーキが増えつつあるが、この2車は全モデルでリアはドラムブレーキとなるのは、やはり低価格帯の車種だからということだろう。
次回からはインテリアを比べる事にする。
つづく