トランプ大統領によるイラン攻撃中止声明に対して、イランはどのような対応をしているのだろか。
イラン側は、トランプ氏の「合意の枠組みがまとまった」という攻撃中止の表明に対して公式な即時合意を認めておらず、高い警戒感と強い牽制姿勢を維持している。外交的な対話のパイプを保ちつつも、軍事的な抑止力を前面に出す対応をとっている。
イラン側の主な対応
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• 公式な合意発表の保留:トランプ氏の発表に対し、イラン政府として全面的に合意を受け入れたという明確な公式表明は即座には出されておらず、慎重な姿勢を保っている。
• 周辺同盟国への牽制と外交:アラグチ外相はサウジアラビアのファイサル外相ら周辺国の外相と電話協議を行い、米国やイスラエルによる対イラン攻撃に協力や基地提供を行った場合は「相応の断固とした報復を行う」と改めて警告した。
• 高い防衛・即応体制の維持:イラン国防省幹部は「あらゆる敵対的な脅威を現実的なものとして捉え、軍事的な即応体制と抑止力を引き続き強化する」とコメントし、防衛の手を緩めていない。
• エネルギーインフラへの報復警告:イラン系メディア(ファルス通信など)は、仮に米国やイスラエルによる空襲が実行された場合、イスラエルの天然ガス田だけでなく、周辺アラブ諸国の石油・ガス施設や製油所も報復標的になり得るとアピールし、周辺国への圧力を継続している。
イランはオマーンなどを介した外交ルートを通じた対話には応じつつも、ホルムズ海峡に対するレバレッジ(影響力)と軍事的威嚇を保持したまま、米側の要求をそのまま受け入れるわけではないという主張を強めている。
このように、イラン政府からの公式声明は出されていないものの、革命防衛隊(IRGC)系のファルス通信(Fars News)やセパー・ニュース(Sepahnews)などの同国主要報道機関は、米側の主張を強く否定・牽制する記事を相次いで報じている。
イランメディアの主な報道・主張内容
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• 「イラン側から攻撃停止を要請した」との説を「嘘」と否定:革命防衛隊系のセパー・ニュースは軍高官の談話として、イランが攻撃保留を頼んだというトランプ氏の発表は「またしても嘘」であり、湾岸諸国へ圧力をかけるための情報工作だと報じた。
• ホルムズ海峡の再開合意を完全否定:ファルス通信は交渉チームに近い筋の話として、海峡再開に関するいかなる合意も成立していないと報道。米国の敵対行為が続く限り通過制限は維持され、許可された船舶のみが革命防衛隊海軍の誘導下で航行できると主張している。
• 米側の発表を「心理戦」と一蹴:イラン国防省幹部の発言を引用し、トランプ氏の一連の発言は「心理戦・認知戦の一環」であると分析。その上で敵対的な脅威を軽視せず、軍事的な即応体制を最高レベルに維持していると伝えた。
• 武力衝突への強硬な警告:もし外交決着がつかず武力衝突に至った場合、最終的な結末は「戦場において決定される」とし、イラン軍の防衛・抑止能力を強調している。
全体としてイランメディアは、米国ペースの「ディール(取引)」に一方的に応じたかのような印象を打ち消し、国内や地域社会に向けて妥協しない強硬姿勢をアピールする姿勢を強めている。
度重なる攻撃延期で、今度こそはやるに違いない、と思われたがまたまた延期となった。とはいえ、イランとの交渉が纏まることはまず無いだろう。