2026年6月22日、高市首相の専用車として「センチュリー(SUVタイプ)」が導入されたニュースが報道された。
最近のトレンドは従来の「威厳を示すロー&ワイな最高級セダン」から、「高いアイポイント、優れた乗降性、広い室内空間、そして何より強固な装甲を支える堅牢な足回り」を兼ね備えたSUV(あるいはクロスオーバー/高車高スタイル)への移行は、世界的な潮流となっている。
世界各国の「走る執務室」は、自国の自動車産業の象徴であると同時に、最先端の防弾・防爆テクノロジーの結晶でもある。
そこで 主要各国の首脳・元首の最新の専用車事情を整理した。

なぜ「セダンからSUV」なのか?
世界的なトレンドの背景には、単なる「流行」ではない、要人警護(セキュリティ)と執務環境における合理的な理由がある。
• 装甲の重量に耐える足回り
防弾ガラスや特殊鋼板、爆風に耐える底面プレートなどを装備すると、車両重量は軽自動車数台分(3〜5トン以上)に膨れ上がる。セダンのプラットフォームよりも、もともと重荷重を想定して作られているSUVやトラックベースのシャシーの方が、防弾仕様の重さに耐え、緊急時に素早く脱出する走破性を確保しやすい。
• 「走る執務室」としての空間確保
移動中も衛星回線で機密通信を行い、分刻みの指示を出す首脳にとって、車内のヘッドクリアランス(頭上空間)やシートの居住性は極めて重要です。SUV形状にすることで、防弾材で厚くなった壁や天井に圧迫されることなく、快適な執務スペースを確保できる。
• 乗降性と視認性のトレードオフ
車高が高いSUVは、しゃがみ込むことなくスムーズに乗り降りできるため、万が一の襲撃時にも素早く車内に退避できる。また、今回のセンチュリーSUVのように「外からは見えにくく、中からは状況を把握しやすい」という防犯上のメリットも作りやすい形状だ。
かつては「最高級車=3ボックスのセダン」が絶対の正解だったが、今や「最も安全で快適な移動空間=プレミアムSUV」へと、VIPカーの定義そのものが塗り替わっているのだった。
ところで日本の首相専用車は民間用とどのくらいちがうのだろうか?流石に米国などのようにトラックシャーシをベースとして装甲車のような化け物ではいが、民間用とは異なり防弾ガラスやボディの装甲(補強)は行っているようだ。