日本と比べると海外の大学はどれくらい卒業が難しいのか


海外の底辺大学は入学は容易でも進級・卒業のハードルが極めて高く、学力が足りない学生は容赦なく退学になるという。

では、どのくらい厳しいのだろうか。

海外の大学が「卒業が難しい」と言われる理由は、単に試験が難しいからではなく、「一定の成績を維持できなければ強制的に排除される」というシステムにある。

日本の大学の卒業率が約90%を超え、世界でもトップクラスの「歩留まり(最後まで残る率)」を誇るのに対し、欧米諸国では3割〜5割が卒業できずに中退・退学するのが珍しくないようだ。

各国の「難しさ」の実態を深掘りすると
1. 卒業率の国際比較:日本は「異常」に高い
OECD(経済協力開発機構)のデータなどに基づくと、各国の大学中退率は以下の通りとなる。

2. なぜ海外の大学は「地獄」なのか?
① 「GPA(成績平均値)」という名の死刑宣告
アメリカなどの大学では、成績が一定(例:4.0満点中2.0)を2学期連続で下回ると、Academic Dismissal(強制退学)になる。

執行猶予: 1学期成績が悪いと「Probation(保護観察)」扱いになり、次学期で挽回できなければ即刻退学。

100点満点で70点: GPA 2.0は日本人の感覚だと「可(C)」レベルだが、これを維持し続けるのは一夜漬けでは不可能。

② ドイツ・フランスの「専攻追放」システム
欧州の国立大学は学費が安い分、質を担保するために「試験」が非常にシビアとなっている。

3回ルールの恐怖: ドイツなどでは、同じ科目の試験に3回(あるいは2回)不合格になると、その大学だけでなく、国内の全ての大学でその専攻を学ぶ資格を一生失う(例:経済学で失敗したら、二度とドイツで経済学は学べない)。

選別は入学後: 入学試験がほぼない代わりに、1〜2年次の基礎科目で「大学レベルに達していない学生」を大量に振り落とす。

③ 尋常ではない「予習」の量
海外の授業は「講義を聞く場」ではなく「議論する場」だ。

Reading Assignment: 次の授業までに数百ページの文献を読んでくることが大前提。読んでいないと議論に参加できず、発言がない=成績ゼロ(即不合格)に直結する。

3. 日本の「下位大学」問題がなぜ起きるのか
海外のシステムと比較すると、日本の「下位文系私大」が直面している問題の正体が見えてくる。

海外: 進学率が高くても、学力が伴わない学生は「中退」という形で市場から退出させられる。

日本: どんなに勉強しなくても、学費さえ払えば「大卒」という看板を持って卒業できてしまう。

つまり、日本以外の国では「底辺大学」に入ったとしても、そこで国立大学並みの厳しい「卒業審査」というフィルターを通らなければ学歴として完成しない。そのため、社会全体で「大卒」の質がある程度担保されているのだった。

[!NOTE]
アメリカなどでは「5年〜6年かけて卒業する」のも一般的だという。働きながら、あるいは単位を落としながらも粘る学生が多いため、ストレート卒業率はさらに低くなる。

日本は大学進学率≒大卒率だが、欧州では大学進学率ⅹ0.5~0.7=大学卒という事で、結局欧州では大卒者は日本に比べて少ないという事だった。