ロイターが伝えるところでは、『イスラエルのネタニヤフ首相は11日、イスラム組織ハマスとの戦闘を指揮するため、挙国一致政権を樹立した。ガラント国防相はハマスを「地球上から」一掃すると表明した。』
イスラエルは与野党の対立が激しいが、今回のテロへの対応という国家の非常事態に対しては、政争などやっている場合で無いという事だろう。野党党首のガンツ前国防相は「ハマスを地球上から消し去る」と語り、今は戦時で団結して勝利する時だとした。
とはいえ、ハマスはガザ地区に拉致した人質は勿論、一般のパレスチナ人すら事実上の人質としている。これはウクライナでも同様だったが、ゲリラの常とう手段である「人間の盾」を使って防御すという戦法に出ていて、イスラエルとしては空爆のみでなく、地上部隊の導入が必要になる。
実際に予備役30万人を招集済であり、ガザ地区との壁付近に多くの地上部隊と兵器が終結しているようだ。
ハマス側は今後、パレスチナ人の死傷者の報道を世界に向けて発信することで、世論を反イスラエルに誘導しようとするだろう。そして世論として、今はイスラエルの民間人が虐殺された事実でイスラエルへの擁護の感情が強いが、時間が経てば徐々に忘れられてしまい、それを翻すかのようにパレスチナ人の被害が強調され、やがて立場が逆になってしまうから、イスラエルとしても早急に地上部隊を投入するのではないか。
そしてもう一つは、一般のパレスチナ人のガザ地区からの脱出だが、そのための「人道回廊」を米国がイスラエルやエジプトと協議しているようだ。
とは言え、人道回廊から脱出してくるのはパレスチナ市民のみならず、市民に紛れ込んだハマスも脱出してくるだろう。そうなるとエジプトは大いなる災いを背負い込む事になり、一つ返事で賛成する訳にもいかないだろう。
と、ここで最新ニュースがあった。
ゲリラ組織の上層部を排除するというのは、イスラム国(IS)の壊滅でも効果があったから、これは上手い作戦だ。
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